彼女は都築 京香の実験によって生み出されたデザイナーズチャイルドだ。その為、彼女が両親だと思っている人たちは血のつながりなどはない、仮初の存在だった。
だが、本人はそれに気が付くことなく不自由のない生活を送っていた。
しかし、ある時両親役をやっていた研究員は別の研究の為に離れた場所に行かなければならなくなってしまう。
連れて行こうかとも考えていたようだが、プランナーの指示の元彼女の元から黙っていなくなる。

彼女は置いて行かれたことにショックを受けた。そして、それと同時に自分はダメな子だから見捨てられたと思うようになる。
いい子になれば、両親は帰ってくると信じて努力した結果、その感情で能力を使用出来るようになった。
生まれながらにオーヴァードだったが、無意識化に能力を制御していたのが解除された結果とのことだった。

覚醒後は、プランナーの指示の元赴いた先でUGNに接触し、UGNチルドレンとして過ごすことになる。

ゼノスの研究所から、UGNに来た彼女はまたショックを受けていた。自分はまだダメな子だったから捨てられたと思った。
だから今まで以上に努力をした結果、能力の高さが認められ本部所属になる。
本部でも優秀な成績を収めており、中でも特に優秀だったのが単騎での戦闘能力で、ゾディアックウェポンを渡されるほど能力を使用した戦闘にたけていた。その反面、人の顔色を窺ってばかりな彼女なので交渉術は不得手としている。

また、訓練しているときに、度々同じチルドレンの子がいなくなっている事を知り、しっかりしないと捨てられると考えて、彼女は努力を続けた。
実際は、訓練についていけなかったものだったり、任務や引き取り先が見つかったなどがほとんどなので、悪い意味ではなかったのだが、捨てられたくないという考えが強かったせいか、彼女はそれに気が付かなかった。

しかし、本部は彼女の精神性の不安定さから一度安定した場所で過ごした方がいいと考え、とある街の支部で過ごさせることにした
その時彼女は捨てられるんだと考え、意識が不安定だったため、そこに来た本当の理由は知らない。

ここに来た時の彼女も落ち込んでいた。またダメな子だったから捨てられたんだと考えた。
周りから違うといわれていてもそれでもこの精神状態は改善されることは殆どなく、今も捨てられない為に頑張っている。
頑張りすぎて自分の事を省みないところがあるのが玉に瑕。

任務がない時は学校か支部で過ごしており、そこで掃除をしているときが多い。
綺麗好きというわけではなく、最初は学校で頼まれて以降掃除をしたらお礼を言われるため、気が付けば支部でも掃除を行うようになった。
最初は押し付けられたことから始まったが、なんでも頑張ってしまう彼女は様々な掃除方法を覚え趣味のようになってしまった。
また、もう一つ彼女には趣味があり、それは任務でかかわった人達から貰ったお礼の手紙や品々を集めることだ。
これは本人曰く自分が必要とされた証と考えており、大事に持っている。

彼女を作り出した本人であり、その時に数名同じような手段で作り出している。
理由は不明だが、実は彼女には兄弟姉妹がいる。
彼女と直接会ったことは殆どなく、たまに現れては一言二言残して行く。
彼女をUGNに送り込んだ理由も不明だが、彼女の思考を偏らせたのは何かしらの目的があったのだろう。

人の顔色を窺い、怒られそうになったり失敗するとすぐに謝って自分で解決しようとする。
実年齢よりも精神面が幼いせいか、それとも昔からの癖なのかすぐに泣く。
学校でも支部でも人から頼まれたことは断ることが出来ずに、結局流されて頼み事を聞き入れてしまうことが多いが、断るときもある。
それは、自分が捨てられたくないと思っていない相手からの頼みであった場合だ。
そういう相手からの頼みはばっさり切り捨ててくる。
また、すぐに早とちりしたり大事に考えてしまう癖があり、よく一人で慌てていることが多く問題を起こしがち。
ただ、戦闘に関してだけは自身があるのか、それともこれが出来なければ捨てられてしまうのかと考えているのか、どんな状況でも機械のように淡々と戦闘をこなす。

彼女は元々プランナーから「ファースト」と呼ばれていた。
理由はわからない。あの実験で一番最初に生まれたからなのか、一番優秀だったからか、それとも最後の生き残りだからだろうか。
それゆえに、ゼノス時代では「ファースト」と呼ばれていたが、UGNに入る際、コードネームを変えろと言われていたたため、彼女は変えようとした。
だが、とっさに思いつかず言いどもってしまい、聞き返された彼女は焦って元々のコードネームを言ってしまい、そこから焦って今のコードネームへと変更した。
UGN側も彼女の戦闘スタイルは真っ先に戦場に赴いて、広域に被害を及ぼせる為、大砲のようだと考えていたため、同じような意味を持つ「ファウスト」はちょうどいいとそのコードネームを登録した。

だが、同僚や普段の彼女を知っている人物からはすぐ泣いて落ち着きがないことから、「泣き虫兎」とも呼ばれている。