容姿・経歴・その他メモ

　斬気揚々────身体を以て刀と成し。
　自由奔放────風の向くまま気の向くままに。
　才色剣備────美貌も才も備えた女剣客、ここにあり。

　彼女を知る者はこう語る。鮮やかにして風に舞う華。鋭く鍛え抜かれた一振りの刀……と。

　「……お腹すいたぁ…。お金なぁい……」　そして惜しく思うほど極めて残念だと。

―――"刀匠剣妃"を知る傭兵の言葉より抜粋

呼び方&呼ばれ方

自分：私、おねえさん
相手：君、あなた、（名前）君、あだ名
呼ばれ方：侮辱の類いでなければ好きに呼ばせてくれる。

性格

　明朗快活でなんでも楽しむタイプ。いつでも口元に笑みを浮かべて余裕の態度だが、それはいつでも楽しもうとしているがゆえ。善を尊び悪を諦め、恩と義に篤く、金と飯と美少年と美少女に弱く、愉快のことが好きで湿っぽいのは苦手。高潔だが俗物という自由人。
　しかしひとたび戦場に立ったならば、彼女は極めてシビアな生死観を持つ剣士となる。

容姿・服装

　和服と古風な旅装を組み合わせたやや目立つ出で立ち。各地を転々とする割には荷物は身軽（万能器具でなんでも作るため）。

人間関係

　父親：草壁鉄心（絶縁）。母親：草壁楓（死去）。親戚一同（ほぼ絶縁）。雇い主（の娘）：クララ・ダネスティ。戦友：リオネル。

詳細

　日本に居を構える草壁家の嫡女。草壁家は「妖刀・魔剣の蒐集と管理」を生業とする古い家系で、志乃歩も草壁の人間として刀に触れ親しむ幼少期を送ってきた。
　父親の鉄心は剣の道の末に悟りに至った無感情・無感動な人間であり、草壁の使命である妖刀の蒐集と管理を至上として生きる人間だった。人としての娘として扱われず、母親だけが志乃歩を娘として愛してくれていた。志乃歩も当然、父には苦手意識を、母には娘として愛情を抱いて育つことになる。
　志乃歩が17才の頃に母・楓が病で死去。父・鉄心は任務で家におらず、葬式でも淡々とした態度を貫いた。あまつさえ悲しむ志乃歩に対して「悲しむ暇があれば鍛錬を積め」と言い放ち、志乃歩は父への不満を爆発させる。その結果、志乃歩は家を出奔。彼女に適合することが決定していた妖刀「龍紋刀華」を封印蔵から盗んで姿を消した。
　それ以降は生きる糧を得るために傭兵に身をやつし、各地を転々としながら戦闘経験を積んでいく。決して易しい道ではなかったが、生来の才と積んできた鍛錬、そして愛刀である「龍紋刀華」が彼女を助けることとなる。

クロドヴァでの出来事

　志乃歩は20歳の頃にクロドヴァに入国。傭兵としてダネスティ侯爵家率いる義勇軍に雇われ参戦。終戦するまでの1年の間、あらゆる戦場を駆け抜けた。その頃には数多の戦闘経験を積み、龍紋刀華の扱いも習熟し、若くも有望な傭兵として扱われるようになっていた。当時から主力として活躍していたリオネル大尉（後の少佐）に次ぐ戦力として重宝され、時にリオネルと共に、時に別々の戦場で活躍を重ねていく。終戦のきっかけとなる正規軍拠点攻略戦、通称「カルタナの死闘」ではリオネルに随伴。志乃歩が固く厚く高い正門を一刀で斬り裂くことで道を開き、伝説と謳われるリオネルの一騎駆けを助けた。
　ダネスティ侯爵の嫡女であるクララともこの頃からの付き合い。当時、父であるダネスティ侯爵が起こした内戦に振り回され、精神的に弱っていたクララを見かねて接触。気分転換と称して夜に連れ出し、近くの街で酒場や露店などを冷やかした。もしかしたら父の決断に振り回される彼女に、かつての自分を見たのかもしれない。なおクララを連れ出すにあたり万能器具でマネキンを作り出して影武者としたが、リオネルにバレて搾られている。さもありなん。
　終戦後は働きに見合った莫大な賃金を受け取り、顔見知りにろくな挨拶もせずにクロドヴァを去った。湿っぽくなるのが嫌だったのだろう。

その後

　傭兵として戦うよりかは人助けをした方が気持ち良いと言って、ヒーローのライセンスを取得。それなりに活躍しベテランと言えるほどの経歴を積んできたが、いかんせん各地を転々とする放浪生活のせいで知名度は低い。今回はクロドヴァでの記念式典の話を聞き、3年ぶりに行ってみることを決めた。しかしこの時、志乃歩は想像することも出来なかった。クロドヴァでの(やりすぎた)活躍が原因で自分の噂が一人歩きした結果、「血染め(テスタロッサ)」なんて人食い鬼とかナマハゲ的都市伝説して伝わっていようとは。あんまり(に自業自得)である。

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