鳴神　白骸

左目はいつもは閉じている。
この目はさとりを、この手で殺してしまったあの日からさとりを忘れないように、自分のした事を忘れないように。その為の戒めだ。
それ以来目を閉じるとさとりの顔が浮かぶようになった。しかしそこに写るのは自分の手で殺したあの日の悲しそうな、苦しそうな顔ばかり…。いつからかさとりの笑顔を忘れてしまった…。

【性格】

優しく人当たりのいい性格。それはあの事件があったあとも変わりはしなかった。しかし、その日以来左目はよく閉じるようになった。
昔は戦闘好きでよくさとりと一緒に並んで前線で戦っていた。
暗い所も孤独も嫌い。

【過去】

生まれは天涯孤独でこの力も生まれた時からあったらしい。不気味に思った親に捨てられた。
いつ死ぬか分からない恐怖と、幼い子供にとっては暗く狭い路地も、1人で過ごす夜も、怖くて怖くてたまらなかった。
そんな過去があったことから人を信用出来なくなってしまった。人が怖くなってしまった。だから傷つく前に傷つける。それが唯一の自分の守り方だった。
しかしさとりに出会ってから世界は変わった。いや、さとりが変えてくれた。
こんな腐った、暗闇のような人生の中でさとりは光を…俺を照らしてくれた。
なのに、なのに…。その光を、俺の手で殺せって言うのかい…？君がいなくなってしまったら…俺はどうすればいい？
｢ねぇ、さとり。俺、真っ暗で何も見えないよ…。｣






｢あぁ…さとり。どうしてかな、このオレの左目に映るお前はずっと苦しそうなんだ…。君の笑顔を、俺の大好きだった…君の笑顔を…思い出せないんだ…。｣

｢もし…もし、叶うことならば…、もう一度だけでいいんだ。君の…笑顔がまた見たいよ…。さとり…。｣

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