容姿・経歴・その他メモ

名前: 劉 天璇（りゅう てんせん）
コードネーム:黄武神皇帝（こんとんていこう）
性別:女
身長:160cm
好きな物:ミルク・甘いもの
嫌いな物:苦いもの・辛過ぎるもの
シンドローム:ノイマン/ノイマン

「りゅう、てんせん。特技は、戦い。よろしく」

UGN中国支部出身のオーヴァード。
魔都上海を拠点に活動していたが、上海支部支部長の推薦により本部所属へとなった。曰く、「世界をもっと知りなさい」との事。
彼女の戦闘能力は凄まじく、優れた指揮能力に加え、単騎でセルを壊滅させる事もあったという。中国古来の伝説・逸話になぞらえて、彼女が武神や皇帝の生まれ変わり、と言われる事もある。尚、彼女のコードネームはそれにあやかって付けられている。

普段は基本的に無口で、何を考えているのか分からない人物。一日中UGNのデータベースを漁って居ることもあれば、何時間も日向ぼっこしながら考え事をしていたり、大事な会議の時目を開けたまま寝ていたりしている。
無口だからと言って人と会話するのが嫌な訳ではなく、任務など話す事が分かっているのであればそれなりに喋る。単純に会話が得意では無いのだ。

使用している遺産「聖剣の王者」は中国の武器がモチーフになっているものであり、柳葉刀（斬る事に特化した片手剣）である（因みに青龍刀は薙刀のような武器）。

彼女の出自については上海支部支部長の権限によりカバーストーリーが作成されている。彼女の本当の出自を知る者は一部上海支部上層部、一部のUGN本部上層部及びアクシズ、そして一部FH人員だろう。
元々は、平凡な村娘であった。ある程度不自由無く暮らしていたが、ある時FHによって誘拐される。
そのFHセルは中国の伝説（代表的な桃源郷など。詳しくはユニバーサルガーディアンの世界のUGN、中国・ロシア地方のページの注釈を見て）を再現しようと試みており、オーヴァード・非オーヴァード関わらず5~12程度の子供を攫っていたのである。理由としては単純で、広い中国、更に言えばド田舎の子供が森で迷子になった・崖から落ちてしまったと言った事は何ら珍しい事ではない。それにそんな田舎の子供の行方不明事件など逐一都市部に通達される事も無いからである。要は攫い易かったのである。
金があり、人も多かったそのFHセルはそれを最大限に活かして実験を繰り返し続けていた。大国中国だからこそ出来る、ある種の数の暴力である。実験の精度を重視する他のセルやUGNなどの他組織とは違い、（勿論ある一定以上の精度を持ちながら）実験の数をこなしていた。
そこまでして何がしたかったのか、と言うと、それは再来である。夢物語、子供の夢想。何時までテレビのヒーローを夢見ているんだ、と馬鹿にされるような事。しかしそれでも諦めずに必死に考えていた者たちが辿り着いたのは、超高濃度のレネゲイドウイルスを過剰摂取させ、バロールのオーヴァードを軸にして開発した時間経過装置を使い何年も時間を経過させる。その間、被験者は経過時間分だけ戦闘に関する知識・映像及び戦闘シミュレーションを脳内で行わされる。それこそ、脳が焼き切れるまで。曰く、「凡人が武神となる為に、手段は選ばない」。
中国のみならず、他国から奴隷までも掻き集めて実験を繰り返したそのセルは、判明しているだけでも1000万人を実験に使い、1人を除いて全て死んでいる。
このセルの動きを見つけ、拠点制圧作戦を行った上海支部長は機密文書にこう記していた。
「我々はセルの鎮圧に成功した。確かに成功した。しかし我々は見誤っていたのだ、あのセルの人員の多さを。本来ならばこの作戦は失敗しており、我々上海支部は壊滅していても可笑しくは無かった。
我々がやっとの思いでセル内に侵入すると、そこは地獄絵図だった。いや、慈悲はあったか。
セル内の人間は1人を除いて戦闘不能状態（ほっとけば死ぬ）となっており、ジャームは全て死んでいた。セル内実験施設の内の1部屋で、一振りの柳葉刀を持ってすやすやと寝ている、見かけは20代前半の女性が裸でいた事は明らかに異質であり、更に言えば、その柳葉刀には血が付いているのに対し、その身には全く返り血が付いていなかった」
「セル内文書より
何でもいい。私達は再現しなければいけない。執念だ。私達の夢想を叶えなければ。
幾つか遺産は用意した。あの装置にさえ耐える者さえいれば、私達の夢は漸く叶う。
やはり王道の三国志、桃源郷か？それとも始皇帝か？嗚呼、はたまた歴史上の英傑か？
楽しみだ！楽しみで致し方無いよ！！」

[とあるエンジェルハイロゥの手帳]
『それ』が装置から出て来た時、皆は大喜びをしていた。外ではUGNからの奇襲に対応している事なんて忘れているように、子供のように皆喜んでいた。
だけど僕は、僕は逃げた。泣きながら、怖くて逃げた。
『それ』は確かに武神の再来だろう。僕達は成功したんだ。だけど、同時に失敗した。
僕の七色の直感が言っている。『それ』には混沌も混じっていると。
逃げている時、誰かが「始皇帝の再来だ！」と言った。違う、あれは「黄帝」の再来だ。
誰かが「私達の希望だ！」と言った。違う、あれは僕達の「絶望」だ。
僕は今、施設（セル）内の秘密の部屋に隠れている。僕だけのサボリスポットだ。
はは、はははは。喜べUGN。僕達のセルは今日壊滅するぞ！
僕は、受け取ってしまったんだ。ほんの、刹那の間だけだけど。逃げる途中、うさぎの耳で聞いてしまった。『それ』が遺産の剣を取った時、感じてしまった。
そう、僕達への、明確な「敵意」を…。

実験の産物。
それはまさに武神であった。
FHの誤算、それは少女がFHによって受けた非道を忘れておらず、更に言えば、実験の産物がセルの味方になると思っていた事だ。
後に武神は語った。
「人は、殺してない。あの人達に、悪意は無かった、から。
人なら、まだ止まれる。でも、人じゃないなら、止まらない。だから、殺した。
うん、そう。だからこれは、お仕置き」
武神の少女は、実験の影響により急激に身体が成長し、20代前半の女性のようになっている。しかしその精神年齢は人の域を超えている。

知識は戦闘に関することならば何でも分かるが、現代社会のルールなどは10もいかない少女の知識と同じである。
恐らくこの少女は死なない。ジャームとなれば別だが、少女が人である限りは不死（しなず）、その身は不老（おいず）、精神や知識が成長していく。

絶対に繰り返してはならない実験であり、秘匿しておく必要があった。その為のカバーストーリーやアクセス権限である。
この少女はある意味、UGNの最終兵器とも言える。UGNがそのような実験をしない限り、少女はUGNに協力する事を宣言していた。

それとは別に、上海支部長は、人として、人を超えてしまった少女への償いとして、少女には自由に生きて欲しいと、多くの事を経験させてくれている。カバーストーリーとして少女の名前に自身の姓を与えたのも、ある意味家族のように接する事を目的ともしていた。

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