“陽を喰らう狼”ギンコ・マキリ
プレイヤー:さなっぺ
いい夜だな。雲が出て、星明かりもなくて。
こういう夜はさ、人が沢山死ぬんだよ。
(C)さなっぺ
- 年齢
- 推定23〜25歳
- 性別
- 女
- 星座
- 不明
- 身長
- 168cm
- 体重
- 53kg
- 血液型
- 不明
- ワークス
- ストライクハウンド隊員
- カヴァー
- ストライクハウンド隊員
- ブリード
- クロスブリード
- シンドローム
- ノイマン
- ウロボロス
- HP最大値
- 28
- 常備化ポイント
- 2
- 財産ポイント
- 0
- 行動値
- 8
- 戦闘移動
- 13
- 全力移動
- 26
経験点
- 消費
- +64
- 未使用
- 0
ライフパス
出自 | 物心ついた時には、目の前には人の死が転がっていた。 | |
---|---|---|
戦争孤児 | ||
経験 | ||
殺人 | ||
邂逅 | ||
覚醒 | 侵蝕値 | 戦争によって命を落とした。そこで芽生えた生存本能の昂りが、オーヴァードへの覚醒の引き金になった。 |
死 | 18 | |
衝動 | 侵蝕値 | “彼女”は破壊を望んだ。平和より無秩序を。均衡より偏向を。安寧より戦争を。戦うことが、それら全てを与えてくれる。 |
破壊 | 16 | |
その他の修正 | 14 | 原初の赤+3 原初の白+3 原初の黒+3 ヒューマンズネイバー+5 |
侵蝕率基本値 | 48 |
能力値
肉体 | 1 | 感覚 | 1 | 精神 | 6 | 社会 | 1 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
シンドローム | 0+1 | シンドローム | 0+1 | シンドローム | 3+2 | シンドローム | 1+0 |
ワークス | ワークス | ワークス | 1 | ワークス | |||
成長 | 成長 | 成長 | 0 | 成長 | |||
その他修正 | その他修正 | その他修正 | 0 | その他修正 | |||
白兵 | 射撃 | RC | 4 | 交渉 | |||
回避 | 知覚 | 意志 | 調達 | ||||
情報:裏社会 | 1 |
ロイス
関係 | 名前 | 感情(Posi/Nega) | 属性 | 状態 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
Dロイス | "戦闘用人格" | ― | 侵蝕率99%以上で判定ダイス+5 Atk+5 バックトラック時ダイス-1個 | ||||
昔の同僚 | "時計仕掛けの天秤" 天ケ瀬 伊月 | 好奇心 | / | 無関心 | 眼鏡 | ||
不思議な紋様の入った短刀 | 連帯感 | / | 憐憫 | 共に生きてきた武器 | |||
冰馬 白虎 | 遺志 | / | 無関心 | ||||
曛 竜 | 同情 | / | 無関心 | ||||
小ノ歩 まろん | 連帯感 | / | 無関心 | ||||
久木 静流 | 執着 | / | 無関心 |
エフェクト
種別 | 名称 | LV | タイミング | 技能 | 難易度 | 対象 | 射程 | 侵蝕値 | 制限 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
傍らの影法師 | 1 | メジャーアクション | ― | 効果参照 | 自身 | 至近 | ― | ― | |
自分の影を立体化させ、人間や動物の姿に変えて付き従わせる。 | |||||||||
まだらの紐 | 1 | メジャーアクション | ― | 効果参照 | 効果参照 | 視界 | ― | ― | |
影に知覚能力を持たせ、あらゆる隙間に入り込むことが可能で、その先のものを見聞きすることができる。 | |||||||||
リザレクト | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 効果参照 | ― | |
(Lv)D点HP回復、侵蝕値上昇 | |||||||||
ワーディング | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | シーン | 視界 | 0 | ― | |
非オーヴァードをエキストラ化 | |||||||||
ヒューマンズネイバー | 1 | 常時 | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | ― | ― | |
衝動判定D+lv 侵蝕率lvアップしない | |||||||||
オリジン:レジェンド | 1 | マイナーアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 2 | ― | |
シーン中【精神】+[Lv*2] | |||||||||
背徳の理 | 3 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 3 | ― | |
与ダメ後、シーン中判定+[Lv*2]dx | |||||||||
喰らわれし贄 | 3 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 1 | ― | |
与ダメ後、シーン中Atk+[Lv*3] | |||||||||
浄玻璃の鏡 | 1 | オートアクション | 〈RC〉 | 自動成功 | 自身 | 至近 | 2 | ― | |
RCで回避 | |||||||||
原初の赤:魔獣の衝撃 | 1 | メジャーアクション | 〈RC〉 | 対決 | ― | 視界 | 2+1 | ― | |
射撃Atk+5 判定+[Lv]dx 1回/ラウンド | |||||||||
原初の白:黒の咆哮 | 3 | メジャーアクション | シンドローム | ― | ― | ― | 4+2 | 80% | |
Atk+[Lv*4] 判定-2dx | |||||||||
原初の黒:リミットリリース | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 6+2 | 100% | |
C値-1 下限5 1回/シナリオ | |||||||||
フェイタルヒット | 3 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 4 | 100% | |
ダメージロール直前に使用。 ダメージ+[lv]D 1回/ラウンド | |||||||||
コンセントレイト:ウロボロス | 3 | メジャーアクション | シンドローム | 対決 | ― | ― | 2 | ― | |
メジャーC値-[Lv] | |||||||||
リフレックス:ウロボロス | 2 | リアクション | シンドローム | 対決 | ― | ― | 2 | ― | |
リアクションC値-[Lv] |
コンボ
"破壊衝動"
- 組み合わせ
- 《オリジン:レジェンドlv1》[2]〔自身/至近〕シーン中【精神】の達成値+[Lv*2]
- タイミング
- マイナーアクション
- 技能
- ―
- 難易度
- 自動成功
- 対象
- 自身
- 射程
- 至近
- 侵蝕値
- 2
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 100%未満
- 2
- 100%以上
- 4
- 160%以上
- 6
"MODE=EclipsE"
- 組み合わせ
- 《背徳の理lv3/喰らわれし贄lv3》[4]〔自身/至近〕与ダメ後、シーン中判定+[Lv*2]dx、Atk+[Lv*3] 1回/シーン
- タイミング
- オートアクション
- 技能
- ―
- 難易度
- 自動成功
- 対象
- 自身
- 射程
- 至近
- 侵蝕値
- 4
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 100%未満
- 6
- 9
- 100%以上
- 8
- 12
- 160%以上
- 10
- 15
- 6
《背徳の理》与ダメ後、シーン中判定+[Lv*2]dx
《喰らわれし贄》与ダメ後、シーン中判定+Atk+[Lv*3]
"道化師の贋作鏡"
- 組み合わせ
- 《浄玻璃の鏡lv1/リフレックスlv2》[4]〔自身/至近〕RCで回避
- タイミング
- オートアクション
- 技能
- RC
- 難易度
- 対決
- 対象
- 自身
- 射程
- 至近
- 侵蝕値
- 4
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 100%未満
- 6
- 8
- 4+2
- 100%以上
- 6+5
- 7
- 4+4
- 160%以上
- 6+5
- 7
- 4+6
- 6
《背徳の理》対象
"マキリ開始"
- 組み合わせ
- 《原初の赤:魔獣の衝撃lv1/コンセ:ウロボロスlv3》 [5]〔単体/視界〕1回/ラ
- タイミング
- メジャーアクション
- 技能
- RC
- 難易度
- 対決
- 対象
- 単体
- 射程
- 視界
- 侵蝕値
- 5
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 100%未満
- 6+1
- 7
- 4+2
- 5
- 100%以上
- 6+7
- 7
- 4+4
- 10
- 160%以上
- 6+8
- 7
- 4+6
- 10
- 6+1
《原初の赤:魔獣の衝撃》射撃Atk+5 判定+[Lv]dx 1回/ラ
"影喰らい"
- 組み合わせ
- 《原初の赤:魔獣の衝撃lv1/コンセ:ウロボロスlv3》 [5]〔単体/視界〕1回/ラ
- タイミング
- メジャーアクション
- 技能
- RC
- 難易度
- 対決
- 対象
- 単体
- 射程
- 視界
- 侵蝕値
- 5
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 100%未満
- 6+7
- 7
- 4+2
- 14
- 100%以上
- 6+15
- 7
- 4+4
- 22
- 160%以上
- 6+18
- 7
- 4+6
- 25
- 6+7
《背徳の理/喰らわれし贄》適応
《原初の赤:魔獣の衝撃》射撃Atk+5 判定+[Lv]dx 1回/ラ
"星殺し"
- 組み合わせ
- 《原初の赤:魔獣の衝撃lv1/原初の白:黒の咆哮lv3/コンセ:ウロボロスlv3》[11]〔単体/視界〕1回/ラ
- タイミング
- メジャーアクション
- 技能
- RC
- 難易度
- 対決
- 対象
- 単体
- 射程
- 視界
- 侵蝕値
- 11
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 80%以上
- 6+5
- 7
- 4+2
- 26
- 100%以上
- 6+13
- 7
- 4+4
- 38
- 160%以上
- 6+16
- 7
- 4+6
- 45
- 6+5
《喰らわれし贄/背徳の理》適応
《原初の赤:魔獣の衝撃》射撃Atk+5 判定+[Lv]dx 1回/ラ
《原初の白:黒の咆哮》Atk+[Lv*4] 判定-2dx
"幻想咆哮"
- 組み合わせ
- 《フェイタルヒットlv3》[4]〔自身/至近〕ダメージロール直前に使用。 ダメージ+[lv]D 1回/ラ 100%↑
- タイミング
- オートアクション
- 技能
- 難易度
- 自動成功
- 対象
- 自身
- 射程
- 至近
- 侵蝕値
- 4
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
ダメージ増加 +[lv]D10
"CODE=ApocalypsS"
- 組み合わせ
- 《原初の黒:リミットリリースlv1》 [6+2]〔自身/至近〕 C値-1 下限5 1回/シナ
- タイミング
- オートアクション
- 技能
- 難易度
- 自動成功
- 対象
- 自身
- 射程
- 至近
- 侵蝕値
- 8
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
一般アイテム | 常備化 | 経験点 | 種別 | 技能 | 解説 |
---|---|---|---|---|---|
思い出の一品 | 2 | 不思議な紋様の入った短刀。あちこち痛んでおり、武器として使用することは出来なさそう。 |
経験点計算
能力値 | 技能 | エフェクト | アイテム | メモリー | 使用総計 | 未使用/合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
0 | 0 | 194 | 0 | 0 | 194 | 0/194 |
侵蝕率効果表
現在侵蝕率:
容姿・経歴・その他メモ
プロフィール
名前:ギンコ・マキリ(日名:真桐銀子)
年齢:推定23~25歳(出生時期不明のため)
性別:女性
身長:168cm
体重:53kg
好きなもの:戦闘 夜 刃物 和菓子(特に餡子)
嫌いなもの:太陽 朝のブリーフィング 朝の任務
UGN特殊戦闘部隊「ストライクハウンド」のメンバー。
日本支部に派遣されてからは、麻桐銀子(マトウ ギンコ)という名前で登録されている。
ゆったりとした口調で話すが、話す内容は結構過激だったりする。完全な夜型で、朝はとことん苦手でなかなか起きてこない。作戦前のブリーフィングでもよく居眠りをしている姿が目撃されており、また彼女が夜に眠っているところは誰も見たことがない。そして一度戦場に出れば、その性格は一変する。明かりのない真っ暗な夜は特に顕著である。
甘い和菓子、特に餡子に目が無い。(このことは隊の中でも知っているものはまろんと久木くらい)
基本的に誰に対しても一定以上の距離を保って接する。ことさらストライクハウンド外の人間であればUGNだろうとFHだろうとあまり差はない。ただしまろんとヒサギは10年来の付き合いかつ同性で年も近いため、なんやかんや食事に付き合わされたりしている内に接し方が変わってきた。(突き放すのも面倒でいい意味で適当になってきている)二人もギンコの好みに気付き始めてからはあの手この手で外に引っ張り出そうとするようになってきている。(という感じになってたら嬉しいナァ)
彼女の唯一の持ち物である短刀は、木製の柄に不思議な紋様が施された珍しい仕様の物。かなり使い古されていてボロボロだが、他人に触れられる事を酷く嫌う。
生まれてすぐに戦争によって死亡。死の直前に『死にたくない』という強い感情が噴出し、その感情の昂りに呼応してレネゲイドビーイングが取り憑いた。オリジンは“破壊衝動”。そこから彼女は“全てを破壊したい”という表の感情と、“生きていたい”という裏の感情が混在する存在になった。“破壊衝動”と“生存本能”。一見真逆に思えるそれらは、『マキリ』という少女の肉体の中に同時に宿り、人を超えた人、オーヴァードとして生きていくことになった。
一度経験した死のショックからか、彼女は自分が死ぬまでの記憶(レネゲイドビーイングとして覚醒する前の記憶)は全て失っている。現在でも彼女の過去については、アジア系の血筋ということ以外は全て謎に包まれている、ということになっている。
また“破壊衝動”も、自分自身についてはほとんど何も理解しておらず、レネゲイドビーイングだという自覚もほとんど無い。ただ、自分が他の人間とは異なるモノであり、人間というものについては多少なりとも興味を持っている。
そして“生存本能”は、「幼くして戦争によって全てを失い、それからは自分が生きるために人を殺すような人生を送っているのは“まともじゃない”」と考えており、人間というものに絶望して人との関わりを持ちたくないと思っている。
現在、彼女の身体や思考のほとんどの割合を“破壊衝動”がコントロールしている。ただしあくまでそれは“破壊衝動”の側面が大部分を占めているというだけで、“生存本能”もその中には含まれている。(たいてい愛想が悪かったり、人に対して興味無さげに話す時は“生存本能”が現れている時)
分かりやすく表すと、“破壊衝動”は戦闘時と夜の担当。“生存本能”は通常時と朝〜昼の担当。
彼女の持つ2つのシンドロームの内の一つが『ノイマン』。
戦闘における思考能力を飛躍的に向上させることで、高速かつ精密な戦闘行動が可能になる。パワーこそ他のシンドロームには劣るが、特筆すべきは継戦能力と生存能力にある。彼女が任務中に被弾したのは過去で一度だけである。(その一度は、まろんと初めて行動した任務で、まろんが放つ星魔法によるもの)
戦闘中は1on1を好むが、ストライクハウンドは部隊での任務が主なため、彼女の意思に関係なく隊員同士で連携して行動する事が多い。たまに久木の判断によってギンコの単独行動が許される事がある。
隊の中では比較的長く在籍しているが、素行や言動が問題となることが多いため、管理職になれず、常に最前線に配属される。
彼女の普段の行いに上層部からのお咎めが無いのは、“標的を狩る”というその一点において、彼女のこれまで上げてきた功績に文句をつけられる人間がいないからだ。
彼女のもう一つのシンドロームは『ウロボロス』。
影を操り、自身の中のレネゲイドを活性化させて身体強化を行う。『レネゲイドを喰らうレネゲイド』。もう一つのシンドロームである『ノイマン』とは全く異なる性質を持つ。
自身の影で作られた大型の獣、"ハティ"と呼ばれるその影の獣は、ギンコの友人である。
彼の本質は影だが、知覚能力を有しており、自身の形状を自由自在に変化させることが出来、潜入捜査や斥候など、任務でも非常に重宝されている。そもそもウロボロスは近年になって発見されたシンドロームであり、その適合者は数少ない。UGNもこのシンドロームに関しては情報が不足しており、様々なレネゲイドウィルスの研究機関が研究を行なっている。そもそも彼女の『ウロボロスシンドローム』は人工的に発現させられたものであり、元々彼女には“素養”があっただけであった。
Annulus lab
ウロボロス専門研究機関「Annulus lab」。
UGN所属のレネゲイド研究機関で、ウロボロスシンドロームのみを研究対象とするラボラトリー。
表向きの顔はUGN管轄の研究機関の一つだが、裏ではレネゲイドウィルスに感染した幼い少年少女を保護し、後天的にウロボロスシンドロームを発現させる実験を行っている。しかし、実験対象となるオーヴァードのウィルス感染率や、能力を扱うための身体能力、元々持っているシンドロームとの相性、その人間のウロボロスシンドロームとの適合性など、クリアしなければならない項目があまりにも多く、ほとんどの子供たちは適合しなかった。それどころか、オーヴァードとしての能力が低いと、最悪の場合ジャーム化してしまうような、危険な実験が繰り返されていた。
ギンコも幼い頃にオーヴァードとして覚醒した後にAnnulus labへ隔離され、非検体となる。そこで様々な薬品を投与されながらウロボロスシンドロームの受け皿として管理、研究を施された。その結果、彼女の中に宿った破壊衝動と、新種のレネゲイドが完全に適合し、Annulus labで初めて、そして唯一ウロボロスを発現させたオーヴァードとなった。
戦闘スタイル
能力使用時は身体中から暗闇を発生させて身体の強化を行う。性格はより好戦的に、より本能のままに行動するようになる。
暗闇は影のように伸縮し、それはギンコによって完璧にコントロールされる。ただ闇雲に戦うのではなく、その戦闘行動一つ一つに意味があり、非常に効率的な戦闘を行う。戦闘中の彼女の思考は名刀のように研ぎ澄まされ、身体はコンピュータプログラムのように正確に制御される。彼女のことをよく知らない者が見れば、ギンコのパーソナリティとバトルスタイルの乖離に困惑し、戦いに身を投じる者が見れば、美しさすら感じる彼女の一挙手一投足に目を奪われる。
彼女の価値基準はただひとつ、それは『純然たる強さ』。
弱きものは死んでいくのがこの世の理。常に死と隣り合わせの世界を生き抜いてきたギンコにとって、死にゆくものへの同情も興味も一切ない。弱さとは愚かさであり、強くあることこそが、自分を自分たらしめるものであると考えている。ただし、その基準はあくまでも自分自身へ抱くものであり、その基準で他者を評価することはない。(そもそも人を評価するという感覚がない)
しかし彼女の好戦的な性格は、『強さを求める』ためではなく、単に“破壊衝動”が持つ娯楽的な思考に基づくものである。強者と相対すれば嬉々として拳を交わし、弱者であれば興味を無くす。その思考回路は、まるで幼子がお気に入りの玩具を弄ぶのと何ら変わりない。彼女が戦場で見せる無邪気な表情は、心の底からそれを楽しんでいる証拠である。
Dロイス"戦闘用人格"
彼女のその姿を見たものは皆、口を揃えて彼女を『獣』と形容した。
体内のレネゲイドが活性化し、ある一定のラインを超えると、身体から大量の暗闇を放出し、自身の身体能力と思考速度を飛躍的に向上させる。Dロイス"戦闘用人格"。それは元々“破壊衝動”と“生存本能”が混在するギンコが、自身の思考回路を全て“破壊衝動”に譲渡する際に起動するスイッチのようなものだ。
そのスイッチは一度入れば余程のことがない限り(具体的にはバックトラックを終えてエンディングシーンに入らない限り)止まることはない。
過去
※一度死んでレネゲイドビーイングとして生き返った後からの記憶。
彼女は、物心ついた瞬間から戦場にいた。
彼女には親も、名前もない。戦時中、その辺り一帯を仕切っていた男から与えられた得物にならって、小汚い小刀という侮蔑を含んで“マキリ”と言う名で呼ばれた。
武器を持ち、誰かも分からない相手を、己が生きるために殺した。誰に教えられたわけでもない。ただ本能の赴くままに人を殺した。彼女は笑っていた。いつしかその異常さに気付いた者たちは、彼女から離れていった。しかしいくら殺しても、殺しても、生きても、殺し合いは終わらない。何日、何週、何ヶ月、何年と、途中からはもう数えることをしなくなった。
彼女は思う。『ああ、ここはなんて素敵な場所なんだ』と。
彼女は思う。『ああ、ここはなんて醜い世界なんだ』と。
永遠にさえ思えたそんな地獄は、あっけなく幕引きを迎えた。
視界の外から放たれた流れ弾に胸を貫かれ、大量の血が噴き出る。
しかし彼女はそれでも、戦争をやめなかった。目の前にある首をしっかりと刎ねてから、残った左手で噴き出る血を押さえる。
今まで体験したことのない苦しみ。しかし不思議と痛みは少なかった。この危機的戦況を冷静に分析し、ここから数時間程度敵に見つからずに傷ついた身を癒すための最適な場所を見つけるために、生き残るための行動を開始した。
そうして見つけた物陰に腰を下ろし、ようやく一つ息を吐いた。
視線を上げると、いつの間にか身なりの良い格好をした男性が、彼女のことを見下ろしていた。
敵意は感じない。しかし物音一つ立てずに現れた人間を、注意深く観察しない兵士はいない。
目線を決して外さず、相手の出方を伺う。そして男は、ゆっくりと両手を広げて、こう言った。
「おめでとう。そして、ようこそ、こちら側へ」
男が一言そう告げた瞬間、彼女の意識が暗転した。
覚醒
無機質な部屋。真っ白で簡素な服。一定の間隔で身体に投与される薬品。しかしそれでも、今まで生きてきた世界とは比べ物にならないほどの待遇だった。慣れない食事に何度も嘔吐を繰り返したが、それでもなんとか身体が適応していった。
ただ、何かが足りない。不足している。欠けているとは少し違う。彼女は、自分の中の“何か”が深い眠りに落ちているように感じた。
そんな生活が何日続いただろうか。
忘れかけていたあの感情が奥底から湧き出てくるのを感じた。
『あぁ、なんでもいいから、壊したい』
破壊衝動。それはあまりにも暗く澱んだ感情。しかしどこか腑に落ちている自分もいる。そうだ、これは“自分”だ。もう一人の自分。あの日生まれた“破壊衝動”。何を勝手に期待していたのだろう。何を勝手に希望を抱いていたのだろう。何をこれからは、普通の人と同じように生きていけるなどと、勘違いしているのだろう。私はもうとっくに“終わっている”のに。
であれば、もう終わっているのであれば、この“自分”に全てを委ねよう。いつか、自分自身さえも壊してしまうこの力に任せればいい。思い返してみれば、今までもずっとそうだったような気さえしてくる。これまで幾度も壊してきたその手は、既に指紋の一本一本に、誰かの真っ黒な血液が染み込んでいるのだから。
それから彼女は、自身の“破壊衝動”に身を委ねるようになっていった。部屋の扉を破壊して、施設の中を徘徊するようになった。そしてこれまでの日々の鬱憤を晴らすように、目についたもので壊しがいのありそうなものを壊してまわった。
その度に白い服を着た大人たちに、不思議な力で押さえつけられたが、あまり注意などはされなかった。
「無駄なことはしない方がいい」
ある日のこと。別の部屋の扉を破壊した先にいたのは、自分と同じくらいの年の男子だった。
「あ? なんだよお前、うるさいな。それ以上喋ればぶっ壊すよ」
「その点においては問題ない。オーヴァードは、壊れない」
「オー…なんだって?」
「オーヴァード。人間を超えた人間、怪物、化け物。君のその内から湧き出る力、高揚感、負の感情。それは全て、レネゲイドウィルスという未知の病が原因だ。それに加えて、君はどうやらその中でも特注品らしい」
手に持つ短刀を向けられても、その少年は全く動じない。全てを悟り、見透かすようなその瞳で彼女をじっと見つめていた。
その視線に強烈な嫌悪感を抱きながら、しかし視線を外すことができなかった。
「特注品…?」
「そう。詳しいことは僕も分からないけれど、君も君自身について分からないことがあるんだろう」
「うるさい黙れ…赤の他人に、オレの何がわかるっていうんだ」
「君の事なんか知らない。ただ君の状態なら、何か理解るかもしれない」
天ヶ瀬伊月は非常に優れた知性をもった子供だった。
この場所の事、自分たちの持つ人ならざる力の事、これからの事、そして、今彼女の身体で起きている事象の可能性。それら全てを話した。非常に癇に障る話し方で、ことあるごとに言い合いになったが、それでも中身のない口論になることはなかった。
「君は、名前がないのか」
「名前? そんな普通のもの、オレが持ってるわけないだろ。あ、でも前はマキリって呼ばれてた事があったな」
「…君、意味がわかっているのか?」
「別に知らないし、知りたいとも思わない。名前というか、ただの記号だ」
「ふむ、確かにそういう考え方もある。しかし、記号ということであれば尚更簡潔で、わかりやすくあるべきだ。それに、おそらくこれから僕たちはUGNの監視下に入る。名前がないというのはいささか不便だろう」
「はぁ…? いらないよ、そんなの。大体、今更呼び方変えられたって慣れないだろ」
「人間の順応力を侮ってはいけない。それは君自身がこの場所で一番理解したことじゃないのか」
「……」
「君の髪の色は、銀色っていうんだ」
「ギン…?」
「ああ。だからこれから君は『ギンコ』と名乗るといい」
「コ? ってなんだよ」
「それは名で性別を表すのに用いられる、非常にポピュラーな句だ」
「…お前、普段はバカみたいに頭いいくせに、そういうのはからっきしだな」
「名前はただの記号、と言ったのは君だろう」
「うるさい黙れ。それ以上喋るな」
「自分の立場が危うくなると会話を中断する癖はなるべく早く直したほうがいい。UGNという大きな組織の中で生きていくのならば、その癖は君の不利益になる」
「相っ変わらず人の話を聞かないやつだなお前は。いい? オレは喋るなって言ったんだぜ。大体、オレは戦うの専門だ。そういうのはお前みたいなやつがすればいいんだよ」
「自身の能力の無さを他人へ転嫁させる。無知とはやはり人間が恥ずべき欠陥だな」
「お前……減らない口なら、一つくらい無くなってもいいってことだな?」
扉を開けて、白衣の男性が入ってくる。
「天ヶ瀬伊月君。こちらへ」
一言返事をして、一度もギンコを振り返ることなく、天ヶ瀬は奥の部屋へと入っていった。
後ろ手に腕を組み、椅子に浅く腰掛け直す。視線は逸らすことはなく、その背中をじっと睨みつけていた。
どこか、自分の身体の奥底で何かが温度を保つのを感じた。それは彼女の“生存本能”が、ほんの少しだけ何かに反応した証なのだが、当の本人は風邪でも引いたかと首を傾げるだけだった。
ノイマンとして類稀な能力を有し、UGNの中でエリートコースを歩み始めた天ヶ瀬典明。
未知のシンドローム『ウロボロス』を発現させ、UGNの特別監視に置かれることとなったギンコ。
本来であれば、決して交わることのなかったはずの二人。
しかし数奇な巡り合わせで出会った2本の線は、お互いが望まずとも、いつか運命の再会を果たす。
ストライクハウンド入隊
ギンコは、ウロボロスという近年新たに発見されたシンドロームの適合者となった。
戦闘力は申し分なく、また幼少から戦場に身を置いており、非凡な戦闘センスをも持ち合わせていた。
しかし、その異端の力は幼い少女が押さえ込むにはあまりにも膨大だった。
UGNの保護下に置かれた後も、何度も破壊衝動に飲まれた。自身に宿ったレネゲイドの力をコントロールする術を、彼女はまだ持ち合わせていなかった。
初めて所属したUGN支部では、度々必要以上の戦闘を行う問題児として槍玉に挙げられた。同時に配属になった天ヶ瀬がギンコのお目付役となるのに、そう長くはかからなかった。
それから少しの間、天ヶ瀬とギンコはほとんどツーマンセル状態で任務に当たった。支部の中には他にも優秀なエージェントはいたが、何故か天ヶ瀬しかギンコをまともにコントロール出来る者はいなかった。
しかししばらくすると、所属していた支部からの異動を命じられた。以降様々な支部を転々とする日々が続くも、彼女を快く受け入れるような支部は現れなかった。
15歳になったある日、UGNの日本支部から直々に配属を言い渡された。
そこは、UGNの中でも戦闘のエリートが集まる特殊部隊、通称「ストライクハウンド」。
人に仇なす獣を喰らう猟犬。そこにあるのは生と死、生々しいほどの殺し合いの日々だった。
しかし、ギンコにとって、そこの水はあまりにも合った。合ってしまった。
彼女の経歴を知る人は皆一様に「せっかくあの地獄のような日々から抜け出せたのに」と思っただろう。
『ストライクハウンド隊』として参加した初めての任務。そこで追い詰めたジャームにとどめを刺したギンコは、空に浮かぶ真っ赤な月を見上げて呟いた。
“ああ、ようやく、帰ってこれた。”
同情なんていらない。
気味悪がられたって構わない。
『戦場が、オレの居場所だ』
「よくやった。真桐銀子。初任務にしては上出来だ」
そう声をかけてきたのは、この部隊の隊長、久木静流。
「別に…それに、あなたのためにやったわけじゃない」
「そうか。…資料にもあったが、噂通りのオーヴァードだな。自信過剰で自己中心的。支部をたらい回しにされるのも頷ける」
「…バカにしてるの?」
「そう思うか? なら、少しは考える頭があるのだな。安心した」
瞬間、衝動的に右脚で頭を蹴り飛ばした、はずだった。
「いい蹴りだ。速度、角度、威力、どれも申し分ない。どう身体を使えば最も効率的なのか、完璧に理解している」
「お前…!」
顔の真横で、片手でその脚を受け止める。
脚を引いて距離をとった。この人間から溢れ出る力を感じて、ギンコは身を震えさせる。
「だが、私なら、お前をもっといい場所まで連れて行ってやる」
「はあ…?」
「退屈だったんだろう、自分よりも強いやつがいなくて。安心しろ、私ならお前を楽しませてやれる」
「……役不足だって言ったら?」
「それはお前自身で確かめてみるといい。真桐銀子。“演習”だ。私とお前、1対1で。ただし、私が勝ったら、この部隊のルールに従い、私の部下として働いてもらう。お前が勝ったら、その時はお前の好きにするといい」
「おいおい、正気? ぶっ壊れても知らないよ」
「安心しろ、オーヴァードはそう簡単に壊れんさ」
「……ちっ、いちいち癇に障る喋り方だ…!」
そして、久木とギンコは3日間に渡り、戦い続けた。
互いの力はほぼ互角。しかしUGN特殊部隊長はほんの一瞬、敵に生まれた隙を見逃さなかった。
「…私の……勝ちだ…な…」
「……うるさい」
「…契約には従ってもらうぞ、『陽を喰らう狼』」」
「……」
目の前に差し出された手。
逡巡した後、ギンコはその手を掴んだ。
「ようこそ、『ストライクハウンド』へ」
現在
気が付けば、ストライクハウンドに入隊してから10年の月日が流れていた。
ギンコは今や久木に次ぐ在籍年数となったが、いまだに昇進する話は出てこない。
“生存本能”は、この部隊に入ってからずっと機嫌が悪く、たいていの場合は“破壊衝動”が表立って活動をしている。しかし以前のような精神的不安定さはあまり見られない。
自分と同等の力を持った人間が近くにいる。たったそれだけのことが、あれだけ不安定だったギンコの衝動をいとも簡単に抑えてくれた。この部隊に配属されたのは幸か不幸か。いつの間にか、ここがギンコにとっての“居場所”になっていた。
部隊員、NPCについて
小ノ歩 まろん/マロン チビ 爆発女
オレのすぐ後に入ってきたチビはいつの間にか久木の副官になった。
あのうるさいやつが上司になるのは鬱陶しいけど仕方ない。
なんだかんだでもう10年近く同じ部隊にいるなんて、なんだか妙な気分になる。
まったく久木のやつ、なんであんなやつを副官にしたんだか…なんて、オレが言えたタマじゃないけど。
でもまあ、他のお偉いさんと違って気疲れもしないし、案外悪くないかもな。
曛 竜/リュウ
何考えてるのかわからないやつ。なんとなく、雰囲気があいつに似てる。性格は全然リュウの方がまともだけどね。
夜によく調べ物をしてるのを見かけるけど、見たことある? あの時のあいつの目は、一度見たら忘れられない。
自分は非戦闘員とかなんとか言ってるけど、あんなの嘘。でも、いつもオレと模擬戦やる時は本気を出さないからつまらない。
あいつもオレと“同類”のくせに。
冰馬 白虎/ヒョウマ
最近入ってきたやつ。久木の弟子らしい。
ていうか、入った時からずっと、なんかやけにオレに突っかかってくるんだけど、何? あれ。まあどうでもいいけどさ。
実力? あー…入ってきてすぐの頃に一回だけやり合ったけど…なんというか、うん、まあ実力はあるよ。
けどもういいかな。大体わかったから、あいつはオレとは違うって。それなのに、なまじ力があるもんだからさ、あれ以上やってたら多分"アイツ"は殺しちゃうよ。
久木 静流/ヒサギ
ヒサギとは何度もやり合ったよ。結局、最初の一回以外は決着がつかなかったけど。
あいつの強さは本物だけど、だからこそわからない。あんなやつ、初めて見た。
聞いたってはぐらかされるし、こっちから話しかけるとなんかやけに嬉しそうにするのが気に食わないからもう聞かない。
それよりも、いつも何かにつけてちっこいやつと3人で連みたがるのはなんなんだ。女子学生じゃあるまいし、パワハラっていうやつじゃないのか、アレは。
天ヶ瀬 伊月/イツキ バカ
眼鏡をしてる堅物鉄仮面。
かたっ苦しい言葉で話すし、二言目には小言を言うし、何かにつけて理論武装するような、オレの1番苦手な人種。
UGNに入れられてすぐの頃は何かと組まされがちだったけど、オレがUGNにたらい回しにさせられてからは会ってない。
もう10年くらいになるのか、まあどうせあいつの事だから、その辺オレなんかよりずっと上手くやってるだろ。ただ、賭けてもいいぜ。あの性格だけは何があっても絶対に変わってない。
セリフっぽいの(自分用)
セッション履歴
No. | 日付 | タイトル | 経験点 | GM | 参加者 |
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フルスクラッチ作成 | 0 | ||||
1 | STRIKE DAYS | 54 | わか | ||
2 | 自前追加経験点 | 10 | わか |