容姿・経歴・その他メモ

境無 凛束(さかなし　りつか)

一人称：わたし
二人称：あなた、君

弱冠17歳で支部長にまで上り詰めた実力者。
己の強さを自覚すると共に、それに伴う責任を果たさんと邁進する努力家でもある。座右の銘は『持てるものこそ与うべし』。

両親はレネゲイドの研究者。二人ともオーヴァードではあるが力はさほど強くなく、優れた力を持った凛束に非常に期待している。


「自由。普通。……わたしたちに与えられることのない、けれど誰しもが当たり前に持つもの」
「焦がれる気持ちを否定はしないわ。だけどね、力には責任が伴うものよ」
「わたしは少なくとも、それを理解しているつもり。あなたは、……あなたたちはどうかしら？」

＊

PC3　N市UGN支部長
カヴァー/ワークス　指定なし/UGN支部長

ロイス:与儀大介(よぎ・だいすけ)
推奨感情　P:有為/N:不信感

与儀大介は、これまで多くの優秀なチルドレンを排出してきたUGNの教官である。
チルドレンの失踪が続く中、彼は霧谷とともにキミの支部に乗り込んできた。
こんな事態の中でも、彼はチルドレンたちのケアにしか興味はない。
キミは与儀の態度に不審なものを感じるのだった。

＊

～過去は添えるだけ～
彼女が支部長として抜擢されたのは、ある事件において最大の功績を挙げたことが所以とされている。

元は研究者としても非力であった『落ちこぼれ』の夫婦から生まれた子であり、本人も覚醒初期は弱く、揶揄されることも少なくはなかった。
しかしその中でもひたすら研鑽を積み続けた、ある日。彼女は一人の少年に出会う。
それこそが。友人にして後輩、藤宮士であった。
やや間が抜けていて、居眠りも多く、けれど誰よりも真面目に訓練に取り組むその姿に、はじめこそ毛嫌いしていた彼女も徐々に胸打たれ、ともに行動することが増えていく。

転機が訪れたのは、17歳の春先。
『ストレンジャーズ』も合同の大規模ジャーム掃討作戦に後方支援で参加することになった凛束と士は、不慮の事故からチームのほかメンバーと分断され、絶体絶命の窮地に陥った。
周囲は全面ジャームに取り囲まれ、打開策はなく。
『わたし、こんなところで死ぬの──？』
彼女の心が暗澹の絶望に覆われた、その直後。

『諦めちゃダメだ、凛束』

自身の命を懸けて──士が、己の『賢者の石』の力をすべて解き放ち、恩恵を凛束に授けたのである。

それによって引き出された、彼女の“本来の力”……全天を覆い尽くすほどの、太陽にも見紛う光と逆巻く嵐によって、凛束はジャームたちの悉くを薙ぎ払うことに成功したのだった。

・・・

しかし。輝かしい功績の裏で支払われた犠牲を、彼女はけして忘れない。

『賢者の石』を消費した代償に、記憶の大半を喪失し、虚ろな存在となってしまった友人を。

『持てるものこそ与うべし』──友が、その身を以て己を救ったように。力ある存在として、『君主』として選ばれた以上、凛束は己に妥協を許さず、支部長として努力を積み重ねる。

いつか、あの頃の友人を取り戻したとき。
「君のおかげ」、と。笑って誇れる自分であるために。

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