特筆すべきことはない一般的な家庭に生まれ、彼自身もある出来事が起きるまではどこにでもいる少年であった。
　きっかけは学生向けに行われている健康診断であり、その中に含まれていたオーヴァード検査にて彼がオーヴァードであることが発覚する。これによって彼の少年心も覚醒してしまい、下手するとレネゲイドよりも厄介な中二病も発症することとなった。

　当初はイージーエフェクト相当の弱い能力しか扱えなかったものの、彼は大興奮で能力や剣術の特訓（能力の特訓はエフェクト使用違反ではあるが、周りへの被害が極軽微だったことや人に対して使用してなかったため見逃されている）を開始した。レネゲイドについての専門書（後の彼のバイブルとなる）を読み漁り、驚くべき速度でレネゲイドの制御やエフェクトのカッコいい使い方を磨き続け、その過程で自ら遺産採掘地に足を運んで『遺産：祈りの造花』との接触にも成功している（これは流石に様々な人から怒られた）。漆黒と黒銅の双龍の設定はこの時に生えた。

　皮肉にも中二病が実を結んでしまった結果、ほぼ独学で戦闘スタイルと知識を身につけた彼は、エフェクトを見せびらかす使用する場を増やすためにエフェクト使用ライセンスである「戦闘」ライセンスを取得するべく、死にものぐるいで特訓や勉強を始める。時世的にテストの難易度が甘くなっているのもあり、地方のテストを受けた彼は16歳という若さで「戦闘A」のライセンスを取得することができた。

　現在は、学生生活との両立のため本格的なヒーロー活動へは移れていない。しかし、実践の場で戦闘経験を積んでいくことで彼の強さと中二病は飛躍的成長を遂げており、そのポテンシャルは既にそこらのヒーローに引けを取らないレベルになっている。

　普段は口数が少なく、一匹狼のような生活をしている所謂ボッチ。ヒーロー活動中や能力を見せている間は、自意識過剰な態度で横暴なセリフをよく吐くものの、それらに反して性格は生真面目かつ努力家である。彼の中二病RPのため目上の人に敬語は使わないものの、公の場や立場が上の者に対しては礼節をわきまえた行動をとっている。
　ヒーロー活動に対しては正義感よりもカッコいいからで行っている側面が強く、ヒーローランキングにもあまり興味を示していない。そのため、その方がカッコいいからという理由で活動報酬を貰わないことやカッコつけるために無断でエフェクトを使用することもあるため、本来の実力に反してヒーローとしての評判はあまり高くない。しかし、猫探しといった依頼も断らずに真摯に対応することや、相手ヒーローのランキングによる差別意識がないことから一部の人間からは十分な信頼を勝ち取っている。