容姿・経歴・その他メモ

「へっへっへ…最近の"ヒーロー"の質も落ちたもんだな。」

余裕そうな笑みを浮かべながら路地裏を行くそのヴィランの手には高価な宝飾品の詰まったボストンバッグが握られていた。
今しがた幾つもの宝飾品店を襲い、略奪の限りを尽くした彼は意気揚々とした面持ちでアジトへの帰路を急ぐ。

そんな彼の視線の先に一人の少女の姿が映った。
一目で目を惹くその容姿はこの薄汚い路地裏に似つかわしくない程に端麗であり整っている。
愛らしい少女の姿を目にした彼の脳裏に卑しい考えが浮かび上がる…。

「お嬢さん、こんな薄暗い場所でどうしたのかな？もしかして"迷子"かい？
　だったら、お兄さんが"安全な"場所までエスコートしてあげようか。
　なぁに…俺は"紳士"だからな。怖がることはないさ。」

ニタニタと下卑た笑みを浮かべながら男は近付いていく…。
邪な事を考えているであろう事はその表情から否応でも分かる事だろう。

男が少女の肩に手をかけようとしたその時である。

「お、そうなのかい？じゃあ、その"エスコート"ってのをしてもらおうじゃねぇか。」

少女には到底似合わない低い声色が路地裏に木霊する…。

彼女(?)の肩へと伸びかけていた男の手は中空で止まり、
それまでのニタニタ顔は何処へ行ったのか唖然とした表情が男の顔面に引っ付いている。

それはまるでバロールの《時の棺》やサラマンダーの《インフェルノ》を喰らった時の衝撃のようだった…と、
後に男は語ったという。

「は…？え…？お…お嬢ちゃん…？え…？」

混乱する男を尻目に少女(?)は続ける。

「…ああ、だが"エスコート"の前に"悪い奴"を許してはおけないな。」

そう言うが早いか自身へと伸びた男の腕を力任せに握り込むと、
そのまま軽々と一本背負いを行い、男をアスファルトへと沈める。

「ぐが…が…。」

まるで潰れたカエルのような唸り声を喉奥からひり出し、男は仰向けに突っ伏していた。

「そんじゃあ、"お兄さん"。お縄を頂戴いたしますか。」
「お…おまえ、おまえは一体何なんだ…？女じゃ…ないのか！？」

自身に馬乗りになった少女(?)に男は問う。

「俺かい？期待を裏切るようで悪いが…俺は"男"だよ。そして…。」

少女の容姿をした"男"が腕を思いっきり振りかぶる。

「愛と正義と希望の象徴…"魔法少女"だっっっ！！！！！」

その言葉と共にヴィランの顔面にストレートパンチがお見舞いされる。
目の前に広がる信じ難い光景に頭の処理が追いつくよりも早く彼はその意識を失った―――。


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■一人称：俺　■二人称：おまえ/小僧/小娘/(呼び捨て)
■口調：～だ/～だな/～だろ　極低音で喋る
■好きなもの：ヒーロー/正義/夢/希望/みんなの笑顔
■嫌いなもの：ヴィラン/悪

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