容姿・経歴・その他メモ

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夢があった。いつかは夢の舞台に立つことを。
夢のために歩んできた。幾千の戦場を駆けながら、自らの力を高めてきた。
夢の舞台に立っていた。———でも、そこで見た光景は色あせていた。

最年少のプロファイター、美貌のファイター。彼女が夢の舞台に立てたのは話題性のためだった。
それでも、と歯を食いしばった。けれどそこにあったのは、彼女が夢見たものではなく。八百長、枕、盤外戦術が横行するエンターテイメント。求められていたのは全霊をかけて鎬を削るプロファイターではなく、権力者ののままに動く役者だった。

だから彼女は立ち去った。夢の舞台に見切りをつけて、変えられぬ現実に唇を噛んで立ち去った。


そうしていつしか時が流れ、彼女も今や企業戦士。朝から晩まで働いて、社会の歯車となっていた。
が、しかし。彼女は常に共にあった。彼女の戦友、彼女の分身。牙の抜けた家畜の中で、先導者はつねに刃を研ぐ。

いつかこの刃を奮うために。夢見た舞台から見た景色を、今度はきれいなものにするために。



ヴァンガードファイター、導咲オトワ。
反逆の乙女の傍らには、漆黒の騎士が侍っていた———

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