『フェアリィ・テイルはおとぎ話。
アナタとワタシの浪漫飛行。
オマエとオレの物語。
キミはボクで、アンタはジブン。
｜私《あなた》と｜わたし《貴女》の哀しい逢瀬――』

……なんておうたをひろうしたら、ドンびきされたわ。くすん。

こんにちは！ナーシャよ！
アナのはんしんなの。つまりわたしのはんぶんはアナなのよ！
そしてアナのはんぶんは…わたしじゃないのよ……
くすん。

わたしはアナからうまれました。……ごかいをまねくわ。まずいわ。
わたしはレネゲイド。いっさつのほんにやどって、ずっとまどろんでいたの。
そんなわたしをひろってくれたのが、アナだったの。そのときじがにめざめたのです！
アナのレネゲイドにきょうめいしたみたい。だからわたしはアナなのよ！……わかってるわよぅ、はんぶん！ね。ちぇっ。

ちいさなからだだけど、これでもけんをもってたたかうのよ！
しんわにかたられる、いかりのつるぎ。あなたは、どこまでたえられるかしら？

人を起源とするレネゲイドビーイング。現在は寄生先であるアナスタシアをそのまま幼くしたような姿をとっている。
8年前に本に宿るも、活性が十全でなかったため動けないままとある図書館の蔵書として過ごす。その間自我はあったようで、廃棄される他の本や紙がシュレッダーにかけられる様子を見たことでトラウマになっている。
本格的に覚醒したのは6年前。図書館がFHに利用されてしまい爆発炎上するが、レネゲイドの耐性により自身だけやたら綺麗な状態で残る。任務でこの図書館の鎮圧に来たのがアナスタシア、彼女が無駄に状態が良くて目立つこの本を手に取った瞬間に共鳴を起こし活性化したのだ。この経緯のため起源は人、つまりアナスタシアであり、サラマンダーのピュアだったレネゲイドはブラム＝ストーカーを取り込んだ……と主張している。
厄介な存在に懐かれたと辟易したアナスタシアは、それでも根っこのお人好し気質からこのビーイングを連れ帰り、『ナーシャ』と名付け共に戦う仲間にする。どんなに突き放しても付いてくるナーシャにいつしかアナスタシアは絆され、今では軽口を言い合うほど気の置けない間柄となった。
アナスタシアのいる所には必ずいるため、UGNあかつき市支部にも最初から所属している。貴重な前衛戦力だが、過保護になったアナスタシアがあまり戦場に出させてくれないため最近はわりと暇。基本的に支部内の蔵書室に籠って本の世話をしており、表のライブハウスにはあまり出てこない。

①名前の由来は『アナスタシア』のロシアでの愛称の一つ。
②元々宿っていた本は『不思議の国のアリス』。コードネームの由来となっている。