容姿・経歴・その他メモ

「私は誰の下にも付かない」
「この石は、私を呪ってる…私から妹の記憶を根こそぎ奪い取った…！」
「悪意が人を醜くするっていうのは
…憎悪に囚われてる私自身を言ってるんだよ」



レネゲイドやオーヴァード関連専門の運び屋。妹の形見であるレネゲイドクリスタルが右眼孔に眼の代わりとなって収まっている。
元々は普通の高校生。
ただし両親は研究員で、妹は不安定なオーヴァードであり、その原因こそレネゲイドクリスタルだった。UGNや両親も何もしなかった訳ではなく、何とかしようと手を尽くしたものの全て失敗した。その結果ジャーム化した妹に両親は殺され、UGNエージェント総出で妹を「処分」した。



あの時の事まで忘れてしまいたくないので、ここに記しておく。書き出しはあまり良くないが、メモ帳みたいなものなので気にしないこととする。
…私は家族が好きだったが、両親が妹を度々連れて行ってしまうので、一人で幼少期を過ごしていた。
それでも家族が好きだった私は、病弱な妹の世話をしたり、疲れた顔をする両親の代わりに家事をしていた。
それも思春期に入るまでで、いつまでもはぐらかされたり誤魔化されるのにうんざりしていた私は、ある日両親の車のトランクに隠れて付いていった。
暫くして車は止まり、3人が出たのを確認してからトランクから転がり出ると、そこは近未来的な建物だった。
未知の物に興奮し、巨大な施設に胸を踊らせ、ふと病院では無いことに気付き。爆音と共に意識が吹き飛ぶ。
目が覚めてーーーそこで、化け物と化した妹と、その下で千々に千切れた両親を見つけた。
両親だと分かったのは顔が十全に残っていたからで、妹だと分かったのは妹の誕生日にあげた髪留めが化け物にくっ付いていたからで。
混乱している中で、大人が妹を殺す為に超常的な力を振るい、振るい、振るい、骸は止められず、妹が死に行く様を見届け。倒れた時に漸く正気に戻ってすぐさま近寄る。
妹に片目を抉られる。それでも妹を抱き締めて大丈夫と声を掛け、妹は安堵したかの様に脱力して動かなくなる。妹の身体が崩れて行き、描き集めようとする中で、空いた右眼の中に何かが入り込み、気絶した。
気付けば、私は妹の記憶を失い、家族も失い、UGNに保護され、オーヴァードについて聞かされることとなった。随分と親身になってくれていたと思う。
だが私にとっては、妹を殺した奴らなど仲間とも味方とも思えず、どんな暖かい言葉も寒々しく聞こえた。ーーー壊残 骸の切り取られた手記のページ



壊残骸はその後程なくして施設から脱走し、そのまま行方を眩ませている。
UGNの情報チームによればフリーの運び屋をしているらしく、賢者の石保有者がどの組織にも属していないのは甚だ遺憾である。よって、壊残骸を見付けた際には速やかに保護をお願いしたい。ーーーとあるUGNでの定例報告

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