白黒 斑

主に先輩面をする。世間知らずな部分に驚きつつもしょうがね～な～と世話を焼いたりする。

灰式 世奈

調子に乗ってボコられた経験がありそうなので服従する。 組織のリーダーとして信頼している。

UGNチルドレン時代に培った戦闘スタイルを貫いている。
即ち、味方との連携を前提とした、部隊単位での動きである。

会敵直後、敵味方が体制を整えるより早く、真っ先に敵陣深くに飛び込みながら肉体を変化させる。
これにより敵の注意を惹き、後続の味方が攻撃を行うためのスキを生み出す。

誕生

｜御公事《おみくじ》グループの跡取りとして生まれる。
｜御公事《おみくじ》は古くは平安時代の国司、｜御公事伊左衛門《おみくじいざえもん》から続く古い血族である。地方に強力な権力を有し、戦前にかけて財閥を形成、現代ではそれらを前身とした巨大グループとして知られる。そうした経緯から一族内部においては、後継者に時代錯誤な“武人”の気風を求める風潮があった。
そんな一族において、突如として｜人を超えた子供《オーヴァード》が誕生した。政府高官も多数輩出する一族だから、その存在を知ってはいたが、別種の動揺があった。というのも、一族党首の第六児として生まれた子供。跡目としてはあまりに幼く、しかも人外、いやしかし、圧倒的な“武人”の才覚なのである。

幼少期

星也は幼少よりオーヴァードとしての教育を受けた。自分が特別であることを知り、驕った少年となり、自身は一族の跡目となるのだと信じていた。
転機は、異形の怪物による誘拐事件。自身の能力が通用しない敵がいることを初めて知り、無力を知った。…そして憧れも。
暫くの後、一族の権力闘争の結果としてUGNに追いやられることとなったが、当時は星也自身もそれを望んでいた。最も憧れに近づける方法だったし、隣に立つ憂星の姿が心強く、不安は無かった。

２年前

“スピア”は「｜汚れた犬共《ダーティー・ドッグス》」の中で最も危険な一番｜槍《スピア》の役割に与えられるコードネームである。次点は先見を担う｜偵察《リコン》で、最も安全なのは後方支援の｜頭脳《ブレイン》とされる。
「危険」とは、肉体的な死のリスクではない。本当の意味で「死」から程遠いオーヴァードにとっての危険とは、即ち、レネゲイドウィルスに己を奪われかねないということである。
｜恐怖《テロル》は大凡、火力を担う者に与えられるコードネームであるが、その実、部隊内でジャーム化の傾向が見られた仲間を速やかに処分する役回りも期待されていた。だから必然、星也と憂星は万が一の場合、真っ先にお互いを始末しなければならなかった。
脱走の日、彼らが処分する手筈だった「目標」は、まだ幼い子供だった。写真から伺える恐怖や葛藤は、かつての自分を思わせた。
そう。まだ幼かったあの頃。自分はたしか、ヒーローになりたかった。弱者を守り、圧倒的に強く、星のように輝く、そんなヒーローに。いつからこうなったのか？自分達は今やゴミ溜めの中にいて、誰かの血肉と無念を啜って生きている。
作戦前夜、星也は憂星にだけ、脱走の計画を打ち明けた。
話を聞いた彼は何かを口ごもり、それから焦ったような情けない顔で星也を見た。それだけで、憂星が難色を示すことを察せてしまったので、星也は続く言葉を聞かなかった。肯定だけが聞きたかった。非難も制止も説得も、何も聞きたくなかったのだ。その足で夜闇に紛れて施設を去ったので、それが最後に見た友の姿になった。
友が何を言おうとしていたのか、「目標」はどうなったのか。今はもう分からない。

人間は与えられた｜現実《リアル》の中で生まれ育つ。

そして環境が変わらない限り、与えられた｜現実《リアル》を疑うことは決して無い。

その｜現実《リアル》がどれほど間違っていたとしても。

我々は鳥籠を打ち壊さなければならない。虚飾の帳を抜けて、真の｜自由《リアル》を得るために。

歌劇趣味がある。幼少期に教育の一環として嗜んでおり、現在も休日などは町の小さなアマチュア劇場に出演することがある。
歌劇の脚本には、メインストーリーの裏に隠された意図があり、演者は自身を閉じた世界に投じながらも物語全体を俯瞰する視野を持つ。
これは、星也の“疑う心”のルーツになっている。

●共通HO
キミたちは元UGN／元FHチルドレンの裏切者“ダブルクロス”だ。
抵抗組織『アトランティス』に所属している。

PC②【独りのヒーロー】
【ワークス】UGNチルドレン
【カヴァー】指定なし
【シナリオロイス】“鬼哭する星影（テロル）”二色 憂星 P/N：友情/隔意

キミは抵抗組織『アトランティス』に2年前に入った中堅だ。

キミと憂星は、幼い頃から仲の良い友人同士だった。
いつものように2人で遊んでいたある日、“鬼”のような異形の怪物に誘拐されてしまう。キミたちの危機を救ったのは1人の青年。
「怪我はない？俺たち“UGN”が必ず守るからね。」
その後の事も、青年の顔もよく覚えていない。幼い頃の断片的な記憶。
しかし、キミと憂星にはその姿が「ヒーロー」のように見えたのだ。

“UGNで活躍するヒーローになる！”
それがキミたち2人の夢になった瞬間だった。

…時が経ちUGNチルドレンのコンビとして活動を始めたキミたちは、しばらくして裏切者を精査・処分する部隊に配属された。

そんなある日キミはUGN脱走を企てた。
裏切者を処分する日々に嫌気がさしたのかもしれないし、キミのやり方や価値観に合わなかったのかもしれない。
そしてそれを成し遂げたのだ。
——反対する憂星を残して。
その後、行く当てのなくなったキミは抵抗組織の一員となった。

キミの夢は破れてしまったのだろうか。
キミがなりたい“ヒーロー”とは、一体何なのだろうか。
…今でもキミは星空を見上げると憂星のことを思い出す。

※脱走のことを憂星に言わず出て行っても構わない。
GMと相談すること。

▼PC作成について
UGNを抜け出した経緯、憂星との別れ方などは任意で設定してよい。
HOに記載してある通り、憂星に離反のことを言わず出て行っても構わない。

▼時系列の整理
PC②が『アトランティス』に加入したのは2年前。
『アトランティス』結成は4年前のため、UGNを離反したのは2～3年前となる。