容姿・経歴・その他メモ

かつて絶大な人気を博し、全米を震撼させた伝説のロックバンド、「SPIRITS」のボーカル。日本人とアメリカ人とのハーフ。国籍はアメリカ。
超低音から超高音まで幅広い声域を持ち、歌唱力と演奏技術も一級品の所謂天才として名を馳せるが、同時に色々奔放な性格からパパラッチに多くの飯の種を提供したゴシップクイーンでもあった。バイセクシャルを公言し、バンドメンバーの家に転がり込むことは日常茶飯事、ファンの家に転がり込んでは数日過ごしてまた別のファンの家へ、果てはハリウッド女優とのメイクラブをスッパ抜かれたこともあった。
しかし当の本人は「名前のスペルが間違ってなけりゃいい」とむしろパパラッチの目の前で見せつけることもあったという。そういうところも人気に繋がった･･･のかもしれない。

ここまでの話はおおよそ20年程前の話だ。
年齢が合わない、それが本当なら小学生の時分でそこまでのことをしたことになる。そう思ったのではなかろうか。安心して欲しい、彼女がそれをやったのは27歳までの話だ。
シズカ・X・ヘヴンスは27歳の時に惨殺されている。それも彼女のアンチにではない、熱狂的なファンにだ。
ある日のライブが終わって深夜に帰路についているとき、夜の公園を通っている時にファンの一人に話しかけられ、適当に話していた。その時、背後から鈍器で殴られて気絶、そのままとある山小屋に拉致される。目が覚めた所、拉致した者達が現れ自分達がいかにシズカのファンであるのかを延々と話され、そんなシズカを自分達の者にしたいと思っていたその者達にバラバラの十七分割にされて殺された。現在もその遺体は見つかっておらず、「SPIRITS」も解散してしまっている。

しかし、偉大な人物というのはとかく「生存説」が付き物だ。例えば悪名高きナチスの総統アドルフ・ヒトラーは拳銃自殺したのは影武者で、本人は総統時代に稼いだ金で悠々自適で穏やかな最期を迎えた、という「説」がある。例えば日本の武将明智光秀は、落武者狩りから逃れ天海法師と名乗り、徳川家康に重用され江戸の街並みに龍脈を巡らせる大事業を執り行った、という「説」がある。
彼女にもまた「生存説」が囁かれた、それは単なる法螺吹きの戯言だったのか、それとももう一度あの歌を聴きたいというファンの願いだったのかは定かではない、しかし、"彼ら(レネゲイドビーイング)"が存在するためにはそれだけで十分だ。
いつだったか彼女は存在していた。彼女の名はシズカ・X・ヘヴンス、それとまったく同じ構造の肉体、まったく同じの記憶、まったく同じの人格を持った、別人だ。
発生して間も無くしてUGNに捕捉され現在に至る。
現在も適当な人物の家に転がり込んではまぁまぁ爛れた生活をしている。

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