冒険者「X」に関する報告

大陸新暦xxx年x月x日
今回の任地であるパグラス島に到着、冒険者ギルドへの登録も無事に完了した。ギルド内部の案内を受けていた所で「X」に遭遇。その後村の施設を回っていき、ギルドへ戻った。ここまで問題行動はなし。
x月r日
本日、「X」は資材の運搬作業に参加していた。同じ作業をしていた人物との会話はあったが、揉め事に発展する事はなかった。
x月q日
「X」が承諾した依頼に同行。道中で蛮族の襲撃が2度あったものの難なく退治した。依頼完了後も特に問題となるような行動は見られなかった。
追記 数人の女性冒険者が一角獣に迫られていた。対処法を求む。
x月v日
本日、「X」は護衛の任務に向かっていた。目的地までたどり着いた護衛対象にはかすり傷一つなかった。無事に任務を全うした様だ。
x月i日
「X」の監視のため遺跡探索に同行。何度かアンデッドに襲われ、自身や仲間も魔力を多く消費したものの全て撃退。犠牲者を出す事なくギルドに帰還した。本日も問題行動は見られなかった。
追記 初めて人に抱えられて全力疾走されるという経験をした。お陰で少しの間、前後不覚に陥ってしまった。更に後の出来事で自身だけでなく財布の危機も感じた。
x月j日
本日、「X」は村の周辺で警備をしていた。1度だけ村に侵入しようとする話の通じない蛮族の少集団が来ていたが、難なく撃退したようだ。
x月l日
「X」の監視のために蛮族討伐の依頼に同行。少人数で向かったものの、犠牲を出す事なく依頼を達成した。本日も問題行動は見られなかった。
追記 魔法を使うのはいつもの事だが、今回はいつにも増して魔法を使う機会が多かった気がする。もし魔力が底を尽きてしまったらと考えると恐ろしくてならない。

現時点での「X」関連で対処すべき事案は無し。引き続き監視していく。

ブレンダ・オーモット

冒険者「X」に関する報告

l月x日
「X」が承諾した依頼に同行。道中で蛮族や変態集団の襲撃があり、負傷も多かったがどうにか退治した。効果の不安定なキノコを発見し、口にしてしまう者多数。依頼完了後も特に問題となるような行動は見られなかった。
追記 起床してから数分間の記憶が曖昧になっており、この間の出来事はとても書き記せそうにない。そして本日の夕食は記憶から消去したくなるような味だった。
l月y日
「X」が承諾した依頼に同行。1日目は土地の開拓、柵の作成を行った。深夜に蛮族が襲撃してきたものの、難なく撃退。破壊された柵の修繕と小屋を建設しギルドに帰還した。依頼完了後も特に問題となるような行動は見られなかった。
追記 道中にて食料の確保に成功したものの調理に失敗してしまった。現状のままにしておくと同行した依頼の遂行、ひいては監視にも影響が出ると判断。料理についての知識も学習していく。
l月i日
本日、「X」は設営の手伝いをしていた。同じ作業に参加していた者と多少会話はあったが、揉め事に発展するような事は無かった。
l月t日
休憩中の「X」に遭遇。近況について話し合ったが特にこれといった問題は見つからず。しばらくして「X」はギルドに戻っていった。

現時点での「X」関連で対処すべき事案は無し。引き続き監視していく。

ブレンダ・オーモット

冒険者「X」に関する報告

r月d日
「X」が承諾した依頼に同行。離れの島での荷物配達や村での仕事をこなした。道中で動物や魔動機が襲ってきたものの、難なく撃退。本日も問題行動は見られなかった。
追記 とある村で寝泊まりした際、一人の男性冒険者の様子がおかしくなっていた。原因は不明。
r月x日
本日、「X」は資材の運搬作業に参加していた。同じ作業をしていた人物との会話はあったが、揉め事に発展する事はなかった。
r月f日
本日、「X」は村の中の見回りに行っていた。特にこれといった問題はなかったようだ。
r月t日
休憩中の「X」に遭遇。近況について話し合ったが特にこれといった問題は見つからず。しばらくして「X」はギルドに戻っていった。

現時点での「X」関連で対処すべき事案は無し。引き続き監視していく。

ブレンダ・オーモット

「協会の神官長から安否確認(実際には所々に報告書への不満が滲み出ているような内容)のお手紙が届きました。確かに余計な事も書いてしまったかもしれませんが、実際に問題行動と思われるような行動は無かった(魔神こそ召喚していたがあくまでも依頼遂行中の敵を打ち倒す為であり、暴走させず送還に失敗する事も無かった)はずです。
...妹は、各地を転々とする生活の中で恩人探しを続けているとか。元気そうで何よりと思いますが...やはり、いつかまた会って話をしたいですね...」

冒険者「X」に関する報告

d月e日
「X」が承諾した依頼に同行。離れの島での荷物配達や村での依頼をこなした。道中で魔動機が襲ってきたものの、難なく撃退。本日も問題行動らしき行動は見られなかった。
追記　某料理人の創作料理の情報がとある村に伝わってしまった。島の外まで影響を及ぼさない事を願う。

名前は「セイル・アードランド」。
見習いの神官剣士であり、ブレンダの所属している協会とは別の協会で活動していた。頻繁に手紙で連絡を取り合っていたのだが、ある日彼女の同僚から『突然「昔の話なのですが、私の命を救ってくれた方がいまして...どうしてもその方に会いたいんです。という事で旅に出ます」と言い出して勝手にどこかへ行ってしまった』という連絡が来て以来音沙汰がない。監視任務の報酬としてブレンダの所属している協会が彼女の所属していた協会と協力して彼女を捜索し、その情報を渡す事になっているようだが...