その毛並みは艶やかかつ、フワフワと綿毛のようで、体も風が吹けば飛んで行ってしまいそうなほど小柄なかなりの美犬。
レネゲイドビーイングの彼女は普段、エフェクトの効果で獣の姿を取っているタイプの為、人間の形態も有している。
その姿は、サイドテールと西洋の古い村娘に似た服が特徴的で、整った顔立ちもあり注目を集めやすい。
普段犬の形態を取っているのは複数の理由があるが注目を避ける目的も含まれる。

経歴は謎が多く、出生は不明。
元々は各地を旅をしながら時に人の営みに混ざり、時には野生として暮らしていたが、それはあくまで犬として…、オーヴァードとしては接さずに傍観者としての側面を重視した生活を行っていたが、狩りのため、ジャームと戦闘していたところをUGNに発見される。
その後、UGNから協力を持ちかけられるが、その時の食事(霧谷フルコース)に胃袋をつかまれ即落ちした。
その後は霧谷に従い、任務を受けるようになる。

レネゲイドビーイング特有の人間の探求と、同レベルかそれ以上に食への関心が強い。
常に餌を求めており、UGNでの活動で稼いだ資金の大半は食費に消えている。
食事への強い欲求、犬としての生活、ジャームが狩りの対象などから一件、野生味溢れる脳筋のような印象を覚えるかもしれないが、実際は自分の欲に素直なだけで、どうすれば自分の利益になるかを計算し 、狡猾な立ち回りが出来るタイプ。
裏切りも必要なら躊躇なく行えるが、UGNに与し、人間の社会に干渉することを選んだ以上はルール(法律は人間に定められたものの為、含めない)に合わせて活動することを心掛けている。
人間との感性の違いが大きく、損得とルールが人格の基準のため、ドライな印象を感じる同僚もいる。
ちなみに好きなものは水浴びと食事で、どちらも好き過ぎるあまり、興奮で偶に変身が解けるレベル。
ただし葱はなんとなく苦手(まぁ食べるけど)。
人間観察も好きだが興奮というよりは人が自然を見て感動を覚えるのと同じような感じ。
観察の一環で始めた読書だが面白かったので人間の時はよく持ち歩いて読んでいる。
ジャンルはミステリーと恋愛物を読む。

大規模な任務を終え、久しぶりの休暇を得た彼女は、空腹であった。
任務にてジャームの死体を許可なく食べた彼女は、ダイエットとして1週間、霧谷から間食を抜きにされていたためである。
UGNに所属する前、獲物の少ない冬の食糧不足を乗り切るため、食糧を条件に一時的にゼノスに協力していたことがある彼女は、休暇を使ってゼノスの知り合いに会いに来ていた。
理由は勿論、おやつの為である。
給料を使えば、その出所で食事をしたことがばれてしまい、山へ狩りにいけば騒ぎになるため、知り合いを頼ることにしたというのもあるが、そんなことより彼女は目の前の獲物をどう喰らうかで忙しかった。
"目の前の獲物"、なんか会いにきたらセーフハウスからジャームになって出てきた知り合いは、明らかにご飯を奢ってくれる様子もなく、元に戻れそうな傾向もない。そのためご飯認定し喰らうことにした彼女とジャームになった知り合いの戦いが始まったのである。
………
結果から言ってしまえば彼女、ルーズが勝利した。
ボロボロにはなったものの、知り合いの死体を貪り、飢えを満たして愉快な足取りで家へ帰っていった。
これだけであれば、非番のUGNイリーガルがジャームが暴れる前に討伐したという内容で終わるものの、ジャームが取り込んでいたものによる大問題が発生した。
そう、ジャームはゼノス側が所有するゾディアックウェポンを取り込んでいた。
そして、ルーズはそのジャームの死体を喰らった。
結果、貴重なゾディアックウェポンが見つかったかと思えば、イリーガルの駄犬の腹に取り込まれ、犬の減量は失敗し、霧谷の胃痛を加速させる結果に終わったこの事件によって、ルーズのおやつ抜き生活は延長された。