容姿・経歴・その他メモ

　
UGNのN市支部に所属しているエージェント。ハヌマーンシンドロームにしか扱えない特別性の武器「風斬糸」をノイマンの演算能力を元に制御するなど、高い戦闘技術を持つ。また情報処理能力や洞察眼にも優れ、他支部や別組織等へ交渉役として出向くこともあるようだ。

過去

十数年前、UGN内部にて秘密裏に行われていた実験のために生み出された複製体の一人。便宜上複製体と呼称されているが、遺伝子操作によって１から造られた存在である可能性も否定できないとされている。
プロジェクト内では主にレネゲイド細胞と精神状態・感情の関連性についての研究が行われていたようだが、上層部の目を盗んでかかなり非人道的な実験も実施されていたようで、プロジェクト凍結から数年が経った現在、データの大半は隠匿されてしまっている。
プロジェクト凍結に合わせて彼女もアールラボに保護され、そこでようやく人並みの扱いを受けることができるようになった。同型の複製体が同プロジェクトのために多数量産されていたが、過酷な実験や投薬の副作用などでその大半が命を落としており、今現在UGNにてエージェントとして活動しているのは彼女ただ一人である。彼女は主に戦闘データの収集のために使用されていたようで、データ収集のために致死量ギリギリの投薬を受けることもあったらしい。薬の影響なのか彼女自身の精神の防衛機構が作用したのかは定かではないが、実験体時代のことは朧気にしか覚えていない模様。しかし、様々な苦痛の中に絶えず在ったことだけは明確に覚えているようで、そこから解放された今も薬の類を極端に嫌っている。
UGNの保護下に入った後、一般常識やレネゲイドに関する知識を学ぶ中で徐々に情緒や人間性を獲得していき、「自分を助けてくれた人達の役に立ちたい」という思いから正式にUGNエージェントになることを決めた。現在はN市支部に所属し、エージェントとして活動している。
ちなみに「花染菊理」という名前はエージェントに就任した際に自分で付けたものらしい。

性格

常に柔和で物腰は穏やか。感覚や善悪の認識も世間一般のそれと相違ない。音楽や絵画、演劇などの芸術をこよなく愛する文化人でもある。一見すれば人当たりが良い温和な少女に見えるが、よく観察すれば言葉遣いが何処か詩的で若干浮世離れしていることに気づくことができるだろう。これは上記の生い立ちのせいで、年齢相応の言動について未だ完全に習得できていないせいである。
UGNの教育の賜物か、一般常識や一通りの感情の機微については会得しているので、業務上の会話に支障はきたしていない模様。しかし、喜怒哀楽のうち「怒り」と「哀しみ」については若干鈍い節があり、今まで本気で激したり涙を流したことが無い(鈍いだけで感じ取ることはできる)。そのせいで悪辣な敵や醜悪なジャームと相対しようが普段の調子をほとんど崩さないので、そんな彼女を不気味に思う者やあらぬ誤解を抱く者も少なからず存在する。彼女としては「特殊な出自の自分と分かり合えない相手が居るのは仕方の無いこと」と表向き割り切ってはいるが、自分の異端性を再認識して人知れず落ち込むことも少なくない。しかしそんな彼女であっても、人体実験に関する事象や人物については強く忌避しており、悪意を持って与していた者には分かりやすく敵意を向ける。
好きなものは動物と芸術全般、理数系の学問。嫌いなものは薬(特に点滴)。休日は動物園や水族館、美術館に出向いたり、観劇や映画鑑賞を楽しむことも多い。ノイマンということもあってか勉学が好きで、特に物理学と数学を好む。風斬糸の制御に応用できるほか、公式や物理法則を知識として吸収することそのものが好きであるらしい。
趣味はハンドメイドでアクセサリーを制作すること。一応副業として作家を自称している。作り上げた作品は時折ネット上に出品しており、そこそこの人気を得ている。彼女曰く、「自分の中の『美』の感覚を一般人と共有できるかどうか再確認するための大切なプロセス」であるらしい。最近好んで制作しているのはアメリカンフラワーを使用したピアスやヘアアクセサリー。自分の作品を自分で着用することもあるが、戦闘で壊してしまうのが嫌なようで、仕事中は封印している。

コードネーム“ミンストレル”について

中世ヨーロッパに於いて、宮廷に仕える職業芸人を指す語であり、『吟遊詩人』や『宮廷道化師』を意味する語でもある。踊り手や軽業師も定義に含まれるが、元来は楽器の演奏技巧に長けた者を指す。ラテン語で『召使い』などを指す「ministerialis」を語源に持つ。
17世紀頃までその存在が記録されており、王侯貴族に雇用され、祝宴だけに留まらず毎日の食事の際にも音楽などの余興を披露していたとされている。

セッション履歴