穏やかな話ぶりをした、バーテンダーの男性。

それも表向きの職業であり、実態はマフィアの２世である。
2世であることもあり、組織内では割と融通の利く立場に置かれているらしい。

バーで働いてはいるが、それも気分によりけりである。
基本的に同じ場所に留まることはなく、組織の仲間も所在を把握していないことが多い。
本人曰く、酒造の“材料集め”のための放蕩らしいが実態は定かではない。
時折、能力を駆使して密造酒を生産しては身内だけに振る舞うこともあるようだが、本人が飲酒する姿をみることは殆ど無いらしい。

組織内でも“命令”のニュアンスを含んだ言葉には誰も逆らうことができないと噂されており、稀に吐く圧の強い言葉故に恐れられている。基本的には温厚であり、情にも厚いが、一度敵と認識した相手に対しては容赦無い言動をとることもある。

過去の経歴やオーヴァードという立場故に基本は自己より他者を優先するが、自身の立場の重要性も理解はしているため容易に自己犠牲をすることもしないだろう。


「貰った恩くらいは返さないと。これで返せたなんてことも、思っていないけれどね。」
「俺の言ったこと、分からなかったかな。…ああ、ごめんね、こっちの話。」
「子供には“毒”だからね。まだ、駄目だよ」

▪
一人称：俺/二人称：貴方/三人称：～くん、～さん。

▪
幼い頃から喧噪と暴力の世界は、すぐ隣にあった。
2世としての生き方に疑問はなかったつもりだったのに、そんな自分に取っての“日常”は雛形詩との出会いで形を変えてしまった。

歌い手だった彼女もまた、表現の舞台としてこのバーに流れ着いたうちの1人だった。
単に仕事場を共有する知人であったのが、交流を重ねるうちに、自分の間に穏やかな時間が流れることを知ってしまった。
唯一、対等な存在として自分を扱ってくれる人だった。自分自身を曝け出すことのできる相手だった。
見いだした平穏は次第に、慈愛に傾いていった。
本来であれば、交わることの無い運命だったのだと気付いたのは、彼女が目の前から姿を消した時だった。


しばらくの月日が流れて、彼女が入院していること、余命が残り幾許もないことを、風の噂で聞いた。
病室でみた彼女の姿は、ひどく痩せ、衰えていた。生命の存続のために着用された人工呼吸器により、その声帯を震わすこともできない。生命力に満ちた歌声は、もう二度とこの世界で響くことはことはないことを悟った。

鎮静され、まどろむ意識の中で、ふと、意識を取り戻した彼女が自分に望んだのは、尊厳ある彼女自身の終わりと、自分の生の存続だった。
自身の力で彼女の生に幕を引き、生きろと意思を託され、自分の手元に残った静やかな感傷と喪失感を噛みしめる。

「……愛してる、」
伝えてはならないと、自分に言い聞かせ続けていた音階で、はじめて喉を震わせた。





「……君ほど上手くはないけれど、」
「君のいなくなったこの世界で。生きる意味でも詠い続けてみようかな。」
「遠く、距離としては隔てられているかもしれないけれど。きっと、そっち側には行けないけれど。…天の世界に、声くらいなら響いてもいいよね」

昨日と同じ今日、今日と同じ明日。
このままの日々が、ずっと続くと思っていた。
だが……、世界は知らぬうちに変貌していた。
きっかけは、ある日に起きたバス転覆事故。
秘められた力は覚醒し、隠された真実が突きつけられる。
それは、ずっと続くと思われた日常がボロボロと崩れはじめた日……。

ダブルクロス The 3rd Edition　『Crumble Days』
ダブルクロス――それは裏切りを意味する言葉。

──────────────────
▼ロイス
▽初期
・雛形 詩：P 慈愛/● N悔悟
・千景 麻那：●P庇護 / N脅威
・組員のみんな：P連帯感 /● N疎外感
▽シナリオ
・シューラ・ヴァラ：●P尽力 / N敵愾心
▽PC間
・(PC1)大鷹 蒼空：●P有為 / N脅威
▽他
・(PC2)柳生 雨弓：●P慈愛 / N悔悟
・綾瀬 真花：P同情 / ●N憐憫

▼アイテム
（初期所持のアイテムなどあれば）
【思い出の一品（基本１ P180）】アイテム。意志判定に+1。
【コネ：情報屋（基本１ P179）】裏事情に聡い情報屋。〈情報：裏社会〉のダイスに+2個で判定をする。
【コネ：手配師（基本１ P179）】横流し品などを扱うフィクサー。〈調達〉判定のダイスに+3個する。1シナリオにつき1回。
【すごい服（基本2 P189）達成値10】アイテム。〈交渉〉+2。

オーヴァードとして生まれた少年少女たち。
特別な力を持ちながらも、
名前すら与えられることなく、
見ず知らずの者たちの平穏のために戦う。

彼らは、自由を選んだ。
ゲームを遊び、スポーツに興じ、コーラを飲む。
そんな、ごく普通の若者たちの自由を。

だが、気づいてしまった。
自分たちは、いつまでもバケモノだということに。
これは、世界の終焉を望む少年少女たちの物語。

ダブルクロス The 3rd Edition『World End Juvenile』
ダブルクロス──それは裏切りを意味する言葉。

──────────────────
▼ロイス
▽初期
・雛形 詩：P 慈愛/● N悔悟
・千景 麻那：●P庇護 / N脅威
・（PC2）柳生 雨弓：●P慈愛 / N懐旧

▽シナリオ
・リベレーター：●P親近感 / N疎外感

▽PC間
・(PC1)大鷹 蒼空：●P誠意 / N隔意

▽他
・家族：P慈愛 /● N食傷
・リベレーター：P憧憬 /● N憐憫

▼アイテム
（初期所持のアイテムなどあれば）
【思い出の一品（基本１ P180）】アイテム。意志判定に+1。
【コネ：情報屋（基本１ P179）】裏事情に聡い情報屋。〈情報：裏社会〉のダイスに+2個で判定をする。
【コネ：手配師（基本１ P179）】横流し品などを扱うフィクサー。〈調達〉判定のダイスに+3個する。1シナリオにつき1回。
【すごい服（基本2 P189）達成値10】アイテム。〈交渉〉+2。
【クリスタルシールド（基本２ P185）達成値25】武器。技能白兵。射程至近。命中-1。攻撃力0。ガード値12。装備中他の武器の装備不可。

「わたしは　　　　」
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昨日と同じ今日、今日と同じ明日。
ずっと続くと思っていた変わらない日々などなく、気づけば非日常がきみたちの「日常」となっていた。
事件のはじまりは何の変哲もない邂逅から。
小さな迷子がきみたちの町に大きな波乱を巻き起こす。
脆く崩れ去る仮初めのそれだって、きっときみたちにとっては紛れもなく愛おしい日々。

ダブルクロス The 3rd Edition
"Missing Dog's Interlude"
――ダブルクロス。
これは、非日常の中で踊るきみたちのための間奏曲。


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▼ロイス
▽初期
(D)超侵蝕：選択したエフェクトを組み合わせて使用する直前に宣言することでその判定の達成値に+10、攻撃力に+10する。1シナリオにつき一回。
・雛形 詩：P 慈愛/● N悔悟
・(S)千景 麻那：●P庇護 / N脅威
▽シナリオ
・ジャームを退治している謎のオーヴァード：●P尊敬 / N食傷
▽PC間
・(PC1)大鷹 蒼空：●P憧憬 / N無関心
▽他
・だいふく：P●好意 / N不安
・マンティコア：P感服 / ●N嫌悪

▼アイテム
【思い出の一品（基本１ P180）】アイテム。意志判定に+1。
【コネ：情報屋（基本１ P179）】裏事情に聡い情報屋。〈情報：裏社会〉のダイスに+2個で判定をする。
【コネ：手配師（基本１ P179）】横流し品などを扱うフィクサー。〈調達〉判定のダイスに+3個する。1シナリオにつき1回。
【すごい服（基本2 P189）達成値10】アイテム。〈交渉〉+2。
【クリスタルシールド（基本２ P185）達成値25】武器。技能白兵。射程至近。命中-1。攻撃力0。ガード値12。装備中他の武器の装備不可。