思影島事件以降に発生したレネゲイドビーイング…と言ってしまえばそれまでなのだが、オリジンについてちょっと練ってあるので書いておく。
dx3rdとはまるで関係がないので興味のない人は読み飛ばして構わない。

中世くらいの文化レベルで剣と魔法がある「いわゆるファンタジー異世界」で名を残した勇士。それがなぜか全然関係のないdx3rd世界で《オリジン：レジェンド》を核として新たな実体を得た、本当に根も葉もないレネゲイドビーイング。

かつては養母でもあるアルナザイア・フェネクステイルをはじめとする十何名かの騎士たちで構成された、「聖卓の騎士」とよばれる集団の末席に名を連ねる若い戦士であった。
奴隷の身から掬い上げてくれたアルナザイア卿に報いなくてはという思いもあって騎士としての道を追い続ける日々を重ね、序列こそ一番下ではあるものの武功では上から数える方が早い強者となった。

何度も名前が出ているオカンことアルナザイア・フェネクステイルだが、正直個人的にはこいつの方が面白いのでキャラシにする予定でいる。なので卿の話はその時にそっちで詳しくしようと思う。
なお本人らの自認は、「レネゲイドビーイングとしての新生」ではなく異世界転移に近い。

ナーロッパ逆転生シリーズはあと3〜4人くらい名前のネタが温めてあるので多分ぼちぼち出していくと思う。

こちらに来た時、最初に立っていた場所はモンゴルの中央辺りだった。
自然の中を生き延びるのは容易だ。だが人間社会では少しばかり話が違う。
荒野を抜けた先でやがて始まった放浪の旅は長く険しかった。

私は今まで武器を使って戦ってきた。来た時にレネゲイドにまつわる一通りの知識がインプット済みだったおかげで、いつか戦いの中に身を置くだろうということも予想できた。
武器が必要だと思った私は、ノイマンとかいう慣れない能力を使って、レネゲイドに関わりのある最寄りの組織を探した。

見つかったのはファルスハーツの小さなセルだ。戦闘員も碌にいない、研究者を左遷するために残されているんじゃないかと思うようなひどくしょぼくれたセル。

正面堂々と訪問し、しばらくの旅銭と武器、シンドロームとエフェクトに関するデータの閲覧と引き換えに研究観察対象として一時協力することを提案した。
あの時すでにキュマイラとモルフェウスの方にはそこそこ慣れていたから脅しをかけることもできたが、そんなのは騎士道に悖る行いだろう。

やがて決めていた協力期間が終わり、武器と知識を得た私は次はどんな人たちに会えるだろうかと期待に胸を膨らませながら放浪の旅を再開した。
北京の飯は今日も美味い。