夜で一番に輝く星。
周りが暗くとも、彼女だけは光り続ける。決して屈しない。
「だから、私がコウタを、日常を守るんだ！！！」

守りたい。大切な人を。この身に変えても！
泣いている子は、助けてあげなくちゃね。


彼女はまだ知らない。夜には暗い世界が沢山あることを。
どうにもならない、選ばなければならない選択をいつかする日が。

17歳の時、生活の足しにするために夜9時まで働いていたヒカリ。
バイトで疲れ、お気に入りの無人販売所の餃子でも買っていくか…と考えていたとき。
その日、交差点で一人の子どもが轢かれそうになっているのがゆっくりと見えた。
確かに疲れていたはずなのに、時間が経つのを強く遅く感じるのがわかった。
「危ない！」

勝手に体は動き、いつの間にか先ほどの子どもが腕の中にいて。
二人ともきょとん、とした後に。
「あり、がとう･･･ございます…？」
「いえ、いえ…どうい、たし･･･まして…？」
と混乱しているヒカリ。子どもは去っていき、手を振る自分の動作を見て
「あれは…なんだったんだろ…」とぽそり。そしてある人物がやってきた。

「ワーディングの気配がしたんだけど、貴女かな？」


※ある人物は導入で変えやすいように特定してません。UGNかイリーガルの人。

・二人の待つ家に帰りたい。
・二人に危険が及ぶなら、命を擲つ覚悟がある。
・そうではないなら、二人の顔が真っ先に浮かぶ。
・自分の帰りを待つ、”家族”が”友人”が”仲間”がいる。
・でも誰かがやらなきゃ、この危険からは逃れられない。
・友人や仲間が死にそうなら、絶対助ける。大事な人だから。
・それはヒカリにとっての”日常”を守る理由になる。
・手の届くすべてを助けたい。
・でも怖い。
・二人の元に帰れなくなったとき、後悔する。
・でも、このままもうただの何も知らない高校生ではいられない。
・なぜなら自分はすでに、オーヴァードになってしまい感染してしまっているから。
・いつ死ぬかわからない、呪いと祝福を受けてしまった。
・だったら、いつ死ぬか怯えるより。
・誰かを救う祝福となりたい。
・覚醒した時に感じた、「誰かを救いたい」というこの気持ちは、呪いのように囁く。
・「救えない自分は出来損ない」
・「父が死んだのは、自分が出来損ないだから」
・父を救えなかったという「渇望」、救いたいという「渇望」が頭から離れない。
・恐怖をしている。戦場で死に、日常に戻れないこと。
・でも衝動を抑えるためには。自分を傷つけずに済むには。
・誰かを救うことで、抑えられる。
・これは、ヒカリのエゴだ。体のいい、自分の衝動を抑えるための理由だ。
・彼女がUGNにいるのは、自分もまた病から解放され救われたいから。
・何も知らなかった日常へ、戻りたいから。
・あくまで人を救うのは、自分が救われるから。戦い続ける。