容姿・経歴・その他メモ

プロヒーローを目指す女子高生。
生家は古くから続く剣術道場を営んでいたが、ヴィランズイヤーを契機としたヴィラン・ヒーローの台頭によって衰退、借金苦の生活を送っていた。
ヴィランによるテロ事件に巻き込まれ両親は死亡、妹の弓弦は昏睡状態に陥り、2年たった今でも目を覚ましていない。

絃伽は事件の折にオーヴァードへと覚醒していたが、家族の死と残された借金、妹の莫大な治療費、家族を殺したヴィランと同じ存在になったことへの精神的ショックが重なり、道場に残されていた古びた刀で自決を試みた。
錆びた刃が首の薄皮に触れたとき、流れた血を啜った刀が動きを止めた。

『儂の子孫、七星の剣を継ぐ者が道場を血で汚すなど、許すわけなかろうが』

七星流剣術開祖、七星 鉄心。
江戸の時代を生きた剣豪の魂は死して尚消えることなく、かつての愛刀に宿っていた。

『七星の剣は、夜空に輝く星となるべし。殺生の技なれど、活殺自在の遣い手なれば、人を活かすためにも振るえよう』
『儂がお前を鍛え、活かしてやる。お前はその剣で、何を活かすのだ？』

生き残った親不孝者、生ける屍となった妹を余所に五体満足な厚顔無恥。
そんな自分に、活きる道があるのだとすれば。

「......父さんと母さんの残した道場を守る。借金も返して、弓弦の治療費も稼ぐ」
『であれば、金子が入り用となろう。道場破りか、野試合か、今の太平の世に、棒振りで稼ぐ術があれば......』
「ご先祖様......いや、師匠。あるんだよ、今の世界には」
『ほう？』
「剣の腕も鍛えられて、お金も稼げる、うってつけの方法が」

自分と妹を救助してくれたヒーロー、高額の懸賞金がかけられたヴィランを1人で退治し、静かにその場から去っていった氷の剣士。
さほど年も変わらないだろうに、自分とは大違いだ。
あれが力の有無、そしていま、自分は力の一端を手に入れた。

「私はプロヒーローになる。ヴィランを狩って、懸賞金を稼ぐ」
「誰かを守ろうなんて思わない。正義の味方に興味なんてない。私は家族の......弓弦だけのヒーローになれれば、それでいい」

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