容姿・経歴・その他メモ

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研究、研究、研究に追われ自身の全てが探求へと費やされる日々の中で

…何時からだろうか、この鉄臭い能力に目覚めたのは。
いよいよ自分の人間らしさは、酒に溺れることだけかと自嘲する。

そして明日、二日酔いの中でまた研究に勤しむのであった。

生物も、物体も、初めて見るものはどういう構造になっているのか、
どんなものから出来ているのか気になってバラバラにする少年であった。
当然、周りは彼に恐怖し、気味悪がり、疎む。

孤独な少年時代を過ごし、家族に愛されることを知らなかった彼が
唯一、親への存在意義を示せるのは勉強だけであった。

類稀な集中力を持って、１日の大半を知識の取得と思考へ費やす彼が求めるものは
モノの真理を解き明かしたいというその好奇心のみであり、
家族への愛など毛頭求めてはいなかったが…

年を取るごとに、人間が社会の中でしか生きていけないことに気づき
いよいよ最低限の人間性を身につけねばならぬと思った彼が行きついた先は居酒屋で有った。
身についたのは多少の礼節と、初対面の人間への接し方と、アルコール依存症だった。
今日もまた、研究のため鞭を打った体を繁華街へと向ける。
「おっちゃん、いつものを一つ」幾百幾千の夜繰り返したルーチンを、今夜もまた繰り返すのだ。

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