念動力を繰る異能。
　生体に干渉するのは不得手であり、用意した武器と環境にある物体を操作する。

　首都圏、ただし小田舎。特筆するべき部分もない平凡な家庭に生まれ、平凡に育つ。
　中学3年の折、高校受験の合格祈願に家族3人で神社に向かっている最中、交通事故に巻き込まれ覚醒。
　一命を取り留めた両親がいる病院に通うのも慣れた頃、後の師匠クー・マンチューと出会う。
　以後数年で超人のいろはを叩き込まれ、死期を悟った師に屋敷と家財を譲り渡される。
　贈られた中には一人の少女が含まれていた。

　RBである少女と日常を重ねたある日、彼女は生態に従い投刀塚の同級生を殺害。
　しかしそれだけの罪を犯したのにも関わらず、未だ変わらず愛おしい。
　彼女の罪の片棒を背負い、二度と罪を犯さぬよう導き、償えずとも出来ることはして、なりたかった立派な人間を諦め、少年としての生活を捨てる事になり、それでも一緒に居続けられるなら迷う余地は無かった。

　紆余曲折を経て求婚。籍を入れられるような戸籍があれば檻の中なので内縁の関係。
　娘は同級生の死体から生まれた、同級生の記憶を持つレネゲイドビーイング。

　師と呼び慕う老人、Dr.クーことクー・マンチューが死去。
　孤独の身であった彼は投刀塚に家と財産、研究成果を譲り渡す。
　その中には冥婚のレネゲイドビーイングの｜起源《オリジン》たる赤い小冊子が含まれていた。
　開いた冊子から飛び出したレネゲイドビーイング・泣子は投刀塚に求愛。
　突然の出来事に驚き、コミュニケーションも曖昧なままで先送りにする。

　一方で学生生活。同級生の楠葉楓が投刀塚に向けていた想いを発露させる。
　それについてもとりあえずは話を聞こうと先送り。
　偶発的に起きたトラブルを経て楠葉の想いを否定する。
　そのケアも誰かがしてくれるだろうと先送り。

　結果的に『冥婚』を引き起こす為に泣子は楠葉を殺害し、第二の冥婚のレネゲイドビーイング・目子として現れた。
　しかし、それだけの罪を犯した彼女は未だ変わらず愛しく、身勝手に罪を裁きの俎上に乗せず、共に歩む事を選ぶ。
　その選択は彼女の罪の片棒を背負い、二度と罪を犯さぬよう導かねばならず、償えずとも出来ることはするべきで、なりたかった立派な人間を諦る事はなく、少年としての生活を捨てる事になり、それでも一緒に居続けられるなら迷う余地は無かった。

　泣子に求婚し、目子を娘として迎え入れる事を決め、当然の怨嗟を一身に受け止めるべく奮闘。
　ギリギリの所で一時休戦とし、歪ながら幸福な家庭を築き上げた。
　維持出来ていけるかどうかはこれから次第である。