キズナ

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幼い頃絵画コンクールへ向けて作品を作っていた。魔が差した虎太郎は隣にいた初心者と作品を入れ替え、周りが驚くのを楽しみにしていた。ただ予想以上に大人は気が付かず、ついには初心者の作品が虎太郎の物として評価された。初心者とは年数も雲泥の差だと思っていたのに。「風情が感じられる」「これは何年もやっていないと描けない」などといい加減な評価の末、大きな場所で飾られることが決まった。
後に反対したためその案は無くなったが、名前しか見ていない絵画や周りが嫌いになった。初心者の絵として扱われている絵画は酷評が多く、虎太郎の自信作だったのもあって絵画嫌いは加速した。


現在は絵画への知識や興味は無に等しい。ちなみに「無題」という絵画を見ると虫唾が走る気持ちになる。これは作品を入れ替えた際に題名を聞かれて無題と答えたからだ。この無題、には「名前を付ける価値もない作品」という気持ちが込められている。


その後絵画と関わることなく生活していたが、自宅にてキセキ使いと遭遇。命からがら逃げきったがそれは敵の気まぐれだったのかもしれない。キセキ使いの存在等を教えられてから生活が激変した。だが、自宅にいい思い出がないため警察の資料室に寝泊まりしている。自宅では出来ないチャーシューや角煮、おでんを作る日々。資料室にあった紙からは出汁や醤油の匂いがするとか…

料理や水泳が好きなので休日はプールがあるジムへ行ったり、料理を仕込んだりしている。
いつか作りたいのは豚骨スープ、ただし付きっきりじゃないとダメなので実現は難しい。圧力鍋は使わない派。


ヒビワレが入ったことにより絵画への執着は和らいだ。

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