容姿・経歴・その他メモ

自家製の鉄の尾が生えている。

履歴

　江戸時代から豪商として続く名家に生まれ、非常に裕福な環境で海外の豪邸で育てられる。純日本人ではあるが、最高の教育と見分を求めて使用人とともにあらゆる国を転々としていた。この頃はまだ謙虚だったので「己の凄さをこの世に知らしめ改革を行おう」と高慢な王のように振る舞い、多種多様な恋人を作り、持ち前の有能さで数々の賞を取った。大学卒業後は日本に戻ったがそれでも実家の離れで暮らす生活であり、両親からは溺愛されていたと言える。
　この時期に中東まで砂漠旅行に訪れ、強盗に襲われる。相手の銃火器で大けがを負わされたが、その場で相手を殺した。車を奪い取り血まみれで助命のために足掻いた結果、謎のウイルスに感染。己の代謝さえ制限できる究極の頭脳を手に入れたことで、治療と同時に体を作り変えて失踪した。

　生来の性質として非常に賢く狡猾。衝動に誘われるままあっさり覚醒を受け入れたが、周りに隠していたので長い間ばれなかった。無知なる安寧を求めるよりも開拓を好み、盗みや殺しで環境を整えると様々な未知の分野に手を出した。かつてより両親に覚えていたうすら寒い嫌悪感は、シンドロームによる知性の強制的な膨張と同時に肥大化、増強し、全人類にまで拡大した。それでも現在は高飛車な態度はやわらいで積極的な友人、恋人づくりも継続しているが、この理由は精神的な成長などではなく内心の傲慢さで人を道具もしくは食事扱いしているからである。
　
　知性のあるなしに関わらずおおむねの生物を見下している。特に人類に関しては「たまたま知性体にプログラムされただけの運のいい無能」「存在そのものが霊長の座に胡坐をかく傲慢さを体現している」と鼻で笑っている。人格や感情を神聖視して美しい名称をつける風潮をまず否定しており、無能のくせに夢見がちな人間を見ると殺意を抱く。UGNもくだらぬ抑圧にも同様の嫌悪感を抱き、逆張りでFHにいる。
　オーヴァードへの態度も大きく変わらないが、自身にとってもレネゲイドウイルスへの感染というのは新たな属性であり、同じ境遇の者たちに多少の共感はある。そのため道具から一段上がり手足程度には感じている。恥じらいや面子などは「何がヒトの矜持だくだらん死ね」程度に思っているのでだいたい何でもできるし何でもやる。有能。
　同様の理由でレネゲイドビーイングにも比較的悪印象はない。むしろ無機物である者や不定形のものなどには好奇心を抱いている。人類の営みと結びつかざるを得ない在り方には憐憫を侮蔑の情を持つ。

　現状の目標は「無機物に教育し知性と人格を持たせ、最大の未知である宇宙空間に放り出す」こと。大掛かりな舟に自らプログラムした鉄の『脳』を組み込み、白紙の知性を万能で埋めんと一から育てている。いずれは人類の上位存在として宙へと独り立ちしてもらうべく、希望の天使の名をつけて強化を重ねている。作り変え続けた体は今はこいつの改造と教育のために最適化されている。
　虫歯のひとつもない健康優良児だが運動習慣はほぼなく、ノイマンなので暴力に弱い。戦闘方面は部下の脳筋に頼っている。体幹に尾を装備し神経と同期しており、5本目の手足として用いている。最低限の自己防衛と威圧にも使えるが弱い上精密なので使いたがらない。

　軽薄で外交的で清潔な好青年。に見える。オーヴァードであるエージェントたちは身内なので比較的正直に振る舞い、当たりが強い。度を越えた自信家だが、弱点を挙げるなら純粋な暴力と善良な天才。語学もおおむね堪能でありどんな環境でも人当たりのいい人間として交渉ができる。人間は嫌いだが人の作ったものは嗜好品として愛用していることもある。一番好きなものは喋らない無機物と無能の命乞い。

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