幼い頃から姉妹は未知の生物や未知の物体に憧れを持っていたが、今ほどの入れ込みはなかった。
近所のひまわり畑でミステリーサークル探しやUMA調査と称した近所の森の探検などをする程度だった。

母を亡くし、それから数日たったある日の夕方、悲しみを紛らわすようにいつものひまわり畑に向かう二人。
「どうせ何もないんだろう、でも、もしかしたら何かあるかも」
と小さな小さな期待を胸にたどり着くが、いつものひまわり畑と何かが違う。
普段より強く輝く畑に違和感を持ち、ひまわりをかき分けふっと空を見上げると、そこには光を放つ『なにか』が居た。

気が付くと、二人はひまわり畑の真ん中に倒れていた。
じわりと後から這いずるような悪寒を感じながら周りを見渡すと、ひまわりがとても綺麗な円状に"切られて"いた。
服を見ると輪切りのように綺麗に切られており、それを見た瞬間「自分たちは死んだのではないか」と嫌な実感がじわりと湧いた。
が、それと同時に「UFOは存在した」という感情がそれを上回った。
本当にUFOが存在した→恐らく自分たちは死んだが宇宙人？が生き返らせた→人をよみがえらせるような未知の技術を持っている！
その技術があれば母も生き返らせれるかもしれない！
思いがけない希望を手に入れてしまった姉妹は、さらにオカルトに傾倒することになった。

17になった今でも諦めきることが出来ず、オカルト部を立ち上げ、日々情報収集にいそしんでいるのであった。