歪な平和の使者

　元UGN本部査察部第4課(エスケープキラー)所属のUGNチルドレンで、現FHマーセナリー。マリア・チェスノコフの方針に疑問を持ち、同じ疑問を持っていた仲間と共にFHに離反する。現在はFHと「ある契約」を交わし、協力関係を築いている。

正義の影

　表面的には素直で分かりやい性格。一般人をこよなく愛し、必要以上の加害や破壊行為は行わない。一方、一旦敵を認めた場合は手段を問わず、容赦無い殺害・破壊を行う。その二面性は部下のみならず他エージェントにも恐れられており、関わるのも避けられている。
　第4課に所属する際に、記憶・記録をほぼすべて抹消されており、名前はおろか自身の姿でさえ「本物」と同じかどうかわかっていない。その為か、かすかに残る「母」や「友」の記憶に無自覚に執着している。
　能力の特性上単独行動を得意とする上、上記のような性格の為、所属するセルを転々としている。今回黄道の旅人に所属したのも、意見の相違から担当予定だった者を殺害したため。

見えない死神

　UGNチルドレン時代の秘匿任務などの経験から、待ち伏せやだまし討ちなどの奇襲戦を得意とする。足音のみならず気配まで完全に断つ隠密能力を持ち、死角から致命の一撃を行う。遺産である夜の小鳥により不可視の能力がさらに強化されており、隠密状態での攻撃力は随一。
　小鳥からはこの能力の代償として、記憶・感情の共有、及び「盗撮」「盗聴」を要求している。

見えない闇

　彼女の能力の本質は、物質の電磁気（光）学的な特性の操作であり、マイクロ波周波数から光波までの幅広い領域に渡り操ることを可能にする技術である。特に光学領域では、エフェクトの行使によりこれまで1.0 に固定されていた比透磁率の値も制御できるようになる。そして、透磁率と誘電率の両方を同時に負の値に制御することで周囲の環境へ負の屈折率を付与できるようになる。
　このことにより、2000年にPendryが提言した、光の回折限界を超えていくらでも細かな構造を観察できる「完全レンズ」の実現、光学迷彩や完全吸収体の実現が可能。小鳥は特性の操作の際に触媒として使用され、彼女の不可視の能力をさらに強力にしている。

0630

起床：身支度整えて飯だな。あいつバカみたいな大食いなんだよ。

0730

任務：胡散臭男(*1)からの指令を受けてUGNに潜入。

0850

任務：UGN幹部を暗殺。手際がいいね～

0920

任務：黒女*2と合流。ゼノスへの潜入工作に参加するみたいだな

1000

任務外：任務途中で鉢合わせたゼノスエージェントを殺した。姿を乗っ取って成り代わる奴、アイツの特技よ。

1130

報告：報告を済ませN市駅に外出。偶にアイツフラっと駅に行くんだよな。

1240

私事：ず～っとコインロッカー周りをうろついている。理由？知らね。

1300

昼食：大量にプリン抱えて帰ってきたな。あのバカ食い誰か止めろよ。

1340

戦闘：ストーカー*3から急襲。大分久しぶりだな。

1450

処理：デコイを利用した騙し討ちで逆に奇襲。今回はギリギリだったな。

1530

任務：最近のセルの連中と任務。あそこに居る間はま～だ角が取れてて助かるね。

1645

急襲：謎の組織が急襲してきた。誰が持ってきたんだよ、面倒くさい。

1720

応戦：結局わからず仕舞いであっちが撤退。ここの奴ら因縁がありすぎなんだよなぁ。

1840

終了：任務終了。アイツだけ見えなくて置いてかれた。

1930

襲撃：ま～～た襲撃。どんだけだよ。

2120

夕食：やっと夕飯。どうしてアイツは同じ物ばっかり食べるんだろうな？

2250

入浴：風呂入った。歌ってる。クソうるさい。

2440

就寝：オレにエサをやって寝た。こうしてみるとまだ子供だな。

*1："ファートゥム"のことと思われる。該当EXレネゲイドの特性として、人を特徴で呼ぶ癖がある。
*2：七里の事。以前より銀との交流が有る。
*3；以前所属していた第4課の事と思われる。詳細は隠蔽され不明。

The following documents are confidential under the jurisdiction of the UGN Inspection Department, Section 4, as a result of the First Central Council. Unauthorized access may result in harm to the viewer by the information parasitic renegade "kushagara". If you wish to view the information, please do so in the presence of at least two council members and use the "heaven's door" provided by the Inspection Department.

由于第一届中央委员会的原因，以下材料属于UGN检查部第4节的管辖范围内的机密。 未经授权的访问可能会导致信息寄生的叛徒'kushagara'对查看者的伤害。 如果你想查看信息，请在至少两名议员在场的情况下进行，并使用检查部提供的'天门'。

Le matériel suivant est confidentiel sous la juridiction de la section 4 du département d'inspection de l'UGN à la suite du premier conseil central. Tout accès non autorisé peut entraîner des dommages pour le spectateur par le renégat parasite de l'information 'kushagara'. Si vous souhaitez consulter les informations, veuillez le faire en présence d'au moins deux conseillers et utiliser la "porte du paradis" fournie par le département d'inspection.

以下の資料は、第1回中枢評議会により、UGN査察部第4課による管轄の下秘匿されています。許可無く閲覧した場合、情報寄生型レネゲイド「kushagara」により、閲覧者へ危害が加わる恐れがあります。閲覧する場合は、評議員2名以上の立ち合いの下、査察部から支給された「heaven's door」を摂取して下さい。

コインロッカーを開けると、そこにはFHに調達要請した拳銃が1丁と、応急手当キットが1個が入っていた。最近はここら辺のUGNの調査が厳しくなってきて、直接渡すのも憚られるようになってきた。そろそろ別の場所に移るべきだろうか。そんなことを考えながら、装備のチェックを行う。
「にしても、なんでよく駅のコインロッカーに重要な物置くんだろうな？」私の肩に乗っていた小鳥が問う。
「何のことだ？」
「ほら、映画でよくあるじゃないか。パスコードとか書いてある重要な物がコインロッカーに入ってるの。別に自分ん家だっていいのにさぁ。なんでわざわざこんな所に置くんだ?」
「それは……」
答えようと思ったが、答えられない。大切なものだから？見られたらマズイものだから？どれも合っていそうで、どれも間違っている気がする。それとも何か……

暗い。冷たい。お腹が減った。でも、何もできない。
壁を叩いた。精一杯、ここにいるんだって伝えたかった。でも誰も来なかった。
泣いた。いっぱい、いっぱい泣いた。でも誰も来なかった。
遠くで音が鳴っている。カンカンと鳴り続けて、私の事を塗りつぶしていく。
ああ、お腹が減った。もう泣くこともできない。
いっそのこと、涙は枯らしてためらわずに旅立とう。もう一度産まれ直そう。そうして幸せになろう。
多分、君は何も悪くないよ。

「何ボーっとしてるんだ？」
つつかれてハッとする。
「珍しいな、あんたがボケるなんて。」
「私の周りは常に平和だからな！君が気づいていないだけで、私はよくボーっとするぞ！」
「うるさっ。やっぱり放っておくべきだった。」
小鳥が悪態を突く。
「で？なんでだと思う？コインロッカーに置く理由」
「それはだな……」「ごめんね。さよなら。」
「……自身の恥部を隠すのに丁度いいからだろう！そのような物は大概大切だが、同時に自身の視界に移しておきたくないものだからな！」
「あぁ、なるほど。確かにそれはあるかもな。」
コインロッカーを眺めながら、小鳥がしみじみという。
「まあでも、こんなもんで隠せるほど、世間も甘くはないだろ？」
「無為に長居してしまった！急いでここを離れなければ！」
その場を離れようと、コインロッカーを背に離れる。
「あっ！誤魔化すんじゃねえぞ！」小鳥が私に続く。
なぜ、私は答えに詰まったのだろうか。喉に小骨が刺さったような、少し痛くて、ともすれば命を奪いかねない、そんな感覚が、私の脳を駆け巡る。どうにも思い出せない私の過去と、何か関係があるのだろうか？
いや、今はいい。
私の事はどうでもいい。世界の平和の為、こんな痛みに付き合っている暇は無い。こんな事をしている間にも、人々は飢え、傷つき、死んでいってるのだ。早く行動に移さなければ。
「……それがあんたの弱点だ。」
小鳥が呟いたその一言を、私は聞き取れなかった。

一人称

私

二人称

貴殿、貴様

口調

～だ！、～である！、～だろう？
基本的に尊大で、感嘆符を付けた仰々しく大袈裟な口調だが、母の事や飢えなど、トラウマを刺激すると厳しい口調になる。

挨拶1

「平和を愛する貴殿の友人、二十銀だ！よろしく頼む！」

挨拶2

「平和の使者(マイフェアレディ)、二十銀だ！FHの傭兵(マーセナリー)をやっている！」

好感度（弱）

「貴殿が平和を愛する隣人と理解した！これからも良き隣人として、よろしく頼むぞ！」

好感度（中）

「ﾓｸﾞﾓｸﾞ……貴殿、私にご飯を奢ってくれるとはﾓｸﾞﾓｸﾞ……感謝してもしきれないぞ！いつでも頼ってくれ！」

好感度（強）

「実は、人を探しておるのだ。もし良ければだが……手伝ってはくれないか？」

プライベート

「貴殿！暇であるか？一緒にプリンを食べようではないか！」

ビジネス

「"平和の使者"、到着した！この地を"平和"にするぞ！」

会話1

「平和を遍く全てに広めるには、あらゆる全ての人が、日夜努力して叶うものだ！」

会話2

「平和の敵は見敵必殺しなければならない！あらゆる手段を講じて、彼等を"平和"にしなければ！」

会話3

「母について？……貴殿、それは今聞かなければならない事か？」

攻撃1

「愛(LOVE)と平和(PEACE)を注入しよう！」

攻撃2

「残念！貴殿が見たそれはデコイだ！」

・銀の言う「平和」は、自分の味方や庇護下の存在が（どう思っているかは関係なく）飢えてなくて、外敵に脅かされていない状態を指す。
・母親や友達、飢餓がトラウマ

L.O.V.E.system

正式名称「Locking Of Vantage Engagement」と呼ばれる、第4課での暗殺術。機動力を重視した技術であり、最も特徴的な点としてブローンが使用されないことがあげられる。
前膝に肘をつけてライフルを構える「Ready」、座った状態で両足の大腿四頭筋の内側に両肘をあてて構える「Combat Ready」、足腰の筋肉だけで支える「Direct」の3種類に分けられている。これらの内「Ready」「Direct」が重視されており、サブマシンガンを用いた近距離戦を重視した戦法になっている。
近距離での奇襲を前提とした技術であり、正面からの射撃や遠距離からの射撃には適していない。そのため相手を自身の有効加害範囲に入れる歩法も取り入れられており、銃の取り扱いに限定しない応用的な戦闘理論が形成されている。

setup-P.E.A.C.E.

彼女独特の戦闘用光化学理論「Paybacking Execution And Covert Elimination」
第4課において用いられていたエンジェルハイロゥ用の隠密技術を発展させ、従来不可能だった可視光線以外の光に対する不可視性や、周囲環境への光化学的影響の軽減を確保している。だが前提として透磁率と誘電率を同時に操作することが求められ、その難易度は「両手両足の指を、同時に、個別に、正しく動かす」事に例えられるほどの高い精度を求められる。

B.I.R(e).T.H.

彼女の放った光がより多くの獲物を求め、残像となって襲い掛かるエフェクト。

H.E.R.O.

襲撃に適した携帯性、静音性を持つサブマシンガン。有効射程は短いが、殺傷力は高い。
UGN加入時代から使用していた個人防衛火器(PDW)。10年前からUGN内で注目されていたPDWに適合する火器として設計が開始された。その後「H&E Roll-Out-model」として発表されたが、UGNの関心がPDWからカービンへと移行している現状を受け、アールラボで開発されていたMP5の後継となる次世代短機関銃「MP7」として新たに発表された。
撃発はクローズドボルト、作動と閉鎖機構には同研究所のG36を小型化したようなショートストローク・ピストンとロータリーボルトを採用している。弾薬には同研究所製G11の弾頭をもとに開発された小口径・高初速のボトルネックカートリッジである4.6mm×30弾を採用し、折り畳み式フォアグリップとスライドストックを備える。
これにより9mmパラベラム弾の短機関銃に比べ、ホルスター携行可能な大型拳銃並のコンパクトさと軽量さにも関わらず、大幅に高い射程・貫通力・命中精度を持つ。
アールラボの説明では、UGN CRISATターゲット(1.6mmチタン板＋20層ケブラー)を200mから貫通する性能を持ちながら、フォアグリップとストックを畳めば拳銃としても運用可能な高い汎用性を持つとしている。また、減音器を装備した際の静粛性はMP5SD以上とされている。
バリエーションとしてMP7A1及びその査察部向けセミオートモデルMP7-SF、登場したMP7A2がある。
MP7A1では両面にボルトオンの取り外し式ピカティニーレールが追加された他、ストックやグリップの形状が変更され、グロック風トリガーセイフティが追加されている。
MP7A2ではフォアグリップを廃して、3面にレールを備えたＵ字型ハンドガードへと変更し、下面にも各種アクセサリーが装着可能となった。
MP7A1・A2は世界各国の支部やその特殊部隊で導入されており、本部ストライクハウンドの隊員らが装備していたことも判明している。
ドイツ支部では、狙撃手・軽機関銃手のサイドアームとして運用されているほか、イギリス支部とカリフォルニア支部のバイクパトロール部隊では、一般隊員の装備としてMP7-SFが採用されている。
また、P90におけるファイブセブンの様に、MP7と弾薬の共用が可能な「P46」ないし「UCP(Ultimate Combat Pistol)」と呼ばれる同研究所のP2000風の拳銃プロトタイプが発表されていた。しかし、こちらは拳銃のサイズでは望ましい性能を得ることが出来ないとして、2009年に開発が中止されている。
銀が所持しているのは、Roll-outをベースに、メインスプリングハウジングとトリガーをMP7-SFへ変更したカスタムモデル。アイアンサイトはオリジナルの3ドットタイプに変更されており、トリガーには6つの滑り止めグルーブと6つのホールが設けられ、更にトリガープルを軽くするようにカスタムされている。

H.O.P.E.

UGNが作ったアイテムケース。
銀の持つそれはH.E.R.O.用の特別製。小型なケースに、空輸による圧力差を無くすエアバルブやIP67防水といった保護装置が搭載されている。

リバースガーディアン："イレーストレース"

足音のみならず気配まで消し去る隠密能力。そのため、チルドレンの中でも、秘匿任務などの役割を担っていた。銀がかつてUGNに所属、あるいは協力していたことを表す。
setup-P.E.A.C.E.で隠蔽しきれない、音や匂い等の証拠を残さない技術。常に姿を隠すことを意識しているため、匂いや声を覚えられることを銀は嫌う。

トラッパー

銀が持つ、待ち伏せや騙し討ちなどの奇襲戦のための技術。
デコイや変装、隠蔽等自身の認識を鈍らせる技術。変装による奇襲と、デコイによる錯乱が銀の得意とする戦闘方法である。前述した隠密技術と組み合わせることで、対処困難な一撃を加えることが可能。

アナザーフェイス："故買品"

違法なルートで売買される物品。銀はその違法なルートに物品を提供する側の人間だ。当然、さまざまなものを入手するのは得意分野だ。銀がFHの協力者とそうでない自分、ふたつの顔を持つことを表す。
FHに加入して以降、収入は激減し生活に困窮するようになった。そのため、銀は自身の遺産との契約の遂行も兼ねて、盗品で暮らしている。

バイヴ（夜の小鳥）

黒く塗られた木彫りの鳥。言葉を交わし、自在に飛び回る。不可視の力と、透明探知の力を契約者に与える。契約者は盗みを推奨されている。
銀がUGN時代より契約している遺産。記憶の共有、及び記録の盗みを強要する代わりに、銀の隠密技術をサポートしている。光の屈折を超えた現実の改変のような能力を持つが、詳細は不明。

・最終目標
完成系

雪泥と理想に溺れ、彼女はまどろむ。
腐りきった世界を憂い、疲れ切った人を悲しみ、
彼女は理想を見続ける。
しかし彼女は、世界も人も、心の底から興味は無いのだ。
たった一人、彼女の友を除いては。

ダブルクロスthe3rdEdition　FHRCP第5話 『Noah』
ー全ての星は、在るべき場所へ

好きだったんだ。あの人が
でももう、いない。