ゆとシートⅡ for DX3rd - ゆと工公式鯖

お栄 - ゆとシートⅡ for DX3rd - ゆと工公式鯖

血濡れ浮世絵師(ちぬれうきよえし)お栄(おえい)

プレイヤー:ぷちぺち

年齢
20
性別
星座
蠍座
身長
162㎝
体重
51kg
血液型
不詳
ワークス
FHマーセナリーA
カヴァー
しがない絵描き
ブリード
クロスブリード
シンドローム
ブラム=ストーカー
エグザイル
HP最大値
29
常備化ポイント
6
財産ポイント
2
行動値
7
戦闘移動
12
全力移動
24

経験点

消費
+153
未使用
0
フルスクラッチ作成

ライフパス

出自 とと様:どうしようもねェ捨て子だった俺を拾ってくれたのがとと様サ。
疎まれた子
経験 UGN:俺がジャームとの子供だったせいでUGNのやつらに目ぇつけられてちまった...そいつらにとと様が殺されたことで俺は自分を恨んだナ...。
絶望
邂逅/欲望 浮世絵:俺はとと様にあこがれてんのサ、いつかとと様みたいな浮世絵を書いてみてえナァ...。
物欲
覚醒 侵蝕値 親代わりの犠牲により彼女の力は覚醒した。しかし、彼女は受け止められない現実を前に彼女の自我は変異した。
犠牲 16
衝動 侵蝕値 絵を描き続ける感覚は全てに代えがたい快感となる...壊れやすい画材を前にどうすればこの時間を続けるか...もっと優しく...壊さないように...絵を描く時間が長続きするように...。
加虐 15
/変異暴走 貴方は暴走を受けている間、あらゆる攻撃で与えるダメージが-20される
その他の修正3
侵蝕率基本値34

能力値

肉体4 感覚3 精神1 社会1
シンドローム1+2 シンドローム2+1 シンドローム1+0 シンドローム0+1
ワークス1 ワークス ワークス ワークス
成長0 成長 成長 成長0
その他修正 その他修正 その他修正 その他修正
白兵10 射撃 RC 交渉
回避 知覚1 意志+2=4 調達2
運転:2 芸術:浮世絵3 情報:FH3

ロイス

関係 名前 感情(Posi/Nega) 属性 状態
Dロイス 選ばれし者(ゲイナー)
Sロイス とと様 傾倒 嫉妬
UGN

メモリー

関係名前感情
画材 残穢 好奇心 俺がとと様を超えるためにゃ、多分こういうもんが必要になるナ。ちょっとしか取れなかったが...次は全部欲しいナ!

エフェクト

種別名称LVタイミング技能難易度対象射程侵蝕値制限
リザレクト 1 オートアクション 自動成功 自身 至近 効果参照
(Lv)D点HP回復、侵蝕値上昇
ワーディング 1 オートアクション 自動成功 シーン 視界 0
非オーヴァードをエキストラ化
コンセントレイト:ブラムストーカー 3 メジャーアクション シンドローム 2
クリティカル値を-LVする
赫き剣 5 マイナーアクション 自動成功 自身 至近 3
任意でLv×2以下のHPを消費する。そのシーンの間武器作成
破壊の血 2 マイナーアクション 自動成功 自身 至近 2 リミット
赫き剣で作成する武器の攻撃力を+LV×3する HP2点消費
渇きの主 3 メジャーアクション 〈白兵〉 対決 単体 至近 4
装甲無視攻撃 命中したときHPをLV×4点回復する
血の宴 2 メジャーアクション シンドローム 対決 範囲(選択) 3
攻撃の対象を範囲(選択)にする シナリオLV回
ブラッドバーン 3 メジャーアクション シンドローム 対決 4 80%
5点HPを消費する 攻撃力を+LV×4する
始祖の血統 3 メジャーアクション シンドローム 4 100%
3点HPを消費する ダイスを+LV×2する
オープンペイン 3 オートアクション 自動成功 単体 視界 4 120%,加虐
対象が行うダメージロールの直前に使用 そのダメージを+[Lv+1]Dする ラウンド1回
異形の転身 1 イニシアチブ 自動成功 自身 至近 5
他のエフェクトと組み合わせ不可 貴方は戦闘移動を行える この戦闘移動では離脱を行える 1シナリオLV回
異世界の因子 1 オートアクション 自動成功 効果参照 視界 5 80%
いつでも使用可能 貴方の登場しているシーン内で使用されたエフェクト一つを対象とする そのシーンの間対象のエフェクトをLV1で取得する この効果でEエフェクト,制限ピュアのエフェクトを取得できない 1シナリオ1回
血の彫像 1 メジャーアクション 自動成功 単体 至近
血で書かれた浮世絵を生み出す
環境適応 1 常時 自動成功 単体 至近
どんな環境でも適応できるよ
選ばれし者(ゲイナー) 効果参照 〈白兵〉
判定の直前 1判定1回 1シナリオ3回 クリティカル値を-1(下限5)する

コンボ

仕事の時間サ!

組み合わせ
赫き剣 破壊の血
タイミング
マイナーアクション
技能
難易度
自動成功
対象
自身
射程
至近
侵蝕値
5
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
100%未満
100%以上

武器作成 HPを任意でLV×2点,固定で2点消費
武器の攻撃力は8+LV×3+[任意消費分のHP]となる

雅号・異星蛸(がごう・いせいだこ)

組み合わせ
コンセントレイト 渇きの主 (血の宴)
タイミング
メジャーアクション
技能
白兵
難易度
対決
対象
単体(範囲選択)
射程
至近
侵蝕値
6(9)
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
100%未満
4
7
10
14+消費したHP
100%以上
4
7
10
17+消費したHP

装甲貫通 HPLV×4回復

『富嶽三十六景』神奈川沖浪裏すさび(『ふがくさんじゅうろっけい』かながわおきなみうらすさび)

組み合わせ
コンセントレイト 渇きの主 ブラッドバーン (血の宴)
タイミング
メジャーアクション
技能
白兵
難易度
対決
対象
単体(範囲選択)
射程
至近
侵蝕値
10(13)
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
80%以上
4
7
10
26+消費したHP
100%以上
4
7
10
33+消費したHP
160%以上
4
7
10
37+消費したHP

装甲貫通 HPLV×4回復 侵蝕値80%以上 HP消費5点

『富嶽三十六景』神奈川異海裏すさび(『ふがくさんじゅうろっけい』かながわいかいうらすさび)

組み合わせ
コンセントレイト 渇きの主 ブラッドバーン 始祖の血統 (血の宴)
タイミング
メジャーアクション
技能
白兵
難易度
対決
対象
単体(範囲選択)
射程
至近
侵蝕値
14(17)
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
100%以上
4+6
7
10
33+消費したHP
160%以上
4+8
7
10
37+消費したHP
220%以上
4+10
7
10
49+消費したHP

装甲貫通HPLV×4回復 侵蝕値100%以上
HP消費8点

深淵画工『終焉越龍図』(しんえんがこう『しゅうえんごえりゅうず』)

組み合わせ
コンセントレイト 渇きの主ブラッドバーン 始祖の血統 オープンペイン 選ばれし者 (血の宴)
タイミング
メジャーアクション
技能
白兵
難易度
対決
対象
単体(範囲選択)
射程
至近
侵蝕値
20(23)
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
120%以上
4+6
6
10
33+消費したHP+5D
160%以上
4+8
6
10
37+消費したHP+6D
220%以上
4+10
6
10
49+消費したHP+7D

装甲貫通HPLV×4回復 侵蝕値100%以上
HP消費8点

武器常備化経験点種別技能命中攻撃力ガード
射程解説
赫き剣 白兵 〈白兵〉 0 消費したHP+8 0 至近
一般アイテム常備化経験点種別技能解説
コネ:情報収集チーム 2 コネ 〈情報:FH〉 情報FHの判定に+2 シナリオ3回 使用3
思い出の一品 2 意志の判定値に+1
ブランケット 1 カスタマイズ(一般) 対象:思い出の一品
選択した一般アイテムを所持している間、貴方が行う<意志>判定の達成値を+1する。ただし、所持していない場合、貴方が行う意志判定の達成値を-1する。

経験点計算

能力値 技能 エフェクト アイテム メモリー 使用総計 未使用/合計
0 33 234 1 15 283 0/283
侵蝕率効果表

現在侵蝕率:

容姿・経歴・その他メモ

本名:葛飾応為 愛称:お栄
ジャームと人間から生まれた混血の子供。その特異な生まれから疎まれ、子供のころに実の親に捨てられた。何もできずに死に絶える間際に自らを葛飾北斎と名乗る人間(とと様)に拾われた。
とと様は元FHのエージェントで現在は引退して絵描きとして浮世絵を売ることで生活している。お栄はとと様と暮らしていく中で浮世絵の魅力に惹かれていった。
このまま平穏な日々が続くと思われたがその平穏は非日常によって破壊された。とと様がFH時代に恨みを買っていたUGNの部隊がジャームの子をかくまっているという情報を聞きつけそのことを大義名分としてとと様とお栄を殺しに来た。とと様によってお栄は隠れ潜むことが出来た。物音が完全に静まり様子を確認すると、とと様が血まみれで息絶えていた。生みの親に捨てられ育ての親を殺されたお栄はその瞬間に完全に壊れてしまった。これまで見てきたとと様が描いた浮世絵や自分が描いた浮世絵など比較にならないどんなものよりも美しいと感じてしまった。言葉にすることのできないような敗北感をこの惨状から感じ取ってしまった。これほどまで美しいものは作ることが出来ない。それならばこの美しい惨状を作り出してくれたとと様のために浮世絵を描こう。これを作り出したUGNで浮世絵を書いたらもっときれいなものが描けるのかな?いつの間お栄の生みの親であるジャームの力である血の使い方を熟知していた。この力で血の浮世絵を描こう。描き続けていつかとと様を超えられるように...

ふんぐるい むぐるうなふ くとぅるう るるいえ うがふなぐる ふたぐん



ハンドアウトを加味した設定
お栄はとと様を超えることを目標としている。そのためには生きていかなければならない。生活をするためにお栄はUGNの敵対組織であるFHのマーセナリーとしてFHからの依頼を受けることお金を稼いでいた。マーセナリーとしての名前が売れ始める前はFHの雑用のような仕事やUGNの人間の排除、ときにはFHの裏切り者の排除まで行っていた。FHマーセナリーとしての仕事を行い始めて数年後、お栄はFH,UGNから血濡れ浮世絵師という通り名で知られていた。それは暗殺任務やUGNの人間を殺戮するときに殺された死体の周りに血で書かれた浮世絵が描かれているからだ。ある日、お栄は任務でUGNの人間の暗殺依頼が出された。処理は滞りなく終わり帰路に就こうとしたとき彼の机の上にある書類がおかれていることに目がついた。それはウロボロスのオーヴァードが生み出した残穢と呼ばれるレネゲイドビーイングについての情報だった。それは制御できればほかのオーヴァードよりも強い力が手に入れられるというものだった。だだ、お栄は力を得るということには興味がなかった。コレで浮世絵を書けばとと様を超えられるものになるのかなという淡い期待を考え、残穢を探すため新吉原市のFH支部へと向かった。



FHキャンペーンシナリオ獲得経験点53点



絵描きとは...まァ、俺の感性で語るんだったらそりゃあ...誰よりも自由な人サ。自分の描きたいものを描く...自分の心を思うがままに表現する...絵描きが絵を描くのは誰かのためじゃねェ。ただ、自分のためだけに行動した結果に芸術が付いてくる。それが絵描きサ。
じゃあ殺人鬼はどうかって?己の快楽、己の目的のためだけに人を殺す。そこに残るのは死体だけ...まァ、やってる事は絵描きと変わらないって俺は思うゼ。
違うのは残った結果が他人にとって芸術が否か...それだけサ。
じゃあ俺は...ってそりゃ難しい質問だねェ。俺はどっちか片方に断言は出来ねェナ。小遣い稼ぎに俺の絵をオークションに売りに出した事があったんだが...ひっくり返るくらいの値段で取引された。流石の俺でも吃驚したゼ...。そういう結果だけで側から見たら俺は絵描きってことになる。
そんな俺の絵も殺した奴の血で描いただけで殺人鬼の犯行に早変わりサ。ハァ...どっちも本質は同じだっていうのによォ...。
だから俺は絵描きで殺人鬼、悪名高き"血塗れ浮世絵師"ってわけサ。
何で殺すのかって?言うだけですぐ分かってもらえるもんじゃねえが...俺は理解しちまっただけサ、どんだけ精巧な作品でも...どれだけ時間をかけた作品でも...人間の最期っていう人生かけた作品には敵わねェのサ。
それを俺は創りてェのサ。まァ、まだとと様を超える奴はいねェんだけどもヨ...。
他人の命じゃ俺が納得いくような絵は描けねェのかねェ...ん?いや、別にとって食おうとしてるわけじゃねェヨ。それに俺は仕事以外でマトモな人間を殺さねェのサ。それが俺の主義ってことカ?
まァ、そんな事はどうでもいいのサ、俺は今でもとと様を超える絵を描いてる途中だからヨ。
それでも見込みのある奴はいたゼ?とと様を超えるほどじゃなかったが良い最期の絵を描けた奴はいたナ...。
最後の時は呼んでくれヨ?俺が描いてやるからサ。

おっと...仕事の時間だ...まァ、お互い頑張ろうゼ?戦場であったらどうなるか分からねェけどナ!

とと様

お栄の育ての親。お栄に名乗った名は二世北斎。FH時代のコードネームは画狂人(カキグルイ)。自分がどんな仕事をしていたかは話すことはなかったが、時折お栄を見て紙に何かを書いていた。そのことに対してお栄はまた絵を描いているのかなとしか考えていない。

IF小話 絵師と巫女

詳細

深夜...昼間ならば車の通る音が聞こえるような町の郊外だがこの場ではカツカツと下駄が鳴り響く音しかしない。この音を鳴らしているのは現代では見ることは無い着物姿の少女...彼女はぶつぶつと小言をつぶやきながら一人目的地に向かって足を進める...。

「ったく...人使いが荒いゼ...何も当日の深夜にイタ電かけられるなんて思わなかったヨ...そんな早急に殺してほしいなんて...まァ、依頼なら殺るけどヨ。」

彼女の目的地はこの街の郊外に佇む廃病院だ。彼女への依頼によると近頃FHの戦闘員が一部暴徒化し反乱を起こそうとしているらしい。そして、廃病院を拠点として利用し物資を蓄えている...今日は集会としてほとんどの構成員が集まっているためそこを殲滅するのが彼女への依頼だ。

「しかし、人望無いのかねェ依頼主サマは...それとも...反感買っちまうくらい優秀なのか...どっちか分からねェが久々の大仕事だ、気合入れていくゼ。」

カツカツと響いていた下駄の音が止まる。彼女の前には深夜だと異様に見える廃病院が佇んでいた...。

「さて..."血濡れ浮世絵師"お栄の仕事の時間サ...気張ってくぜ?」

少女は廃病院のエントランスへと向かって足を進めた...その手にはいつの間にかその身長よりも長い大筆が握られていた。

「我々の目的は我らに仇なすものであるこの地区のセルの討滅である!我々の情報網によりこのセルではUGNに情報が送られている可能性があることが示唆されていた!可能性とはいえ我らの同志からこのような情報が出たのは悲しいものだ...。しかし、情報が出たからには我々の手で粛清しなければならない!」

ウォー!

深夜であるにもかかわらず廃病院内に響き渡る咆哮...壇上に立つ男は満足そうに眼前に並ぶ戦闘員たちを眺める。彼らはFHの戦闘服に身を包み開戦の合図を今か今かと待っているようだ。

「諸君らのやる気があるようで何よりである!それでは作戦の概要を伝える前に何か質問があるものはいるか?」

男は目の前の集団にそう問いかける。彼らは任務に忠実なFHの戦闘員たち、無駄な感情を持たず仕事をするはずだ。そんな集団から疑問が出るはずもなく...

「それじゃあ、遠慮なく質問させてもらうゼ?自分たちの拠点に見張りを置かずに演説するような奴を頭に置いてるような集団にゃあ、セル一つどころか人間一人殺せないと思うゼ?それとも、その程度のここにいる全員がこの阿呆と同等の馬鹿しかいないのカ?」

場違いな少女の声とあり得ない罵倒にその場にいた人間は思わず声のする方向に振り向く...そこには異様な雰囲気を放ちながら不敵に笑う着物姿の少女がいた。

「誰だ貴様は!?お前たち!侵入者を撃退せよ!」
このような尊大な態度と言動をする着物姿の少女なんて部隊に居た記憶がない...その判断を瞬時に行った男は戦闘員たちに命令をする。戦闘員の中にはいきなりのことに少々動揺を見せる人間もいるがほとんどの人間が対処のために動こうとしていた。

「素早い判断は上々...だが、もう遅いゼ?」
少女の異様な雰囲気が廃病院を包み込む...それは少女の手によってワーディングが貼られた証拠であった。だが、ここにいる人間は全員対ワーディング装備を着用している、この程度では止める子の等不可能であり包囲網によってすぐに始末出来る...はずだった。
「糞...!何故だ!?なぜこうも簡単に...人間を殺せるのだ!?」

「何だヨ...この程度の奴等の集まりかヨ...期待して損したゼ。」
少女が手に持った大筆を振るう...その一振り一振りが必殺の凶器となり人間をまるで豆腐を崩すかのように壊していく...。少女の顔は人間を殺すことになんの感情も抱いていないどころか期待外れの集団を前に飽きているようだ...。

「ひぃぃぃぃ!?化け物...化け物だぁぁ!」
「なぜこんな奴が我々の拠点に!?」
「ぐぎゃ...あァァァァァ!?俺の...俺の腕がァァァァ!?」

阿鼻叫喚...そう表現するにふさわしい地獄へと変貌した空間を前に指揮を執っていた男は...
「ちっ...どいつもこいつも使えない奴等め...くそっ...!」
そう悪態をつくと手に光の弾を作り出し、集団の中で虐殺を繰り返す少女に向かって放った。

「ん?なんだ...ちったぁやる奴がいるじゃねえカ?」
光の玉を戦闘員たちを盾にするように防ぐ少女...先ほどまでの飽きている様子とは違い獲物を見つけたような狂気を感じる視線を男に向かって送っていた。

「壊れやすい材料を使うのはここまで...なァ...あんたはちったぁ持ってくれヨ?」

少女が周りのほこりを払うかのように大筆を一振り...彼女の周りを包囲網のように囲っていた戦闘員たちはその一振りによって一瞬で物言わぬ屍になった。

「くそっ...くそくそくそくそ...!来るな...来るなァ!」

男は光の弾を放ち続ける...しかし、その弾幕ではゆっくりと進む少女の足を止めることは出来ない...。不敵な笑みを浮かべながら少女は男のもとへ足を進める...。

「なんで俺がこんな目に...!FHの奴等(ゴミども)を使ってセルを一つ潰せるはずだったのに...!それがこんな...狂人に!」
男の攻撃では少女を止められない...いつの間にか男は少女の間合いまで近づかせることを許してしまっていた...。

「ハッ、そりゃあ残念だったナ!でも、俺は良かったゼ?生きあがく人間の死にざまが見れるんだからナ!」
狂気の一撃によって男の足が吹き飛ぶ...男は地面に這いつくばる状態になった。

「アァァァァァァァァァ!嫌だ、死にたくない!こんなところで、終わりたくない!」
男の慟哭が廃病院に響き渡る...そこ言葉を聞いて、少女は満足そうに笑う。

「あぁ、お前はここで死ぬゼ。でも、良かったナ...すぐには死なせねェからサ。」
「何...を...?」
一瞬の疑問が男の頭を駆け巡る、その答えは己の身をもって体感することになった。
「ぐ...gyaaaaaaaaaaaa!」

少女の大筆が男の体に突き刺さる...あろうことか少女は男の血を使って壁に奇妙な絵を描きだした...。
「おいおい、すぐに壊れないでくれヨ?せめて、この作品が出来上がるまでは丁寧に扱ってやるから...サ?」

数刻後...その場には無残に壊しつくされた死体と壁に血で描かれた絵...そして、若干不満げな様子で絵を見つめる少女の姿があった。


「おーい...繋がってるかー?お、繋がってるみたいだナ?お栄だ...終わったから報告サ。」

「ハァ?こんな朝方に連絡するなって?そりゃあ、どの口が言ってんだい?俺を深夜に呼び出してこの仕事押し付けたくせにヨォ...。」

「こいつらの主犯はFHに潜り込んでいたUGNのスパイだったゼ。ま、大した絵にもならねェ小物だったがヨ。」

「あ?死体の処理カ?それは問題ねェゼ。俺が全部使うからヨ。」

「あぁ、それじゃ、切るゼ?次はもっとまともな時間に連絡してくれヨ?」


上司への報告が終わったお栄は完成させた作品へ振り返る...血で描かれた浮世絵とそれを生み出した死体(インク)、まともな人間が見たら即吐いてしまうような異物だがお栄は不満げな表情を浮かべている。

「所詮はこの程度にしかならない奴だったカ...まァ、死体ならいくらでもあるからナ、当たりがいりゃあいいが...期待は出来んが好きに絵を描こうかねェ...。」



廃病院を制圧して数日後...お栄は廃病院とは思えぬ和室の中で一人絵を描いていた。

「ハァ...折角こうやって仕事部屋まで作って絵を描いてるってのにヨォ...マトモな絵を描ける奴が全くいやしねェ。最初の奴は...まァ、許容範囲って所だが、他は所詮雑魚ってことかねェ...。」

部屋の中で材料を消費して絵を描く...最初のうちはすでに制圧された拠点に戻ってくる哀れな戦闘員を処理するという暇つぶしもあった。だが、そんな遊び相手もだんだんと減っていき...今は当たりを見つけるために画材を消費する日々となっていた。

「ってもねェ...こんな奴等じゃあいまいちピンと来ねェ。今ある分で一通り描いたらそろそろ次の仕事に行くとするかナ。」

そういってお栄は筆を手に取り...近くに置いてある死体に筆の先端を浸す...筆は赤い血で染まっている。

「ん...うーむ...これも外れの予感がするねェ...味もいまいちパッとしない平凡な血の味...。とりあえず、描くとするかねェ。」

血の付いた筆の先を描きやすくするためにぺろりと口に含んで先端を尖らせる。それと同時に味の確認を行う...が、あまり良い印象は持てない平凡な血の味しかしないようだ。
シュルシュルと筆を進める...初めは頭の中の構図を目の前の紙に向かって描き殴る。描き出される絵は不規則な記号群からだんだんと一つの絵となっていく。何度も何度も続けているこの工程だが...今回は完成の前に少しの雑音が入ってきた。

「ん?久しぶりに俺のワーディングの中に人が入ってきたナ...でも、なんだいこりゃ?ワーディングが外と中から押されるような感覚がするナ...こんな感覚は初めてだねェ。ちょっとワクワクしてきたナ。」

侵入者がいるであろう場所に殺気と血の匂いを送る...侵入者はこれに気圧されず先に進んでいるようだ。

「それに俺の圧に何ともないような雰囲気で進んできてやがるナァ...一体どんな怪物が入ってきたのかねェ。」

久しぶりの高揚感に胸が震える。まるで恋焦がれる少女のように獲物を待つ。こんな廃墟に侵入してくる人間なんてきっとまともな人間じゃない。そんなイカれた奴でなら...一体どんな絵が描けるのかな?そんなことを妄想しながら。

どれほどの時間を来るであろう侵入者に対してどれほどの妄想を膨らめたのか分からないが侵入者が二階に上がってくる...そんな感覚を感じ取ることが出来た。

「ったく...やっと来たナ。ちまちま進むようなところじゃねェはずだが...そういや、外に使わねェ画材置きっぱなしだったカ、ここまで進んでくる奴がそんなんにビビるような柔な奴ねェよナ?」

だが、進む速度は遅い...怯えながら進むというよりも調査をしながら進む、そのような感覚が伝わってくる。

「ふうん...ただの狂人が迷い込んだわけじゃねェナ...だが、俺の画材にべたべた触るのは感心しねェナ。それに、勝手に変なものいじられて死なれちゃあ困るからねェ。」

「おーい、お客さん?死体にあんま手ぇ出さないほうがいいゼ、そいつら何隠し持ってるか分かんねぇからサ。」

廊下を進んでいるであろう侵入者に声を掛ける。侵入者は少し動揺していたようだが意を決した様子でお栄がいる部屋へと進んできた。

「さて...どんな奴が来るのカ...。」

「お、おじゃましまー....」

侵入者の声はそこで止まる...部屋にある廊下とは比にならないほどの死体の山に圧倒されているようでお栄のことは目に入っていないようだ。

(おや...どんな怪物が来るのかと思ったら...俺より若そうな女子一人ときたもんだ。どうしたもんでこんな女子が地獄みてぇなところに?)

扉からひょっこりと入ってきた侵入者はお栄の想像とは異なりまだあか抜けていないような少女だった。まるで触れたら壊れてしまいそうなほどに華奢だが体の中には熱いナニカがある。それを裏付けるように彼女の周りには炎が衛星のように彼女の周りを廻っていた。

お栄の中にくすぶっていた闘争心が弱まる...何故かこの少女と話をしてみたい...普段ならばそのような思考には至らないはずだが今回はそのように感じた。

少女の目線が周りの死体からお栄のもとへ向く。まるで...怪物を見ているかのような目線だがどこか自分と同じものを見ているような目をしていた。

「おや?どうした?そんなとこで惚けちまってサ、死体なんて見慣れてるもんだと思ってたけどナ。」

仮に少女だとしてもこんなところに入ってくるような奴がまともな奴だとは思えない。そんな軽口を少女に向かって放つ。

「ねえ、貴方、だれ...ですか...?」

少女は不安そうな表情をしながらお栄に向かって問いかける。しかし、その言葉の中には疑念の感情が込められているようだ。

「おいおい、自己紹介は言い出しっぺ、聞くからにゃ先に名乗るのが礼儀じゃねぇカ?」

お栄は呆れたように少女に向かって言い放つ。お栄の正論に少女はあわあわと身振り手振りをすると見るからに落ち込んだ表情をする。どうやらこの少女は思っていることが顔に出てしまうタイプの人間のようだ。

「それは...ごめんなさい...では、改めて、UGNチルドレンのユゥユゥ...です、一応、調査任務で来ました。」

表情をキリッとさせて自己紹介をする少女...ユゥユゥはどうやらUGNチルドレンのようだ。なぜか、見ず知らずの怪しい人間に自分の目的まで教えているようだが...。

「うんうん、素直でいいってもんサ、ってことで俺も自己紹介をと、俺はお栄、しがない絵描きサ。」

お栄もユゥユゥに続き自分の自己紹介をする。あまりにも素性を隠した自己紹介だったからか相当怪しまれているようだ。

「...う、なんだいその顔、疑ってんのカ?まぁ、そうだよなぁ...はたから見りゃあただの小娘サ...俺はヨぉ...。」
















セッション履歴

No. 日付 タイトル 経験点 GM 参加者
フルスクラッチ作成 100
FH卓 キャンペーン一話 shadow corridor 53

チャットパレット