彼の故郷は冬季に置いては極寒となる地であった。決して裕福ではなかったが、かといって貧困ではない。可もなく不可もなく。そんな日々を過ごしていた。
彼の故郷の住民は様々なものを街へ売りに行き生計を立てていたがあるとき、希少な鉱石が発見された。住民はその価値を理解できなかったが市場に精通したものはそれを見逃さなかった。
彼の故郷は食い物にされた。
無知であったから悪いのか。
力がなかったから悪いのか。
いずれにしても彼らがその鉱石の価値を知った時には殆どが取り尽くされていたのだ。
そうして、残った鉱石をめぐって醜い争いが繰り広げられた。
故郷は内部からゆっくりと崩壊していった。

その後天涯孤独となったアグライム力なき自分を呪うと同時に、自らの故郷を卑怯な力で引き裂いたものに復讐するために名前を捨て、故郷を捨て、別の地へと赴いた。
しかし、何もない彼に生きるということすら困難であり、生きながらために男娼となって幼き頃をすごす。
そんなアグライムを支援する高貴なパトロンがいた。アグライムを我が子のように……いや妻のように溺愛する彼を利用して自らの手で堕落させ、権力を握り、そして力を得て振りかざせるところまで来ると、彼はそのパトロンを殺した。

得た富や権力を使い故郷を殺した男を突き止めると復讐を果たす。

しかし、その男はあるFHセルの重要な支援者であったため、そのセルの報復を受けることになるのだがアグライムはそれを返り[---]討ちにする。その力を都築京香が目をつけFHにスカウト。そのまま日本を活動拠点に移し替える。

かつて力を解放した自分と戦い敗北し、右半身に重度の火傷を負いながらも牙が折れずに隣にいる強きもの。
彼の作る世界において、彼女はきっと必要な存在になるであろう。
だからこそ、生かしておく。望むものならも答えてやろうとさえ思う。ただ、オールドレイスとしてのメンツもあるのであまりに度外視した行動をした時は丁寧にお仕置きをする。
かつて、アグライムを愛した一人の女性に似ている。が、本人にいうことはないし、重ねることもしない。しないはずだ。

「空夢鳥白」にて邂逅した人物。
かなりの使い手であるがその力を使わずに戦うところに自らを重ね合わせて、ことあるごとに戦いを挑んでいるが、断られている。相手がその気で無い時に戦っても意味がないため、本気で戦わせるためにいろいろとちょっかいをかけている。
貧乏っぽいので、金を勝手に貸し付けてたりする。（あわよくば借金の踏み倒しに殺しにくればいいな程度）
いつか本気で戦うときに気に入れば、彼の目に付くところに火傷を負わせてやろうと思っている。

「空夢鳥白」にて邂逅した人物。
鳴嶋鸞が匿っているFH脱走者として認識している。あるセルの脱走者としてリストに上がっているのをみたので存在は知っていたが数あるうちの一人であっため気にも留めていなかった。のちに鳴嶋鸞と邂逅した後、鳴嶋鸞の力の根源は彼にあるのだとおもい、彼を鳴嶋鸞から離すのは不利益だと思い、自らの手で処分したこととして処理している。
まだ、幼いが特異な力を使うので成長したら戦いたいと思っている。