幼少期

UGN香澄支部長である父親とレネゲイド研究員の母親の間に生まれる。
両親ともにオーヴァードであり、産まれた時からレネゲイドウイルスに感染していることが確認されためぐるは、負担がなるべく少なくなるよう、人為的に時間をかけてオーヴァードとして覚醒させられた。
身勝手にも思えるが、覚醒時にジャームとなったり、自身や周囲に被害を与えるケースが最も多く、娘に消えない傷を残したくないと願った両親の愛の形でもあった。
子供は必ずしもUGNに参加する必要はないと考えていた両親は、めぐるに一般的な家庭における情操教育に加え、レネゲイドの可能性や危険性を伝えた上で、許可を得てUGNとは無関係の幼稚園に通わせていた。
その甲斐もあり、同級生との喧嘩に際しても能力の暴走などが起こることはなく、レネゲイドに関する知識を持っただけのあくまで“普通の子供”として幼少期を過ごすことができた。
これは今後予想されるオーヴァードの幼児教育のモデルケースとして日本支部でも取り上げられている。

UGNチルドレンへ

今後の生き方を自分で決めてほしいと思っていた両親の意向もあり、めぐるは引き続きUGNとは無関係の公立の小学校に通っていた。
オーヴァードとして大きな力を使うことはなく、両親からFHやジャームの話を聞きはするものの、どこか絵空事で危険とは無縁の生活を送っていた。

ある日、傷だらけの少年と一緒に香澄支部へとやって来ためぐるは彼と一緒にUGNチルドレンになると言い出す。
聞けばジャームに襲われていた同級生の彼とその家族を助けようとしたが、自分の力の無さから彼の家族を助けることができず、反対にオーヴァードに覚醒した彼に助けられたという。

後から判明した話では、めぐるの到着に関わらず彼の家族は無事ではなかったそうだが、力を持っているのにそれを使えなかったことに対する責任を感じての発言だったようである。

突発的な事件で仕方がないとは言われたものの、めぐるの決意は固く、身寄りのなくなった少年と一緒にUGNチルドレンとなった。

この少年が後の＂ソードキャッスル＂である。

＂ソードキャッスル＂との日々

UGNチルドレンとなった2人はその幼さに反して非常に熱心に訓練に打ち込み、大人顔負けの実力を身に付けていった。
特にコンビネーションには目を見張るものがあり、剣を用いた近距離で戦う＂ソードキャッスル＂と雷の矢で遠距離砲撃を行う＂スルーズ＂は補完に優れており、常にツーマンセルで立ち回ることで次々と任務を達成していった。
そしてそれは年を経る毎に私生活にも波及していく。

オーヴァードであることをひた隠しにして来ためぐるにとって、＂ソードキャッスル＂は家族以外で唯一、自分を偽ることなく接することができる相手であった。
それまではただのクラスメイトだったものの、秘密を共有し、お互い悩み等を相談しているうちに、気がつけば常に一緒にいるようになっていた。

最初は義務感から彼の力になりたいと思っていたかもしれない。
あの日、彼の家族を助けられなかった私は何をしても糾弾されて然るべきだと。
しかし、彼はめぐるを責めるどころか、君には自分と同じ思いはしてほしくないと、命懸けで彼女と支部(かぞく)を何度も守ってくれた。

責任感は彼の優しさに触れていく度に溶かされ、いつも他者のために傷ついている彼を側で支えられるようになりたいという純粋な願いとなった。

＂ソードキャッスル＂もまた常に自分を気遣ってくれるめぐるを憎からず思っており、2人は家族公認の仲となっていく。


そうして、平和とは言えないが穏やかにこれからの時を過ごせると思っていた矢先、＂ソードキャッスル＂は誰に何も告げずに姿を消してしまった。

ジャームにやられてしまったわけではない。
引金はおそらく、あの日唯一生き残った彼の家族の死。
しかし彼がいなくなった理由はそれだけだろうか。
本当はUGNになんていたくなかったのではないだろうか。
知らず知らずのうちに彼を傷つけていたのではないだろうか。

めぐるは、そんな悩みを引きずったまま今日も彼がいない街を守っている。

“ソードキャッスル”

UGNチルドレンになったきっかけであり命の恩人。
彼がいなければ私も父も生きていなかったでしょう。
香澄支部にいる間は公私を共に過ごす仲だったが、UGN離反時には何も言わずに姿を消してしまった。

業也 尽（業也くん／スヴァロギア）【PC1】

ジャームを討伐しに出撃したらそれより厄介な暴れん坊がいたとはね。
それにまさか…遺産所持者だったなんて。
言動は粗暴だし周囲から問題児扱いされてるけど、話が通じないわけじゃない。
事情が事情だけに仕方ないし、その割に真っ直ぐな性格に育ってるのは誰の影響なのかしらね。
ま、それはそれとして学校にはちゃんと行ってほしいけど。

水無月 ナナ（ナナ／スフォラウト）【PC3】

引退直前の父と行った任務で発見した子。
生みの親がFHということを聞いて最初は警戒したけど、とても純真でこの街を愛してくれているとわかった。
今では妹みたいな存在になっており小学校への送り迎えも全然苦じゃない。
これからもずっと健気に元気に育ってほしい。

咲坂 奈津（奈津さん／ケルベロス）【PC4】

昔からお世話になっているお姉さんのような人。
本業は楽しそうだけど、時折寂しそうな顔をするので力になりたい。