ある新興宗教団体にいいように使われていた過去を持つ、真面目な……少し厨二病のチルドレン。

ーもう繰り返さない。繰り返させない。

誕生日は5月8日。
性格は真面目。ど真面目。
《帝王の時間》は任務に鍛錬に勉強にと時間がいくらあっても足りないと嘆きつつ頑張っていたらいつの間にかできるようになっていたらしい。

戸籍もないので学校には通っていないが、毎晩のように《帝王の時間》を使って自習の時間をとっているため、同年代より少しできる程度には勉強ができる。シンドロームの関係で理科に1番時間をとっているため、理科(物理、生物)が得意。
UGNチルドレンとして訓練を受け、自主鍛錬も続けているため、一般的中学生と比べると運動能力も優れていると言える。
勉強はできるが芸術がさっぱり理解できないタイプ。本人的には抽象的な絵の何がいいかわからないし、音楽だってそこにある理論や音によって引き起こされる効果(単調は悲しく聞こえる等)は面白い(興味深い的意味)と感じるものの音楽本体にはどうしても興味が持てない。

厨二病と言われると怒る。が、その実眼帯は結構気に入ってる。左右色違いの目を隠す方法など、いくらでもあるがあえて眼帯を選んでいるのだ。当然好きでそれにしている。ただちょっとそのけがある自覚があるからこそ、言われたくない。
コードネームや技名がいちいち全部英文なのはかっこいい気がしたから。やはり軽い厨二病患者である。なお、コードネームが長すぎて、書類などに書くときには"I'm a GB."や"GB."と短縮しがち。そして英語の用法的には多分コードネームの"a"はいらない。が、英文として声に出したときに"a"がある方がかっこいいと思ったのだ。ただしコードネームの読み仮名は"グラビティビースト"。つまり特に意味はないこだわりである。

[記録開始]
・じゃあ今から軽いインタビューをするね。
「藪から棒にも程があるとは思わないの？」

・いいから真面目に答えてね。君にとって遺産って何？
不満げな顔でインタビュアーを見て、ため息をつく。
「……よくわからない。ずっと持っているけれど、だからこそこれがあたしにどんな力を与えてくれているのか、わからないの。ただ、耳を貸しちゃダメだと思ってるわ」

・もしも大切な人がジャームになってしまったら？
「できるだけ早く倒す」

・本当にできる？
「やれる。そうでなきゃ、そこにいる価値がないもの」

・躊躇ったりしないの？
「その人が優しい人であればあるほど、あたしはその人を早く倒すわ。それがあたしの正義だから」

・あたしの正義って？
「簡単にいうと誰かに誰かを傷つけさせないこと、ね」

・それが繰り返したくない、繰り返させたくないこと？
「そうね」

・なら、君がジャームを倒すことは矛盾している。だって君は人を傷つけたくないんでしょう？
「……そう、確かにあたしはこれ以上人を傷つけたくない。でも、あたしが誰かを傷つけることで誰かを守れるのなら、やるわ」

・その守れるっていうのは誰のことについて言ってるの？
「"加害者"になりかけた人、"被害者"になり得た人、どちらもね。あたしがその人を止めることで、その人の精神とか、尊厳とかと、その人に襲われたかもしれない人の安全を守れる。あたしはそう信じてる」

・根っからの悪人がジャームになったら？
「……むしろ倒さない人、いるの？」

・倒すということだね。でも、それは"ジャームになってしまった人"の精神を守ることにはつながらないんじゃないかな。
「そうね、繋がらない。でも、その人を放っておけばたくさんの犠牲が出るかもしれない。ジャームとはそういうものよ」

・たとえ"ジャームになってしまった人"の精神や尊厳を守ることにつながらなくても"多数"のためにジャームは倒すってことでいい？
「ええ」

・じゃあ、ジャームではないただの悪いオーヴァードはどうする？
「殴り合って止めるわ」

・倒しはしないんだ。
「ジャームじゃないなら、更生するかもしれないから」

・とてもUGNらしい考え方だね。君はUGNのことを"正義"だと思っているの？
「いいえ。あたしの正義はあくまであたしの正義だもの。UGNに所属している人みんなが同じ考えとは思わないわ。
UGNに所属していても、あたしには"悪い人"のように見える人だっていると思うの」

・なら、どうしてUGNに居続けるの？
「あたしがまだ子供だから。子供には後ろ盾が必要なの、利用されないために」

・UGNがいいように君を利用して悪事に手を染めるとは考えないの？
「あり得ないことじゃないとは思うわ。だからこそ様々なことを学び、自分で判断するの。UGNの中でも、外でもね。
そして、あたしは"全てのオーヴァードがそうするべき"と思ってる」

・厳しいね。
「……そうしないと、また繰り返されてしまうから」

・そっか。じゃあ気分変えて転校初日用の自己紹介して？
「初めまして！あたしの名前は橿原なな。お父さんのお仕事の都合で引っ越してきました！今日からよろしくお願いします！！」

・なんか、キャラ違くない？
「だって第一印象は大切だもの」

・疲れない？それ。
「別に？誰だって人前では多少自分を作るでしょう？」

・と言うかなんで黒板に名前書くの？
「転校初日というのはそういうものでしょう？」
(注)橿原ななは学校に通ったことがない。おそらくアニメ等から得た知識であると思われる。

・そういえば眼帯してるけど厨二病？
少しだけ気分を害した様子で。
「失礼なこと言わないで」

・厨二病でしょ？
「違うわよ。……次言ったら怒るから」

・じゃあなんで技名全部英文なの？
「えっ、それは……その……かっこいい、から……」

・ほら、やっぱり厨二病じゃん。
「〜〜〜！！だから、あたしは！厨二病じゃないって言ってるでしょ！！」

・怒るってことは自覚あるんでしょ。
「なっ……ぁ……！？」
顔を真っ赤にして、言葉が出てこない様子で口を開閉させる。

・じゃあ、インタビューはここまでにしようか。
「ちょっ……待ちなさい！話はまだ終わってな」
椅子から立ち上がり、インタビュアーの方に手を伸ばそうとする。

[記録終了]

小学生と思うほどに小柄。そして見事な絶壁。15歳だけど実はまだ背が伸びている。なので期待を込めて制服は大きめ。
聖者の遺骨の入ったペンダントを首にかけている。学校にも突然つけて行っているが、教員に没収されても困るので制服の中に入れている。
癖のある肩に届くか届かないか程度の黒髪を顔の横で一房ずつ結んでいる。
右目を眼帯で覆い、メガネをしている。左目は緑、右目は黄色であるが、戦闘時以外は眼帯を外そうとしないためそれを知るものは少ない。
左目の視力が弱いためメガネをかけているのだが、戦闘開始時にメガネごと眼帯を吹っ飛ばしがち。右目は見えすぎるほどよく見えているので問題はない。

[UGN H市支部のデータベースより抜粋。]
"I'm a Gravity Beast.(グラビティビースト)"橿原 なな

【覚醒時期・理由】
不明。

【略歴】
4年前、新興宗教である■■■■■(注釈1)の本部にて保護。UGNチルドレンの一員となる。
しかし、橿原ななは■■■■■において"巫女"のような位置付け(注釈2)であったため、信者による誘拐未遂が多発。保護のため、■■■■■の信仰が広まっていない■■市へ移動となる。
その後も何度か移動を繰り返し、現在はH市でチルドレンとして活動している。

【人物評価】
"自分のように、何も知らないまま利用されるオーヴァードを減らしたい"
という目標を掲げ、真摯に任務に取り組む様子が見られる。
戦闘能力は高いが攻撃できる範囲が狭く、どうしても対多数の戦闘は苦手である。
保護当時の状況から暴走時の行動(注釈3)にはとくに注意が必要であると考えられるが、現在のところ任務中に暴走するなどの事象は確認されていない。

【保護当時の状況】
ワーディングを検知したUGNが駆けつけたところ、■■■■■の礼拝堂内で教祖の死体と共に発見。
教祖の死体は全身をズタズタに切り裂かれ、押しつぶされ、礼拝堂内は床だけでなく壁まで赤く染まっていた。
橿原ななはそれが自分のやったことであるという認識は当初からあったようで、呆然と立ちすくんでいた。
現場に残された痕跡から、ジャーム化した教祖に襲われた橿原なながそれを撃破したと思われる。
また、その当時のことについて橿原ななは「わからない」と語っており、橿原なな自身も暴走し理性を失っていたと考えられる。
既に事切れていたであろう教祖を原型がなくなるまで切り刻んでいることから、暴走時の橿原ななはかなりの凶暴性と攻撃性を持っていると推測される。

【特筆事項】
遺産"聖者の遺骨"(注釈4)の契約者である。

注釈
1.宗教団体■■■■■
いわゆる新興宗教。悪質な霊感商法や脅しのようなやり方で現金を巻き上げるなど、実態は詐欺団体に近しい。
現在も新しい指導者を立て■市近郊で活動しており、"御使い"と教祖を失ってもなおじわじわと信仰を広めている。
UGNはかつての橿原ななのような被害者が出ないように監視しているが、団体本体には手を出していない。なぜならオーヴァードやレネゲイドとはもはや関係がなく、それは警察の管轄であるからだ。

2."巫女"のような位置付け
団体内で橿原ななは"御使い"と呼ばれより多くの人々を救うために、神が遣わした人物ということになっていた。
橿原ななは幼い頃から大勢の前で覚えさせられた言葉を言わされたり、占いの真似事をやらされたり、あるいは能力を披露させられたりしていたようだ。

3.暴走時の行動
本人もそのことは重々承知のようで「多分この線を越えたらもっと強くなれる……って線はあるけど、それを超えたら暴走しかねないから」とある程度のところでセーブしているようだ。

4.遺産"聖者の遺骨"
橿原ななによると10年ほど前に教祖が教団本部を訪れた"怪しげな男"から購入し、橿原ななに譲渡したものである。
"聖者の遺骨"という名称はその男が話していたようだ。また、男は「"御使い"様が持つにふさわしいもの」と話していたという証言も得られている。
UGNは男について調査を行なったものの、男が現れてからかなり時間が経過してしまっていることもあり、有効な手がかりを掴むことはできなかった。

右手に鉤爪を生やし、手を開きつつ指を曲げて(空手の虎爪というやつです。なお空手をしたことはない模様)5本まとめて相手に突き刺しつつマイクロブラックホールを掌上に出現させてめっためたにする(ソフトな表現)戦闘方法。
当然のように自分の爪やら指の骨やらもギッタギタ(優しい表現)になるが、もう慣れてしまったようで躊躇いはない。
また、なぜか左手に鉤爪を生やすことはできないらしい。おそらく利き手みたいなもの。実際右利き。

ﾏﾀﾞﾅｲ

RP方針→繰り返させない、絶対に。
一人称→あたし
二人称→あなた、○○、○○先輩
カラーコード:#316745(千歳みどり)
基本1、2、IC、EA、LM、HR、RW

作成日 2023年9月17日(54)