シグレとの思い出を取り戻し、ぬぬこと再び相棒となったリオ
ひねくれは収まり、元来の素直さが顔を出すようになっている

ひとりでもできる。それはもうやめる。
なんでもかんでも自己完結させようとする癖は意識的に控えるようになり
人を頼ることが増え、リーダーシップを成長させている


一方で、心許せる友人が増えないことに少し悩んでいた
良くも悪くもぬぬこ程自分の内面を開示できる相手が存在せず、他者に対して少し壁を作るようになってしまっていた

リオにとって絆とは、かけがえのないもの。長い旅路を歩くための道標である。
大切で大事だから、絶対に失いたくない。簡単には認められない。


リオはマザーとの対峙を経て、確実に強くなった。
人間としても、UGNエージェントとしても成長した。
けれどすこしだけ、新しい絆を作ることに臆病になっていた

「キミに話せばきっと怒るだろう。話さねば悲しむかもしれないし、どちらにしても『人の気持ちを勝手に決めんな！』とぶん殴られるかもしれない」
「それでも…私は怖い。…大事なものを増やすことが怖いんだ」

この悩みをリオがぬぬこに話すことはない
失うことを怖がっている言い訳に二人を使っていることは、自分が最もよくわかっているのだから

「今の私は、元の姿に…スタート地点に戻っただけ」
「ならば今度こそ、新しい自分にたどり着いてみせなければ」