容姿・経歴・その他メモ

高校1年生の女の子。
背が小さく、気が弱い。

沙月が幼稚園の頃。
共働きの両親が沙月の誕生日を祝うために、仕事終わりに合流してケーキやプレゼントを買い、帰路についた。
沙月はいつも、両親が帰るまで家の近くに住んでいる親戚の家に預かってもらっていた。
その日も親戚の家で、お祝いを楽しみにしながら親戚と両親が帰るのを待っていた。

しかし、誕生日に両親が帰ってくることはなかった。
両親が帰りに乗っていたバスが『交通事故』に遭ってしまったのだ。
その事故で両親は帰らぬ人になってしまう。
両親の遺体の損傷はひどく、沙月は葬式でさえ顔を見ることが叶わなかった。
沙月は失意の淵に沈み、部屋に引きこもり誰とも合わなくなってしまった。

ある日、沙月の元に一つのぐちゃぐちゃな包装のプレゼントが届けられた。
両親の事故で奇跡的に無事だったプレゼントが、事故の後に届けられたのである。
その中には、綺麗な藁の帚と、メッセージカードが入っていた。

『最愛の娘に。お誕生日おめでとう』

その日、沙月は一晩中泣き叫んだ。

沙月が落ち着きしばらくした後、親戚が沙月を引き取ることになった。
元気は戻らず性格はより暗くなってしまったが、藁の箒をもっている間だけは明るくふるまうことができるようになった。

その癖は高校生になった現在も変わらず、補修を繰り返しながら今も当時の箒を持ち続けている。
ほとんどの生徒には不気味がられて避けられているため、今までほとんど友達ができたことはない。
唯一の友人は、趣味の合うオカルト好きのオタク君と、幼馴染の水城美香(みなしろみか)だけだ。

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