フンジャケッチャ国はトリコリさんの名前をとってトリコリ国となり、一行は成り行きでナッテウォングへ向かう事になる。
それはシンノウにおける依頼、難破船の調査にて一人の生き残り。カルラと出会ったからであった。
彼女を送り届ける事。その為に山や村やと結構色々あった。

その道中一番驚いたのは母さんが此処で活躍していたって事。
母さんの武勇伝って此処の事だったんだぁ…と、なんだか懐かしむ事となった。
若干ホームシックになった事は否めない。

その間パーティー内は目まぐるしく入れ替わりが起きていたけれど。
ウォズさんにアリーチェ、ルクス…。ミトラにマーリン。ポッピーとリオは変わらずに。

そうして旅を続けていると所々で「易者」という名前を聞くようになりました。
僕達は運命の主線ではない取るに足らない道端の小石とか言われましたっけ。

だけど、僕は知ってしまった。
その易者の一派に母さんの仇が居る事を。
アイツだけは---と、黒い感情に塗りつぶされそうになる。
どんなに頑張ってもそれだけは無視、出来なさそうです…。


ナッテウォングでの騒動も終わり、みんなでトリコリ国として若干の落ち着きを取り戻した場所へ向かう事になる。
その道中、出逢ったのがクオンさん。
彼女も連れだってヨスガ村へと帰還する。
帰還、第二の故郷と言っても良いでしょう。みんな、みんなとても良い方々でしたから。

そうしてお勧めされていた温泉街へ。
雪景色にまたすこしホームシックに成ったり。

そこではリオのいろんな事情や神剣…運命…
ちょっと頭がいっぱいいっぱいになってしまうような事が連続で起きて。
でも、イヴリスさんを救えた事は本当に良かった。

その後、温泉郷を出て一行はウコン…いやオシュトル王と再会する。
都で再会を懐かしんでいると血相を変えて走り入ってきたテオロさんの言葉に自体は一変する。

村々や関所は破壊され、…そう、あのヨスガ村さえも。
多大な被害を出した。
そしてそれは「易者」の一手でもあった。

戦争は認識を阻害する呪いにより手を取り合えるはずだったまつろわぬ民達の王、オリカカンを妄執に走らせ…
決して、決してそれだけでは拭えぬ多大な傷跡を残した。

そして王たちの持つ仮面「アクルカ」の真実…。
そして…クオンの正体と帝の存在…。

大きすぎる何かに流されるしかない感覚に陥りつつも、きっと再び関連してくるであろう易者に対抗するべく出来る事をやろうと手は抜かず。


慰霊の帰り道、突如として各所に門が現れた。
そしてそこからはとめどなく魔物が現れ…
…余りにも数が多すぎる。

一度一行は都へ逃げ帰るも砦からの映像に驚く事になる。
「砦を落とし、都へ到着するまでの間が期限。民たちを逃がしたいのであれば急ぎたまえ？」
オシュトル王はベナウィ達の意見を聞き、そしてカルラの提案から決意した。

「護れないのであれば、都などくれてやる。」

そんな横で聞いている事しか出来なかった僕は静かに思う。
まだ大事な全てを護れるような最強には未だ程遠いのだと。

イクイップ・バトルフォース
必要技能:ファイターレベル5、プリーストレベル9、アルケミストレベル4
消費MP:30 対象:術者/- 時間:1日　抵抗:任意
パーティ内のリオ、もしくはポッピーのデータを参照し、一定時間の間そのデータで行動する。特殊なバフなどの効果は受けることはできない。自身の装備している武器防具装飾品も一時的に失われる。術者自身の技能や戦闘特技、種族特徴は、効果時間中は全て失われる。
HPやMP現在値は術者のものを参照する。
最大値より大きいHPやMPは失われる。
携行しているアイテムは用法が定義されていないものに限り、使用可能。

エクスキューション・ボルトスパイク
必要技能:セージレベル11
消費MP:25 対象:半径5m/6 射程/形状:30m/起点指定　時間:一瞬　抵抗:半減
威力50+魔力ダメージ　C値10 属性:純エネルギー
対象の数を減らすと一体減らすごとに威力に+2、消費MP-2 ただし、この効果を使うためには魔法制御が必要


パニッシュメント・ストームジャベリン
必要技能:プリーストレベル10、セージレベル9
消費MP:50 対象:任意の地点　射程/形状:50m/貫通　時間:一瞬　抵抗:半減　属性:水・氷、雷、衝撃複合

威力80+魔力ダメージ　C値10

レベル8以下アンデッドに命中した場合は対象は消滅し、また対象が蛮族であった場合は最終ダメージに+5する。

シン君は元々髪は長い方で、母親譲りの髪を切る事を嫌がっていた。
しかし旅に出る時の条件としてその一つにそれがあった。
その意味はシン本人には明かされていないが、「危ないから」とは言われていたようだ。
その実、村で彼はあまり男扱いをされていない。（本人は神官だからだと思っている。）
長い旅の間でその髪も段々伸びてきたらしく、今は邪魔にならないよう紐で結んでいる。
前より強くなった今ならまぁ、大丈夫なんじゃないかな…？
まぁ、「危ないから」と言われるとちょっと抜けていることを自覚している彼は素直に言う事を聞く。
女の人に間違われる事は無いと本人は思っている。

父親の教えにより嘘を吐かないように気を付けている。
普段は明るく、あまり物怖じしない。が、仲間の様子を見て言葉を選んでいる。

…僕ってどんなんだったけ?
…大丈夫。大事な事だけは解ってるよ。
僕達は止まれないよね?

大事なモノは油断なんてしなくても一瞬で消え去るモノなんだ。
さ、止まってる暇はないよね。
僕ももうちょっと頑張るよ。

ナナン村名産祈りを込めた季節のジャム
木の実等の恵みを豊穣の神に感謝の祈りを込めながら煮詰める謎のおいしさを誇るジャムである。
その時々によって味が変化するが、通常の製法では真似できない美味しさを誇る。
何故かとある木の実を入れてしまうと保存過程でお酒化する。神様もお酒が欲しい時があるのね。
この時出来るお酒は基本神酒として神に捧げるが、普通に飲んでもよい。飲む場合は少し水で割るのが良いとか。


豊穣の舞：踊り子等が舞うモノではなく、神事用の舞である。本人は観られる事を恥ずかしがる為見せたがらない。
本来はちゃんとした衣装を身にまとい、重い装飾を着け、化粧までする為ほぼほぼ別人である。
リオに変な恰好、周りには普段からそうしてろ等と言われてしまって傷ついた思い出があるとか。
村一番の舞手だが、これを教えてくれたのは実は父ではなく、本人も本当に幼いころだった為に誰だったかまで覚えがない。
そして舞が得意と言うわけではないのでこれしかできない。
本人もなぜこれだけ出来るのか解っていないが、練習の賜物、と言うことになっている。
どんなに忙しくても週に1度はこの舞の練習を1人の時にしている。
本人曰く「神様へのモノだから、なるべく欠かしたくない」とのこと。

父親：「サイモン」ナナン村で神父をやっている。元冒険者。
母に三日三晩殴り合いの戦いをした後恋に落ち、身を固めたのが此処であった。
飢饉を経験しフルシル様に助けられた事もありフルシル様を信仰している。
嘘はいけない事、悪いことをしたら改心（物理）させる。
とにかく強い、なんか筋肉質でガタイのいい神官である。
微妙に話を聞いてくれない節もあるが、基本とてもいいお父さんで、周囲からの信頼も厚いのである。
少しだけシンには過保護かもしれない。

母親：「テュレース」山奥で一人ひっそり依頼をこなして暮らしていたナイトメアの元冒険者。
主にソーサラーを使用した凄腕の魔法使いであったとか。
シンが幼い時に村が蛮族の襲撃に合い、彼女は一人で村を護るために戦って亡くなった。
誇りに思うとともに、力がなかった時に自分へ怒りを覚えてしまうのはこの事が主だった原因である。
シンにはこの時の大怪我の傷跡があり、自らが不甲斐ないと思う時ここを抑える癖がある。
シンが大事なものを無くす事にトラウマを抱えているのも確かである。

もう二人とも居ないけどね。

今はまだ、普段目に見えない存在に気に入られやすい程度。体質とも。
修行すればそういう役職に立てるかも?
別に何か出来る訳でもないし、悪影響もそれほどない（でも無いわけでもない）。そして本人も自覚がない。
トランス状態に入っている時がたまにあるのかもしれないが、普通に声をかければ元に戻る。
体質を知っているのは父親しかいない。サニティかけていこう、サニティ。


ーーちなみにゴースト系、精霊系に強いというわけではない。ーー

僕が居たから母さんは死んで、僕が居たから父さんは戦えなくなった。
そんな父さんを殺してまで僕は力なんか得たくなかった。
ーーどうでもいい、どうでもいい。僕は皆と幸せに暮らしたかった。
もう頑張っても帰る場所も無い、僕がやったんだから！

帰る場所があるだけでもよかったのに。

もうそれも、ないや。

こうやって考えられるだけでも幸せですか？神様。

それでも歩き続けるしかないなら、僕は僕として歩けてる?
止まる事すら出来ない流れに身を任せるしか出来ないんだろうね。
ーー笑える。なら、最後まで乗り切って見せようか。
例え、僕が僕じゃなくなっても。