容姿・経歴・その他メモ

UGNチルドレンとして活動するオーヴァード。
元は世界の裏側など知らない平凡な少年だったが、【ディアボロス】春日恭二率いる【偽神の心臓】のマンハント部隊によって家族共々儀式の生贄として誘拐されたことから狂気の世界に足を踏み入れる。
子供たちを守らんと歯向かった両親は眼前で殺され、恐怖を分かちあった兄妹は邪神の因子に耐えきれず死に絶えた。
そして不運にも、最後に残った彼は選ばれてしまったのだ。
其処で行われていたのは神を作り出す儀式、とあるセルが計画していた【デウスプロジェクト】の派生系。
神から力を削いで人に落とすのではなく、人に力を埋め込んで神を作る、狂気の実験。
少年はその心の臓に邪神の遺物―――【ド・マリニーの時計】を埋め込まれ、人の身を超えたオーヴァードと為った。
しかしその力は神には届かない。
失敗作として処分されかけていた少年は間一髪、実験施設を強襲したUGNによって命を拾われた。
保護された少年は世界の真実を知り、同時に道を示された。
UGNの技術力であれば不完全ながらも、埋め込まれた遺物を取り除くことができると。
暫しの逡巡の後、少年は首を横に振った。
少年の肉と理性を食んで回る秒針はしかし、元凶たる敵を討つための力になり得る。
迷いがないわけではなかった、恐怖がないわけではなかった。
でもきっと、目の前で死んだ両親は、死に目に会えなかった兄妹は、もっとずっと怖かったのだろう。
そして今もどこかで、誰かが同じ目にあっているのだ。
決して自分にしか出来ないことではなかったが、自分にはどうにか出来る力がある。
それを知りながら背を向けることが出来るほど、少年は強くもなく、弱くもなかった。
心臓の針が時を刻むたびに歯車に置き換わる身体を引きずって、少年は征く。

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