容姿・経歴・その他メモ

平凡な家庭で生まれ普通に友人を作り育っていたが、ある日を境におかしくなってしまった。

暗い性格で、自信が全くない。

元々弓道部に所属し、弓道を嗜んでいたが、友を2人失った日から、弓道に没頭し続けており、その腕は非常に高いらしい。1人だけ残ってしまった絶望感と何もすることができなかった無力感に苛まれており、原動力はそこからきている。上手いのはいいんだけど必死過ぎて見ててきつい、とは他弓道部員の談。

休日なんかに行方不明の友人の情報を探しているが、見つからないらしい。可哀想。

失うことが恐ろしくなり、現在は友達がいない。

マルチバース榊原麻…。デザイナーズチャイルドでないため混ざり物となっている。

　脳漿を突き破って腕を生やしたり、目玉から小さな腕の群体生やし脳神経を直接弾丸に結びつけて撃ったりなど、己の身を顧みない自暴自棄じみた戦闘方法を行う。

　自身の脳神経を相手の脳と結びつけて自責の念を、己を呪う憎悪の感情を流し込む技は、相手の強い思いすらも一時的に塗り替えてしまう。溜め込んだ呪いのような憎念は、思考を書きかえるほどの質量を誇る。彼の黒塗りの二年間には、それしかない。誰に向けることもできない呪詛だけが彼の全てだった。

　エグザイルの力は好きだ。自分を痛めつけることができるからだ。どれだけ自身の体を傷つけていても、戦闘のためでしかない。死んでしまいたい気持ちを誤魔化すことができて、ほんの少しだけだけども、心地が良い。ただ、どれだけ傷ついても、どれだけ苦しんだとしてもエグザイルの力で傷ひとつ無い姿に戻ることだけは嫌いだ。

　エンジェルハイロゥの力は銃にしか使っていない。天使が、光が嫌いだからだ。誰が救ってくれるのか、どうにかしてくれるのか、俺と友を救ってくれるのか、元に戻してくれるのか、かつての日々を返してくれるのか。こんな地上にありふれたちんけな不幸を救ってくれないことなんて当たり前だが、光や天使なんて言葉は、存在もしない救いを想起させるから嫌いだ。故に彼は光の銃を暗く黒くしている。

履歴

ホローポイント　ダメージ+3
猟銃　攻撃力4 マイナー消費で達成値+5　両手持ち至近負荷

　地獄に太陽は昇らない。地平線の向こうで他人事のように回り続けるだけだ。

白昼夢
　生き返ったかに見えた紫遠は人々の記憶から形造られた偽物で、再開した青嵐は紫遠との日々に狂い過去に呑み込まれていた。そして、両方、両方自身が殺した。紫遠は、青嵐とトロイメライの作戦を自身が邪魔したことで死んだ。青嵐は、紫遠を取り込み暴走したところを止めるために殺した。助けられるかもしれなかったけれど、自分が生きるために、紫遠を忘れ1人生き返った青嵐が再び自身を求め過ちを繰り返し死ぬのを避けるため、せめて自身だけは全てを覚えておくために。………そんなことのために、救えたかもしれないのに、各務原は青嵐を見殺しにした。
　今までも選択が間違っていたとは思ってはいないが、それでも、二度も何もできずに2人を見殺しにしたことを、各務原は生涯忘れる事ができないだろう。
　自分の非力に、2人を二度も失った絶望に、自分を殺したくなったことは一度や二度ではない。本当は、今すぐにでも死んで憎悪を、後悔を祓ってしまいたい。けれども、青嵐も、本物の紫遠も、偽物の紫遠も、自身が死んで全部終わらせることを望むことはないし、少なくとも2人の紫遠は友を忘れてでも生きることを望むだろう。そして、｜親切な他人《天羽菜乃華》に過去に囚われるなとは言われたが、自分が死んでしまえば、遺された青嵐の絶望も、偽物の紫遠の献身も、かつての紫遠と青嵐と自身の友情も、この日の3人の想いも、己の後悔も、このクソッタレな結末も、何もかも無かったことになる。それは、己の非力や地獄のような現実よりも受け入れることができないものであった。先だったものたちのためにも、今の己のためにも、親切な他人の善意に報いるためにも、彼は今ここで死ぬわけにはいかなかった。
　真っ暗な部屋の中吊るされた首吊りの紐を眺めては、呪いのような理性が己を現実に引き戻す。今生に求めるものなぞ何もないにも関わらず、狂うことができない彼は、死ぬわけにいかなかった。
　かけがえのない友も復讐の相手もすでに土の下、恨むものも憎むものもなく、向ける当てのない怒りをただ己への失望へと置換していたある日、部活の同級生らしい2人が自分の家を訪ねてきた。各務原の弓道に向ける姿を見て、友達になりたいと思ったらしい。…友を失った絶望を慰めるために、己の無力を呪うためにしていただけの弓を構えては打っての繰り返しに魅力を感じるというのは、なんと皮肉じみたものだろうか。………ただ、ここで腐るくらいなら、2人の思い出話でも作った方がマシだろうし。彼は久しぶりに、友達を作ることにした。

　新しくできた友のおかげで、少しずつ、ほんの少しずつではあるが、ゆっくりと日常に帰りつつある。しかし、自身がオーヴァードであること、何も守れやしない存在であることが友に本当の意味で打ち解けられるまでの壁となっている。要するに、彼には自信がないのだ。
　また、友のような悲惨な最期を遂げる者を、また自身のような地獄にいたる者を少しでも減らすためにUGNイリーガルとしてUGNの作戦に参加している(と思う)。支部の人たちには正直微妙な気持ちを向けられているだろうが、未だ各務原は何もできない非力な自分を許せておらず、またこの憎しみや後悔を晴らす術を弓道と戦闘の他に知らなかった。
　未だ己の無力を許せぬまま、過去と決別できぬまま、朝日だけは他人事のように上っては沈んでを繰り返す。何が正しいかもわからぬまま、暗き夜は明けぬまま、この今生の地獄の中、それでも彼は、今を生きている。



マルチバース榊原
・本家榊原
　https://yutorize.2-d.jp/ytsheet/dx3rd/?id=SwlK0I
・桟原
　https://yutorize.2-d.jp/ytsheet/dx3rd/?id=CAlkZ9

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