《プロジェクト・アダムカドモン》の廃止を納得しきれない一部のUGN人員がデータを流出させ、FHの元に行われた実験、その実験体の生き残り。
研究者たちの目的は"｜完全なる人《無垢なる者》"を作り出すことであり、オーヴァードから"欲求"を取り除くことでジャーム化のメカニズムを根本から崩すにあった。
かつて"天使"と呼ばれていた強力なレネゲイドビーイングの遺物を元にクローンを創り、"欲望なき超人"の素体にしているわけだが、実験体に自我が生まれることで破綻し、やがてジャーム化個体の発生と脱走が起き、外部にも被害が出るほどの大惨事に発展してしまう。
UGNが大急ぎで介入、鎮圧することで一般人への波及を抑えたが、施設内部では実験体同士の"共喰い"が起き、地獄絵図と化していた。
その中で唯一、ジャーム化しておらず生存した個体が彼であり、UGNに救出されてから慎重な保護観察したのち、チルドレンとして編入することにした。

“共喰い”により得た極めて強靭な生命力と一般オーヴァードと一線を画す再生能力、それ以上でもそれ以下でもない。
また肉体を変形させて武具を作り出し、それらを手足のように扱え、純粋なフィジカルでねじ伏せさせていくスタイル。

約二週間前シャルヴの構成員と遭遇し、交戦した。一時的にグレイプニルに侵蝕されかけるものの、ミストルティンシンドロームに目覚めることで難を脱した。
撃破に成功するが状況が状況のため（グレイプニルの侵蝕、グレイプニルRBの一部を捕食することでミストルティンを発見）、怪我の治療と経過観察を兼ねてM市第一支部に預けられた。

ミストルティンになってからも戦闘スタイルさほど変わっていない。唯一特筆すべきところがあるとすれば、彼の生み出すアーキタイプは捕食行動を行うことで自己再生、強化する能力を持ち、その特性は使い手の彼にも反映されているとのこと。
そのような性質からウロボロス……引いてグレイプニルとの類似性を見出す研究者は、ミストルティンはある種のグレイプニルからの変異ではないかと仮設を立てるが、真相不明である。