身寄りのないただ一人の適合者がUGNやFHなどに目を付けられ確保されるのは当然のことだろう。
UGNの前にFHに声を掛けられた彼は、少しばかりの探求心からFHの小さな支部を潰してしまった。
惨状を目の当たりにしたUGNの職員との接触により、どうにか確保・収容された。

レネゲイドウィルスやオーヴァードの研究を行うUGNに連れてこられ、自らの能力が未だ未発展であることを知り、UGNで要人護衛をしつつ自らの能力を探求し続けている。
ボディガードを務めるにあたってこれくらいは出来るようにしておけ、と他人を守る術(炎陣)と運転免許を取らされたのもこの探求の一環でもある。

読み方は「そうごく　えんが」
UGNに保護された際「えんが」と言う名前のみが判明していた。
長期の調査も虚しく、彼の出身・家系等の情報は発見されなかったため、新しく名前を付けられた。

年齢は恐らく30～40の間程だが、外見は傷やヒゲの影響で少々老けて見える。精神的なものは年相応とは到底言えない。
身長は200cm前後、筋肉質な体系もありそこに居るだけで威圧感を醸し出している。
車高の低い車へ乗り込む際によく頭をぶつけるので、厚めのヘアバンドを支給してやってほしい。社用車が壊れる。
体重は身長・筋肉量を鑑みても100kgはあるだろう。戦闘や日常生活に支障をきたすことはないため本人は「動ける」と言っている。実際、彼の肉体には無駄な脂肪はない。

UGNの人物達からは地獄の番犬から由来した「三頭犬(ケルベロス)」をモジって「三"闘"犬(ケルベロス)」と呼ばれる。
トライブリードと言う理由も相まって、このコードネーム自体は彼も悪くは思わないようだ。「"言い得て妙"ってやつだな？」
とある人物からは「フラッフィー」と言う何とも可愛らしい渾名を付けられているらしい。
このフラッフィーと言う呼び方は、その人物以外が例え知ってしまっても口にしてはならない。
貴方の口が次の一文字を紡ぐより前に、彼の拳が貴方の頭を攫うだろう。

黒いチョーカーを常に付ける。介助犬等のハーネスのような役割も担う。
やりすぎないよう、戻ってこれるよう。うなじ側に付いた、歪んだ小さな鈴が、鈍い音で彼を呼び戻してくれる。

多くを語ろうとはしないが、とある香りに異常な反応を見せる。

「渡したものは基本的に壊れて返ってくるものとお考え下さい。履歴書を書かせるだけで3本のペンが折れました。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――とある人事部談