容姿・経歴・その他メモ

3-5-6 絶対に知られたくない秘密がある
3-1-3 異種族の友人がいる
3-1-4 大切な約束をしたことがある

アタシは、自分の秘密をひけらかすタイプなの。他人のはともかく、秘密というのは実にムズムズする。快楽を享受したいアタシにとって、その感覚は苦悶に顔を歪ませ身を捩らせるもの、気持ちよくて気持ち悪いったらありゃしないわ。だからアタシは素も秘密も性癖も暴露する。……だけど、そんなアタシの辞書にも「恥」と「配慮」の言葉くらいはあるわ。恥も外聞も無いと揶揄われるアタシでも、狭量な心でも収めらければならない秘密くらいあるの。
……アタシの居住地には、誰にも知られていない地下倉庫がある。そこに、今まで脱皮した己の皮を剥製にして飾っているの。一見すればただのナルシストかそれに近しい癖を持っただけの変態だと思うでしょ？でもアタシはその遥か上を行ってしまうの。
誰かが言った、『傷は戦士の誉れ』。これは的を得ているけど、ちょっと惜しいわね。アタシは『傷は戦士を美しくする象徴』だと、そう思っている。だからこそ、傷を受ける事はいわば美しさそのもの。アタシが攻撃を最大の美徳にしている理由なのよ。その受けた傷は、一度たりとも忘れたことは無い。アタシ達の種族は、脱皮によって物理的に己の肌を、まるで書物のようにめくり、なぞり、読む事が出来る。これほど種族がリルドラケンであったことを嬉しく思う事は無かったわよ。ゆえにアタシは、暇な時は自宅の地下に向かい、己の誇りを書き記した煤けた肌を鑑賞するの。……秘密にする理由としては弱いかしら？浅ましい恥しか持たぬ者には分からないものよ。己の自慢を、この美しさを誰にも見せたくない、という恥がね。


一応、アタシにも友人はいるわ。こんな私を受けて入れてくれる、面白い友達がね。私が山中でSMプレイの練習をしている時、亀甲縛りの腕の縛り方を間違えちゃって、ほどけなくなって情けなーく山道の真ん中でジタバタしていたところ、運良く冒険者らしき者に出会ったの。あそこまで救いを懇願したのは初めてだったわ。恥を忍んで「ちょ、ちょっとそこのアナタ！！助けて！！このままだと男たちに襲われちゃうわ！！」なんて、あんな大声出したのも久しぶりよ。それで、その子の求めているモノと等価交換することで助けてもらうことになったの。……まあ、その内容も「故郷に帰りたい」なんて言うから、放っておけなかったってのもあるんだけどね？旅の目的もあんま決めてなかったし、丁度いいわと思ったから、結果的にはwin-winってわけね。ま、今ではそれが彼女とアタシにとっての大切な約束ってヤツね。




『攻撃』を最大の美徳とし、その美徳を受ける事による刺激を快楽に変換している。曰く、「自分まで美しくなったようで心が躍る」という。
性別は男なのだが、自身をまるで女性的に振舞うような仕草、喋り方であるので、性自認は恐らく女性……と思いきや普通に男性らしい。恋愛対象は「美しければ何でも」らしい。見境無いやコイツ。

美意識が強く、日々のスキンケアや鱗・尻尾ケアは欠かさない。『傷は戦士の誉れ』とはよく言ったものだが、キャディの場合は『傷は戦士を美しくする象徴』だと語る。その為か彼の身体は痛々しい傷痕でいっぱいだ。彼を知るか否かで、この傷痕に対しての印象が180°変わるだろう。
ちなみに脱皮は傷痕が残る為、剝製にして保存している。剥製にする際には今まで受けた傷を忘れないように、レポートにして残している。

美しさに誇りや癖を見せる彼だが、その流儀を他人に強要させるような事はしない。彼の狂気を一番自覚しているのは自身であり、この世で最も美しい者でありたいから、という独占の現れである。


「アタシの名前はキャディエル・クシャンティ！気軽にキャディさんって呼んで頂戴！」

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