ゆとシートⅡ for DX3rd - ゆと工公式鯖

ジャネット・ロバーツ - ゆとシートⅡ for DX3rd - ゆと工公式鯖

“Suppression Chamber”ジャネット・ロバーツ

プレイヤー:かなめ

自由登録 基本ステージ

淑女たるもの、常に優雅に。それがわたくしのモットーでしてよ」

年齢
18
性別
星座
乙女座
身長
160
体重
49
血液型
AB型
ワークス
UGNエージェントA
カヴァー
セント・エルモ海賊団
ブリード
トライブリード
シンドローム
ハヌマーン
ブラックドッグ
オプショナル
ブラム=ストーカー
HP最大値
30
常備化ポイント
4
財産ポイント
0
行動値
+3=9
戦闘移動
14
全力移動
28

経験点

消費
+34
未使用
0
フルスクラッチ作成

ライフパス

出自 資産家一族のロバーツ家四女として生を受ける。
名家の生まれ
経験 メアリに勝つという目標を得た。なお、メアリはジャネットと仲良しだと思っている。
目的
邂逅 メアリ・ハーヴェイの事をライバル視している。メアリからは懐かれている。
腐れ縁
覚醒 侵蝕値
感染 14
衝動 侵蝕値
嫌悪 15
その他の修正2
侵蝕率基本値31

能力値

肉体4 感覚2 精神2 社会1
シンドローム1+2 シンドローム1+1 シンドローム1+1 シンドローム1+0
ワークス1 ワークス ワークス ワークス
成長 成長 成長 成長
その他修正 その他修正 その他修正 その他修正
白兵1 射撃 RC1 交渉
回避1 知覚 意志 調達1
情報:UGN1

ロイス

関係 名前 感情(Posi/Nega) 属性 状態
Dロイス No.28 業師(スペシャリスト) オプショナルシンドローム以外の100%エフェクト、またはオプショナルシンドロームの80%エフェクトを一つ選んで、レベル1で取得する。このエフェクトは最大レベル-1の影響を受けない。これで取得したエフェクトの侵蝕率に+2する。
固定 メアリ・ハーヴェイ 友情 「わたくしと貴女は、仲良くするための関係ではありませんわよ」「え?あ、いえ…別に嫌っているわけでは……ち、違いますの。メアリを傷つけたり嫌ったりしているわけではありませんわ」「……なんで泣くんですの!?あ…いえ…も、もう!分かりましたわ!わたくしと貴女は親友、親友ですの!」
シナリオ 新型シミュレーションシステム 好奇心 不安 「べ、別に興味があったわけではありませんわ!ただ、調査してくるよう依頼を受けただけですの。それだけですわ……ところで、そのシミュレーションシステムはメアリも再現できるんですの?」
兆橋 陸 連帯感 疎外感 「所々言動は分からないですけれど、助けなきゃと言う気持ちは素敵ですわ」
逢坂 空 同情 疎外感 「あなたの気持ち、分かってしまいますわね…今いる居場所、大切にしてくださいな」
けみこ 好奇心 猜疑心 「あまり暴走しすぎてはいけませんわよ」
キャラC 同情 無関心 「オタクって何ですの?」

エフェクト

種別名称LVタイミング技能難易度対象射程侵蝕値制限
リザレクト 1 オートアクション 自動成功 自身 至近 効果参照
(Lv)D点HP回復、侵蝕値上昇
ワーディング 1 オートアクション 自動成功 シーン 視界 0
非オーヴァードをエキストラ化
生命治癒 1 メジャーアクション 自動成功 単体 至近
あなたの血を分け与えることで、対象のけがや病気を治癒するエフェクト。オーヴァードの対象には効果が無い。あらゆる怪我や病気に効果があるが、死んだ人間を蘇らせることはできない。使用するとあなたはHPを1点失う。
海の魔術師 1 メジャーアクション 自動成功 自身 至近
波の動きを操ることで、水中を自在に泳ぎ回るエフェクト。あなたは魚のようなスピードで水中を泳ぐことができる。また、溺れることなく大陸間を泳ぎ渡ることができる。この効果は、あなたと同じシーンに登場している他のキャラクターにも有効となる。使用には集中が必要なため、戦闘中は効果が切れてしまう。
電光石火 1 メジャーアクション
リアクション
【肉体】【感覚】 3
組み合わせた判定の判定ダイスに+[LV+1]個[2/3]する。ただし、あなたはHPを1D点失う。
コンセントレイト:ハヌマーン 2 メジャーアクション シンドローム 2
組み合わせた判定のクリティカル値-LV [2/3]する。
鮮血の奏者 1 セットアッププロセス 自動成功 単体 視界 4
使用時にLV[1/2]点以下のHPを消費する。そのラウンド中、対象の行う攻撃の攻撃力に+[消費したHP*3]する。
獅子奮迅 1 メジャーアクション 〈白兵〉 対決 範囲(選択) 武器 4
組み合わせた白兵攻撃の範囲を範囲(選択)に変更する。1シナリオLV[1/2]回。
ポルターガイスト 1 マイナーアクション 自動成功 自身 至近 6 100%
所持している武器を一つ選択する。シーン中、自分が行う攻撃の攻撃力を+[ 選択した武器の攻撃力]する[24]。ただし、選択した武器は破壊される。
ウェポンマスタリー 1 常時 自動成功 自身 至近
対象:風斬糸 プリプレイ時に所持している武器一つを選択する。選択した武器の攻撃力に+[LV+2]する[3]。侵蝕率基本値に+2する。

コンボ

Shall We Dance!

組み合わせ
《電光石火》《コンセントレイト:ハヌマーン》
タイミング
メジャーアクション
技能
白兵
難易度
対決
対象
単体
射程
15m
侵蝕値
5
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
100%未満
4+2
8
1
24
100%以上
4+3
7
1
24
100以上ポルター
4+3
7
1
24+24

鮮血の奏者適用後は
100未満:+18
100以上:+21
このプロセス終了時にHPを1d10点失う。

La Danse Macabre

組み合わせ
《電光石火》《コンセントレイト:ハヌマーン》《獅子奮迅》
タイミング
メジャーアクション
技能
白兵
難易度
対決
対象
範囲(選択)
射程
武器
侵蝕値
9
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
基本
4+2
8
1
24
100%以上
4+3
7
1
24
ポルター
4+3
7
1
24+24

鮮血の奏者適用後は
100未満:+18
100以上:+21
このプロセス終了時にHPを1d10点失う。

武器常備化経験点種別技能命中攻撃力ガード
射程解説
風斬糸 35 白兵 〈白兵〉 -5/0 16+3+3+2 0+2 15m この武器による攻撃にハヌマーンのエフェクトを2つ以上組み合わせている場合、命中は/の右側となる。
一般アイテム常備化経験点種別技能解説
サングイン 15 ブラムストーカーの「HPを消費する」効果に、追加で5点消費した扱いにする。
エピック 15 対象:風斬糸
対象の武器の攻撃力に+2する。また、一度だけ「破壊される」効果により破壊されない。
要人への貸し 1
情報収集チーム:セント・エルモ海賊団 2 <情報:>判定の達成値に+2する。この効果は1シナリオに3回まで使用できる。
アップグレード 5 エンブレム/その他 対象:風斬糸
常備可している武器を一つ選択する。その武器の攻撃力に+3する。
ウィンドスカーフ 10 一般 あなたの【行動値】に+3する。
ウェポンケース 1 対象:風斬糸
対象の武器をオートアクションで装備する。

経験点計算

能力値 技能 エフェクト アイテム メモリー 使用総計 未使用/合計
0 0 84 80 0 164 0/164
侵蝕率効果表

現在侵蝕率:

容姿・経歴・その他メモ

「淑女たるもの、常に優雅に。それがわたくしのモットーでしてよ」

プロフィール


見た目通りの高飛車な性格…に見えて面倒見が良く、巻き込まれ体質。
ライバル(と一方的に思っている)のメアリに海賊団に誘われる。一度は断るものの、メアリとの対話を通じて海賊団に加入してした。
海賊団に加入して最初こそややツンツンしていたものの、周囲の人達も善人なのでそのまま溶け込んでしまった。
今となっては言葉にはしないが居心地の良さを感じている。


パーソナリティーズ

メアリ・ハーヴェイ

資産家の娘、同い年という共通点もあり、常にライバル視している。ただし、メアリのマイペースな所等にふりまわされたり雰囲気に飲まれたりで勝負などもうやむやになっている。
ツンツンした態度を取ることも多いが、メアリの事は嫌っていない。むしろ好きな部類。けれどもそれを他人から言われてもツンツンしながら否定する。
セント・エルモ海賊団船長であることは一応認めてはいる。マイペースな部分に振り回されてはいるが、人を引っ張っていく能力に関してはちゃんと認めている。
ちなみにメアリ側からは一番の親友と思われているし、信頼されている。そのためメアリはジャネットにめちゃくちゃ絡んでくる。突っぱねるとメアリがしょぼーんとして、それに罪悪感を感じて結局絡むという流れは海賊団のお約束。

戦闘スタイル

「戦いの中でも、わたくしは優雅に舞いますわ!」
風斬糸というワイヤー状の武器を巧みに使いこなす白兵アタッカー。まるで踊るかのようなその戦い方は見る者を魅了するほどに美しい。
バフを周囲にバラまけない。ここがメアリが船長として海賊団を率いるカリスマ性であり、ジャネットがメアリに勝てない部分。

海賊団出航─夜明け前①

ジャネット・ロバーツ。ロバーツ家四女にして、UGNに所属するオーヴァードだ。
ロバーツ家の中では父親がオーヴァードである。元々商家の家系で莫大な富を築いており、現在はUGNに対しても、それなりの影響力を与えるほどの援助をしている家でもある。
現在は跡継ぎ予定の長男、ジャネットの二人がオーヴァードとして覚醒しており、長男は中枢のセントラルセキュリティとして活動している。

ジャネットもその才覚を見込まれており、同時に卓越した知識、頭脳を持ち合わせていることもあり遺産関連の調査を主に活動している。

遺産管理局の次世代のリーダーは自分だ。ジャネットはその志を持っている。


…が。


「…あ、ジャネット。とっても会いたかったのです」
一人の少女がジャネットの前に現れた。
「……………………あら、メアリ。ごきげんよう」
メアリ・ハーヴェイ。資産家、ウィリアム・ハーヴェイの次女だ。ウィリアムの一代だけでロバーツ家すら超えるほどの富を築き上げた成り上がりの富豪。ロバーツ家にとってもライバルと言える存在だ。
そのハーヴェイ家次女のメアリは、端的に言ってしまえば『天才』だった。飽くなき探求心を持ち、知識と行動力を兼ね揃えている。
一見、ぼーっとしたような面持ちではあるが、その才覚はジャネットすら凌ぐ。

当然、ジャネットとしてもメアリは目の上のたんこぶ…と、彼女自身は認識している。
更に言えば、ジャネットはやや機嫌が悪かった。前日の食事会で、政治家の息子にセクハラ紛いの事をされたからだ。
資産家であれば、すり潰せばいい。だが政治家はそうはいかない。ましてや、自分の勝手でロバーツ家の悪評を広めてしまう恐れがあるのだから。


「ごきげんようなのです。今日はジャネットと会えて嬉しいのです」

なのだが。メアリは妙にジャネットに懐いていた。学生時代、初めて顔を合わせた筈の時からそうだった。自分の方が優れているにも関わらず、いつも「ジャネットはすごいのです」と言う。

「…あら、それは嬉しい限りですわ」
「わたくしもお会いしたかったの」
「今度任務で会うときこそ、貴女より優れているということを証明して差し上げたかったのでね!」
おそらく、任務の顔合わせだろうと思っているジャネットは、今度こそ自分が優れているという事を証明するつもりだった。そして、それが今日だと確信していた。

「ジャネットはいつもすごいのです。でも今日はそうじゃないのです」

「…?どういうことですの?」

首を傾げる。すると、メアリは羽織っていたローブを脱ぎ捨てた。
…あまりにも奇抜だった。一言で言えば、昔の海賊のような服装だ。

「…はい?」

「この度、セント・エルモ海賊団を立ち上げることになったのです」
「…?????」

ジャネットは当たり前と言えば当たり前だが、呆気に取られていた。

「ジャネットにも海賊団にはいってほしーのです!」
「な……何を言ってますの貴女!?海賊?そんなの犯罪ですわよ」
「違うのです。海賊は犯罪ではないのです。私はロマンを求めたいのです」
あまりにも意味不明な言動に、ジャネットは立ち眩みがおきたようにフラつき、壁に手を当てもたれかかった。

「貴女…本当に意味不明ですわ。ロマンを求めるのは…百歩譲るとして、なんで海賊なんですの?」
「?ジャネットはおかしいことを言うのです。海賊はロマンなのです」
「この世界にはまだまだ未知のものがたくさんある。私達がそれを見つけに行くのです」
「もちろん、遺産もその一つなのです」

「………………」
遺産という言葉に、ジャネットの手がピクリと反応する。遺産という物は謎が多く、未だに未知の領域でもある。そして、ジャネットもメアリも、その遺産の調査を行う部署に所属している。当然、ジャネット自身も遺産についての興味は大きい。

「ちゃんとテレーズさんの承認も得たのです。未発見遺産調査部…『セント・エルモ海賊団』としてなのです」
こういう時の行動力は、メアリは突出している。ただその場のノリで決めただけではない。ちゃんとやるべき事をやって、その上で認められたのだ。
「……ほんと、こういう時の動きは早いんだから」
ボソッとジャネットは呟く。
「ジャネット、何か言ったのです?」
「べ・つ・に!何でもありませんわ!」

「それで、ジャネットも加入してほしーのです。一緒に旅がしたいのです」
未発見の遺産調査、それ自体はジャネットも興味はあった。だが、彼女のプライドはそれを許さない。
「お断りですの」
「やるなら止めはしませんけど、貴女の部下なんてまっぴらごめんですわ」
ふいっと、目線を外す。そして踵を返して立ち去ろうとした。
その瞬間、すすりなくような声が耳に入ってきた。
「嫌なのです…私はジャネットと旅がしたいのです」
メアリの方に振り向こうとする。が、すんでの所でそれを抑えた。流されてはいけない、と。

「…別にわたくしがいなくても問題ないでしょう。それこそ遺産調査のもっと優秀なエージェントもいますわ」
良心が痛む。
「嫌なのです…!ジャネットと一緒がいいのです」
「私の一番の友達と一緒に、世界中を巡って、色んな発見をしたいのです…!ジャネットと、その喜びを一緒に味わいたいのです…!」
友達。その言葉に再び振り向きそうになる。
何故?あんなにメアリのことをライバル視している上に、刺々しい態度を取ることもあるというのに。
「……別に、わたくしは貴女の友人なんかではありませんの」
「貴女はあくまで超えるべきライバル。それだけですわ」
「……失礼しますの」
一瞬、反射的にメアリを振り向く。
悲しそうな顔。涙で目を真っ赤にしている。

あれ、この表情をどこかで──

ジャネットはすぐに再び背を向け、立ち去る。
角を曲がり、メアリが見えなくなる。
苦しい。胸が痛む。なんでこんな酷いことを言ってしまったのだろうという罪悪感で胸が締め付けられる。
胸を押さえ、ジャネットは駆け足で立ち去った。

海賊団出航─夜明け前②

メアリの願いを拒絶したその日の夜。

遺産管理局の宿舎、ジャネットは自室のソファーに腰掛けていた。

メアリを拒絶してしまった罪悪感、後悔に苛まれる。
彼女は根本的にお人好しなのだ。資産家一族のプライドというものや、英才教育。言ってしまえば貴族のようなもの。それ故のプライドや責任感は強い。
だが、彼女の本来の性格はお人好しで、困っている人を放っておけない。自分よりも他人の事が気になってしまうというもの。
ある意味では、他者と争うという部分に欠落があると言える。
これは貴族としては致命的である。社交界、政治、それらは常に権力と闘争というものがつきまとう『闘い』の舞台である。であれば、彼女の性格というのは致命的な欠点とも言えるだろう。

それをいつからか自覚したからこそ、彼女は無理矢理闘争心を出そうとしている。
自分と同年代の天才、メアリ・ハーヴェイに対してもそうだった。だが、根本的にお人好しな彼女は、その闘争心を上手く引き出せない。だからこそ、ツンとした態度を取ってしまうのだった。

そんな性格だからこそ、今の彼女は罪悪感に押しつぶされそうになっていた。
立ち去る間際に見たメアリの悲しそうな表情が頭から離れない。
自分を友達と言ってくれた人に対して、あまりにも酷いことを言ってしまったと、強く後悔してしまっていた。

──そういえば、いつもそうだった。
メアリはいつも、ジャネットが落ち込んでいたり、ストレスを抱えているときにやってくる。
今日だってそうだ。先日のセクハラ紛いの一件で、ジャネットはピリピリしていた。そんなタイミングだった。
いつもメアリはそういったタイミングで来て、振り回して帰る。
だが、帰るときには嫌な気持ちなどすっかり忘れている。
今になって、ジャネットは気付いた。

「…ほんと、わたくしって駄目ね…!」
そう言って、クッションを叩く。
その瞬間だった。

「ジャネットは駄目なんかじゃないのです!」
バン!とドアが開く。目にたくさんの涙を浮かべながら、メアリが入ってきた。

「め、メアリ…!?部屋に入る時はノックを…」
「ジャネットは駄目な子じゃないのです!すごいのです!」
そう言うと、メアリはジャネットに抱き付く。力の込められた腕が震えていた。

「…なんでですの」
「なんでメアリはそんなにわたくしを過剰評価しますの!?」
「わたくしは全然凄くなんかない。貴女に一度も勝てたことなんかない!なんで貴女はそんなにわたくしの事を見ているんですの!」
気がつけば、ジャネットも泣いていた。今まで表に出さないように、弱さを見せないようにと何事にも耐えていたジャネットは、ついにその抑えが利かなくなった。

「…ジャネットは私の…初めてのお友達なのです」
「ずっとずっと昔の話なので、ジャネットは覚えてないと思うのです」
「きっと、私も昔はジャネットの周りにたくさんいる人間の一人でしかなかったから」

「メアリ…?何を………………………」
何を言っている。そう言おうとして言葉が止まる。
そうだ。ジャネットは知っていた。大粒の涙をながす少女を。



10年ほど前、とあるパーティーの事。
人の多さに疲れたジャネットは、こっそり会場から抜けて外に出ていた。
そこには先客がいた。
目を真っ赤にして、大粒の涙を流す少女だった。
「……どう、しましたの?」
当たり障りのない言い方で、ジャネットは少女に尋ねる。
少女は肩をビクッと震わせ、恐る恐るジャネットを見た。
「…みんなに、いじめられたのです」
「わたしは、『成金』だから…にせものだって」
「にせものとはなしたら、けがれるって」
そう言って、少女は再び泣き始める。

その時のジャネットの顔を見なかったのは不幸中の幸いだろう。
何故なら、ジャネットは怒っていたからだ。根本的な部分でお人好しであり、貴族的思考に染まっていない彼女には、その暴言は到底許せるものではなかった。

しばらく泣いている少女を見ていた後、ジャネットは少女の隣に座る。
「…ほら、これ使って」
「……貴女、綺麗な顔してるんだから、もったいないですわ」
「ほら、笑って」
少女の目の涙をハンカチで拭き取り、ジャネットは笑みを浮かべながら言う。
「わ、わからないのです…ここにいるの、つらいのです。わらえないのです…」

「…じゃあ、お友達と一緒なら、つらくないですわね?」
「…………え…?」
「わたくしがお友達になりますわ。お友達と一緒なら、楽しいですわ」
ジャネットは立ち上がりそっと手を差し出す。
「独りでいるのはつらいですわ。でも友達といればつらくありませんの。友達という存在は、凄いんですのよ」
そう言って、ジャネットは微笑んだ。少女はそっと手を取り立ち上がる。
二人は目を合わせて笑いあった。


「──お嬢様!!!!」
突如として、黒服の男たちが現れる。
会場から抜け出したジャネットを探していたのだろう。
「勝手に出られては困ります!旦那様がお呼びです。急いでください」
そう言い、ジャネットは黒服の男たちに囲まれる。何か言葉を返そうとしたが、黒服達はジャネットを会場内へと誘導していく。
呆気に取られる少女に、ジャネットは去り際に告げる。
「わたくしはジャネット。ジャネット・ロバーツですの!」
「またお会いしましょう!その時はたくさんお話しますわよ!約束ですわ!」
ジャネットは少女の名前を聞く暇もなく、会場へと連れられていった。

だが、それから二人が出会うことはしばらく無かった。
ジャネットは海外の学校に留学していたからだ。家の教育や学業で忙しく、忙殺される日々。いつしかジャネットは幼い頃の事を思い出すこともなくなっていた。
二人が再会したのは、お互いが飛び級で合格した、イギリスのとある大学だったのだ。



「……貴女…まさかあの時の…?」
全てのピースが繋がった。今、目の前にいるメアリが、幼い頃に出会った少女だった。
「…思い…出してくれて…っく…嬉しいのです」
「ジャネットは初めてのお友達なのです。ジャネットがいたから…またジャネットに会いたくて、頑張ってきたのです」
「お友達の為ならいくらでも頑張れるのです」
「だから、ジャネットは凄いのです」

その言葉に、ジャネットは抱擁で返す。肩を震わせ、大粒の涙を浮かべながら。
「なんで…っ…なんで言って下さらなかったの」
「…最初はショックだったのです。忘れられる位のものだったんだなって」
「…でも、だからこそなのです」
「私は、ここから始められる。ちゃんとジャネットと対等にお友達になれるって」
「ジャネットからしたら迷惑だったかもしれないのです。でも…私の自惚れじゃなければ、ジャネットも少しは楽しんでくれていたんじゃないかなって」

「……ジャネット。改めて、私のお友達になってほしいのです」
今までに見たこともないほどに可愛らしく、満面の笑みでメアリは告げる。
「……わたくし、正直口が悪いですわよ」
「うん、知ってるのです」
「…思ってもいないことを言って、メアリを傷付けてしまうかもしれませんわ」
「それも、知ってるのです」
「…わたくし、素直になれないかもしれませんわ」
「…そういう所も、ジャネットの魅力なのです」
「…それでも、わたくしと友達になりたいんですの…………………いえ、違いますわね」

「そんなわたくしでも良ければ、友達になって下さいますか?」

「もちろんなのです。ずっとずっと、お友達なのです」






それから、二人は夜通し話した。今までの時間を埋めるかのように。
「……それで、本当に海賊やるんですの?」
「もちろんなのです。世界中のお宝を探しに行くのです」
「海賊ってそういうのではないと思うんですの…………まぁいいですわ」
「それで、改めて言うのです。ジャネット、私と一緒にセント・エルモ海賊団に来て欲しいのです」
真剣な眼差しが、ジャネットを見る。ジャネットは一度天井を見て、目を閉じる。
きっと、両親や周囲からは色々言われるだろう。それでも、今のジャネットに迷いはなかった。
ジャネットもまた、メアリをしっかりと見る。
「ええ、よろしくお願いしますわね、船長」


今ここに、希望の火が灯る。
ここから紡ぐ、未来への一ページ目。

履歴

オーヴァード趣味レーター(2023.10.10)

セント・エルモ海賊団が日本に寄港した。滞在期間は1週間。各自が日本という異国の地で羽を伸ばしていた。
ジャネットも、クルーの日本人である藤原武吉から日本料理等について聞いており、銀座等で日本料理に舌鼓をうっていた。
もちろん、観光だけではない。
UGN日本支部に赴き、コネクション作りも欠かさない。日本は世界のUGNの中でも比較的安定した状況にある。そのノウハウを学ぼうとも思っていたようだ。
……霧谷氏の働きを見て、流石に同情したが。

UGN日本支部に訪れた際、一つの募集を発見した。
いわく、新型シミュレーションシステムの体験をしないかというものだった。
目新しいものが好きなジャネットは、その募集要項を食い入るように見ていた。見ていた割に大して頭には入らなかった。
興味があり、楽しそうと思った時点で行くことは決めていたからだ。

早速、ジャネットは記載されていた連絡先に電話をかける。
「新型シミュレーションシステムとやら、体験させていただきますわ」
「い、言っておきますけど、これはあくまで視察ですわよ。興味とかそういうものではありませんわ」
「ただ、どういったものかを知りたいというだけですの。そこは勘違いなさらないように!」 

電話の先から「ツンデレキターーーーー」という絶叫と共に何かが噴出したかのような音が聞こえて電話は切れた。
一抹の不安は覚えながらも、ジャネットは指定された場所へと向かうのだった。


各PCに対して
・空くんについて
顔が美形だと思う。
厨二病な所はうーんって思うかも。

・陸くん
日本人の顔はクルーの藤原くらいしか分からないのでよく分からない。
厨二病な所はうーんって思うかも。

セッション履歴

No. 日付 タイトル 経験点 GM 参加者
フルスクラッチ作成 34

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