概説

　高い単体戦闘能力を誇るUGNチルドレンの少女。少しそそっかしいところがあり、誰が相手でも物怖じせずに話すことができるが、一方である程度以上に親密な関係となることを極度に恐れているようで、「知り合いは多いが友達は少ない」といったタイプと評することができる。成績は凡庸だが、本人が意図して凡庸になるよう抑えている節がある。

好きなもの

ひと
静けさ

嫌いなもの

騒音
人の死

詳細

　彼女は名前のない孤児――"絶音の魔女(サイレンス)"として教育を受けてきた。"遺産"に選ばれたことで、その人生は大きく変わった。彼女は訓練課程を繰り越して実戦へと投入され、広範囲への攻撃という特徴から部隊員として重宝されることとなった。しかし、数度の任務をこなして隊員との親交も深まってきた頃、事件が起こる。とある筋からもたらされたという情報は、信憑性が低いものの無視するわけにもいかない内容だった。そこで、良い戦績を上げてきている彼女の部隊が調査に赴くこととなった。
　結果からいえば、情報は罠で、部隊は壊滅的な被害を受けた。
　戦闘要員としては彼女一人を残して二度と戦えなくなってしまった。それは身体を著しく傷つけられたからであり、精神に修復不可能な傷を負ったからであり、限界を越えるレネゲイドの力を振るった結果――人の分際を捨ててしまったから。部隊は解散となり、生き残った隊員はそれぞれの生活を与えられた。唯一人、戦う力を残した彼女だけが、戦いの日々に残った。
　新たな部隊への所属を、彼女は嫌がった。一時的な協力であればともかく、所属するのは断固として辞退する。喪うことを恐れるあまり得ることさえも拒む、それが彼女の負った傷の姿だった。

"黎明の茶会(デイブレイク・ティーパーティ)"

　音無シズカが元々所属していた部隊の名前。構成員は「魔女」をコードネームに冠しており、それぞれが力の方向性に依ったコードネームと戦い方を見せる。部隊として任務に行くのはもちろん、日常生活においても一緒に行動することが多く、家族のような仲であったといえる。特に天涯孤独の身の上であったシズカにとっては、代えがたい存在であり、"日常"の象徴であり、帰るべき家であった。
　すべてが失われたとしても、その温かさを知った以上、誰にも同じ悲しみを味合わせるわけにはいかない。明けない夜に在って唯一、それだけが真実。

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