容姿・経歴・その他メモ

■人物像
一人称：オレ　二人称：お前、あんた、苗字呼び　好きなもの：甘味、肉 嫌いなもの：わけ知り顔で説教してくる大人、FH
元FHチルドレン、現フリーランスのレネゲイド関連の何でも屋。UGNや神城グループなどの民間組織、果てはギルドなど後ろ暗い相手でも報酬さえ受け取れれば仕事はこなす。
とある目的のためにレネゲイドに関する研究資料を集めている。


■過去
気づいた時にはFHの研究所で実験を受けていた。親の顔も何故ここにいるかも彼は知らない。
ただ彼は「強力なオーヴァードを生み出す」実験の被検体として常軌を逸した訓練と同じ実験を施されたチルドレンとの殺し合いの日々を続けていた。
そんな地獄の中で彼は彼女に出会った。
同じ境遇にいながら前を向き明るい彼女に彼は惹かれていった。

月日は流れ、同じ実験体のチルドレンたちはほとんど死に絶えた。残ったのは彼と彼女だけだ。
このままではそう遠くない未来で自分たちは殺し合わなければならない。それは耐えることができなかった。

ある嵐の晩、彼と彼女は研究所を脱走した。警備と戦い瀕死の重傷を負い、追っ手に追い詰められた先は荒れた海だった。
小さなボートを見つけたがこの荒れた海では転覆は必至。ならせめて自分一人が残って彼女が逃げる時間を稼がなくては…そう思った彼の手を優しく彼女は包み込んだ。驚く彼の瞳をじっと見つめ彼女は呟く。

「一緒に行こう」

二人はボートに横たわり荒れた海へと乗り出した。一人が生き残る道よりも二人で生きる僅かな可能性に賭けたのだ。
不思議と恐怖も後悔もなかった。ただ握りしめた彼女の手の温もりをいつまでも感じていたかった。


彼はどこかの砂浜で目を覚ました。どうやら気を失っていたらしい。嵐は過ぎ去り青空が広がり、ボートは近くの浜でひっくり返っていた。
彼は賭けに勝った。
しかし、あたりに彼女の姿は無い。瀕死だった自分が生きて流れ着いたのだ、彼女も近くにいるはず…彼は近くを探し回るが見つからない。

探し回っている最中、彼はある違和感を感じた。普段と違う視点、細く薄い手のひら、聞き馴染みがあるのに自身のものでは無い声。
嵐で流れ着いた廃材の中からガラスを見つけると彼は自身の顔を映した。

そこには探していた彼女の顔があった。


瀕死の重傷を負い飢餓状態にあった彼のレネゲイドは近くにあったパーツを使い彼の体を修復した。
正確には彼女の肉体を捕食し使えなくなった彼の肉体を捨て彼女をベースに彼の精神を再構築したのだ。
彼は意図しない形で愛した人の体を乗っ取ってしまった。

彼の目的は自身と彼女を分離し、彼女の精神を取り戻すことだ。

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