容姿・経歴・その他メモ

　お控え為すって。
漢一匹、貧しき家に生まれ、下手こいたのを鹿屋の親父さんに拾って頂きやした。
一宿一飯の恩義でさえ返せぬのを、生まれこの身の丈になるまで与えられた飯の数、屋の数。
＿＿心のでけえ漢に、心ってもんを頂きやした。
若頭の養子にして貰い、今じゃ想像もつかないでしょうが、ひょろがりの枯れ木みてえな餓鬼でして、
空木の名を……やがて盛りの夏となる、そんな願いも頂きやした。
同じ生まれ年のお嬢も含め、家族同然……家族のために命を懸けるんは当然でしょう？
何より命より多くのものを、俺は貰いすぎやした。

　だが、あの日、俺は間に合わなかった。その場に居合わせることが出来なかった。
半グレに屋敷を燃やされ、親父さんは半死半生、しのぎも削られ、組のもんは散り散りになりやした。
今の情勢で半グレに手を出したら、組にトドメをさしちまう。
関東最大勢力、組長は社会的にも地位のある立場、木っ端な組なんぞ目の敵にされちゃなんねえ。
だけど俺ぁ……我慢ならなかった。
絶縁状を書いて頂き、二度と会わぬ覚悟を決め、組の壊滅と同時に目覚めた力に関する組織から獲物も貰い受け

＿＿＿＿お嬢と二人、一族郎党潰させて頂きやした。

　以来、特攻にも付き合って下さったお嬢と二人で、S区のシマを囲っているわけなんだが、
ちょいと最近、クラックつう薬が出回っているようだ。

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