古びた太刀を背負った日本人女性。
　漢字で書くと「如月　麗」だが、周りに合わせて英名(カタカナ表記)で名乗っている。
　ドライで掴みどころのない性格を気取っているが、実際はけんかっ早く義理人情に熱い。
　犠牲を出さないよう立ち回る姿や、班員を大事に思っている様子は間違いなくヨハネ班の一員である。

　元々は５年前にインドで起きたレネゲイド災害に偶然立ち会い、共に解決に奔走した流れのオーヴァード。何を思ったのか災害鎮圧後に自ら入隊を志願しヨハネ班の一員となった経歴を持つ。
　珍しい「鬼切りの古太刀」相当の遺産の契約者であり、未来の持ち手候補としてマルコ班への異動の話もあったりするものの、「遺産同士が食い合うからマルコ班の元と、その担当地域の日本へは行きたくない」という本当か嘘か分からない理由をつけては断り続けている。

　ハヌマーンシンドロームによる高速機動による白兵型。使用武器は刀だけでなく、エグザイルシンドロームにより自らの爪を変えた鋼糸も操り、攻撃や防御に応用している。
　また、契約した遺産「鬼哭刀」の影響で、彼女のレネゲイド自体がジャームの力を吸収・無力化することが出来るため、敵がジャームで、かつ強ければ強いほど自分も強くなる性質がある。

　平安時代に鬼を狩り続けた者の、鬼に対する怨念が込められた遺産"鬼哭刀"を管理する一族「如月家」に生まれる。
　彼女も鬼哭刀が暴走せぬよう守護する役目があったが、本人は一生古臭い家に縛られる生活なぞ御免だと、修行も教育もまともに受けない問題児であった。

　中学生になる頃には彼女の如月家への反発心が頂点に達し、鬼哭刀を壊すべく遺産に手を触れる。
　その時、刀に触れた彼女の中に流れ込んできたのは、かつて刀が持っていた歴代契約者の記憶だった。
　友や恋人、家族や戦友、大事な人を殺され、復讐に走り、自らも鬼に変わっていく者たち、そしてその鬼への復讐を誓い、新たな所持者に変わっていく哀しい連鎖を…。

「鬼哭刀は危険だ。今は大人しいけど、いずれ過去の所持者と同じ人間を求めて暴走する。それならこの刀を持つべきは……鬼狩りに突き動かされる過去も、死んでも哀しむ人がいないアタシが一番いい」

　そうして鬼哭刀の危険性を理解した彼女は自ら契約を結び覚醒、刀を持ち如月家を出ていく。

　それから数年間、鬼哭刀の赴くままに世界中の鬼(ジャーム)を狩り続ける世捨て人のような生活だったが、５年前にインドで起きたとあるレネゲイド災害に巻き込まれマルコ班とヨハネ班の合同作戦に乱入。ひと悶着合ったものの協力して解決に奔走した。