親の収入だけじゃとても足りないくらいの大家族で、他の子が自立するまではアルバイトなど、正規の方法で稼ぎを得ていた

下の兄弟たちが自立しだす頃には、所謂情報屋として裏社会で他人の弱みを売りさばいて生きることを生業とするようになっていた。そんな中、はじめは付き合いでやっていたギャンブルにドはまりし、自らの生活費を含めた全財産をツッパして負け、このままでは借金取りに捕まって殺されるか地下労働だ、と思っていたときに耳にした風の噂、『詳細不明の治験に参加すると人体実験の素体にされてしまうが、高額の金が手に入る』という胡散臭いものだったが、どうせこの先は死ぬだけだと、そう思って参加した。

改造と人体実験の日々をぶち壊したのは、霧谷雄吾が指揮するUGNの精鋭部隊だった。

FHの施設で行われた実験によって覚醒した。

相手が予想の裏を突かれて驚愕する顔や、計画が根本から崩れ去って狂乱する姿が好きなので、嫌いな奴は容赦なくだます。

今は一応UGNイリーガルという扱いにこそなっているものの、実態としては中立と言ってよく、利さえあるならばFHだろうがその他組織にだろうが協力する。
それはそれとして彼個人の中で、「好きな奴」「嫌いな奴」の基準が存在しており、「好きな奴」の言う事なら多少損でも引き受ける（貸しは作る）、「嫌いな奴」の言う事は聞いているふりをして背中を刺す、を信条としている。
あと小っちゃい子供には流石に弱い、家の下の子の小さい頃の姿を思い出すから。

七姫は実質的な後輩であり、情報収集の基礎などについて叩き込んだりしていた。
今ではその恩に付け込んで定期的に金をせびったりしている（代わりの情報は一応渡してる）
彼女を気に掛けるもう一つの理由は、お転婆だった妹に似ていたからであり、ジャーナリストという職業柄厄介事に巻き込まれやすいと考えているから（あと金が無いから）定期的に連絡を取って無事を確認していた。
そういう意味では今回の失踪は「遂にやらかしたかぁ」って感想

彼に助けられたのち、UGNへと誘われるが拒絶し、情報屋としてこれまで通りにやることを伝えると、条件付きで許可された。
その条件とは、『霧谷雄吾が"個人的に"行う依頼には必ず応えること』である。これをただ呑むだけではUGNの私兵と何も変わらないだろうというと、彼は「私が個人的にお願いするときはそれ相応の対価を払う事を約束しましょう」と、そういった。結局、この話し合いは「霧谷雄吾が"個人的に"行うお願いに、こちらが対価を設定し、可能ならばその対価で依頼を受ける（強制）」といった形でまとまった。
一件対価を設定できるこちらが有利に見えるこの条件は、実際のところ彼の「いつでも消せる」という余裕からくるものなのはほぼ間違いなく、結局のところ霧谷雄吾に逆らえる気はみじんもしなかった。
それ以降も彼が理不尽にUGNの仕事を押し付けてくることもないし、こちらとしても偶に来る大口の依頼としては金払いも良く気に入ってはいる…のだが、腹に一物抱えていそうな霧谷の事は今でも苦手としている