容姿・経歴・その他メモ

｢世の中にはギョーサン必中を謳ッた俗説、神話、民間伝承諸々あるけどなァ？｣
｢ウチのはそンなかでも最強クラス、分かるな？｣
｢文字として記録に残ッちょるンはインドラ様がわりかし最古参やさかい、インドラの矢ァ言うて知らんやつなんざおらへんやろ？｣
｢せやかてインドラ様が零落しよったからッて舐めとるようじゃァ足元掬われンで、なんせ零落でもさせて格を下げとかな勝てへん相手っちゅう訳やからなァッ！｣

ヴァジュラ。金剛杵とも呼ばれるインドラの武器は遠く離れた東洋の地へ、インドラが零落し、東洋の護りを任されたのと同じくして日本に流れ着いた。
借覧の家は古来よりその金剛杵(ヴァジュラ)を守り、その恩恵を得てきた。
叙事詩にてラーマがインドラの矢を継承する様に、
借覧の家柄はインドラの金剛杵(ヴァジュラ)を継承していく。その伝統が永らく続いた現代の借覧の家に1人の娘が生まれた。
明朗快活、男勝りで奔放な少女が金剛杵(ヴァジュラ)に触れた時、空から一筋の雷霆が轟く。
落雷にあった人間がどうなるか、想像はつくだろう。
だが彼女はそうはならなかった。むしろその雷霆を身に纏い、金剛杵(ヴァジュラ)はひとつの弓に変化した。
叙事詩(ラーマーヤナ)の如きインドラの加護をその身に宿した少女はイドラと名付けられた。
イドラの存在は、阿修羅の復活が近いことを意味する。だがその言い伝えはとうに歴史の闇に消えていた。
戦いの時は刻一刻と迫っていることをイドラはまだ知らない。

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