UGN創立メンバーの一人ベルナール・ブルムの実妹で、テレーズ・ブルムの叔母。
幾度のレネゲイド災害を未然に防いでいることから、バタフライ効果を防ぐ者、"アンチバタフライ"と呼ばれている。
以前は後方指揮と研究を担当していたが、家族をレネゲイド災害で亡くしてから前線に出ることが多くなった。
その性格は快活であり、裏表が少ないことから彼女を好いている者も多い。しかし、度重なる親しき者らの訃報などから、本人曰く狂い始めているらしい。

【学者以前】
その見た目や言動から勘違いされがちだが、昔から運動よりも勉強を好んでいた。兄が優秀であったため、負けず嫌いな気持ちが湧いていた可能性もある。医者に近い生理学を学び始めたのもそれが理由だろう。また同時に兄のことは少なからず尊敬していた、特に彼の人間性を最も信用しており参考にもしていたため、彼女が道を踏み外さなかったのは兄という指標があったからこそである。
つまりは、多少荒れることはあったとしても、兄の人間性をいざというときの主軸にしていたため順調に学者への道を歩んでいた。

【学者時代】
学者となって以降は人並み以上の成果を挙げ、さらには良縁にも恵まれ結婚、息子の出産にまで至る。
そんなある日、気まぐれで訪れた兄の書斎でレネゲイドに関する資料を閲覧してしまい、オーヴァードの存在を知る。学者としての知識欲、性格による使命感、兄の正義への覚悟などから助力を願い入れ当初は兄の反対がありながらもUGNに所属することになる。

【UGNへ】
UGNに参入後は主に研究を担当し、レネゲイドという存在の解明に尽力していた。それでも、そんな研究に携わっていれば当然のこと、彼女は感染しオーヴァードとなってしまう。それを不運とは捕らえず自らの身体すら用いてさらに研究を続け、支援・指揮要因として後方支援をも担当するようになり、その有能さは外部……敵にも知られるようになる。

【喪失】
FHがもたらしたレネゲイド災害、それに巻き込まれ夫と息子は死亡、彼女自身も瀕死の重傷を負うことになる。さらに不運は続き兄ベルナール・ブルム、同様に尊敬していたコードウェル博士をも失う。その結果、一時はジャーム化を危ぶまれたが、持ち前の精神力と「生き残ったのには何か理由があるはずだ」という思考から自力で持ち直すことに成功する。同様に父を失った、姪であるテレーズがいたことも大きかったのかもしれない。

【現在】
しばらく後、テレーズの配下としてレネゲイド災害緊急対応班に所属することとなる。後方支援が主であった彼女が前線に出ていくようになった理由は、調査だけでなく、自分が前線に出張った方がレネゲイド災害を効率よく防げると考えたためである。彼女の判断は正解であり、当初予測されていたレネゲイド災害の発生頻度を大きく減少させることに成功した。
しかし、今現在彼女は正気と狂気の境界にいる。今まで大切なものを失いすぎたがため彼女の精神は徐々にすり切れている。彼女の願いは、少しでも多くのレネゲイド災害を防ぐこと、兄の忘れ形見であるテレーズが幸せに生きていくこと、そしてUGNの敵となる前に死亡することだ。

【名前について】
ベルナール・ブルムは、おそらくフランスの生理学者「クロード・ベルナール」からと思われるため、同じくフランスの有名な生理学者の「シャルル・ロベール・リシェ」に肖った。

【コンボについて】
神経や弱点を小爆破し、多大なダメージを与える。

【テレーズとの関係】
大切な姪である。
テレーズがオーヴァードの世界に入り込むことを最後まで反対していた。親心、兄の忘れ形見、こんな危険なことをせずに普通の少女として幸せな生活を送って欲しかったという願いが主な理由である。
そのため、大切に思っている反面、テレーズの意志がどうであろうとレシェ自身は今現在も後悔に苛まれている。そして、この感情はどれだけの幸福が訪れようとも消えることはない。
それだけ愛しているがゆえに、テレーズが死ぬと彼女は間違いなくジャーム化するであろう。
「アンタの行動力の高さと我侭な所、兄貴にそっくりだよ」
「兄貴はアタシがレネゲイドに関わることを止めていたね。アタシもアンタも血は争えないということか」

災害班で管理していた小太刀を手放すことで、エレウスシスの秘儀である少女（命名：唯（ゆい））の命を救った。
遺産を手放したことで災害班の"マルコ"は解散の危機となったが副官のアイシェの嘆願でどうにか持ちこたえる。
そして、先の作戦の功績から班の隊長をアイシェに任せ、本人は班に助力しつつも後人の育成に努めている。
「私の命は、少しでも多くの世界を守ろうとする者を増やすためにあるんだろうね」