容姿・経歴・その他メモ

「貴方の"最後"を見届けてあげる」
「ここは貴方のような人がいるべきじゃない。帰る場所があるのなら、帰って」

市内の高校に通う不登校気味の女子高生。周囲との折り合いが悪く、苦しい現実から逃れて悪夢の世界に入り浸っている。

悪夢の世界では"赤い眼の女王"の通り名で呼ばれる有名人で、白乃という少女を傍に置いていることが多い。「関わらなければ無害、関われば死罪」とまことしやかに囁かれる要注意人物。悪夢の世界では現実世界と異なり真っ赤な目をした姿で現れるため、それが兎を思わせるのだという。

人並に優しい心の持ち主だがあまり余裕がなく気を遣った物言いが出来ない。内心を口にしないが繊細で傷つきやすく、拒絶を恐れるあまり他人を好きになることを拒んでいる。ダウナーでやや厭世的。孤独傾向だが寂しがり屋。およそ居心地がいいとは言えない悪夢の世界ですら「私に関わる人は少ないから」という理由で気に入っている。基本的には他人と距離を置こうとするタイプだが、本人にとって切実な問題だと感じた場合は多少踏み込んででも力を貸してくれる。

一年前、仲のよかった母親を亡くしている。長い闘病生活の末の病死だった。
彼女は人並の不幸を知っていた。それは彼女にとってどうしようもないことで、だからこそいずれ来る別離を覚悟していた。
彼女は人並に強さを信じていた。それが避けられないことであるのなら、せめてその時を共に迎えるつもりでいた。
彼女は人並みに弱かった。母の末期を前にして長い時間をかけて固めてきたはずの覚悟は脆く崩れ去り、彼女は逃げ出した。やがて戻って来た時には、全てが終わった後だった。
彼女は、人並みに家族を愛していた。だからこそ、最後の瞬間に立ち会えなかったことを後悔し続けた。自責の念から心を病み、ある夜夢を見た。童話の世界を思わせるような、けれどどこか歪な世界の夢。めでたしめでたしで閉じられないその世界に自分を重ね合わせ、そこに自分の居場所を見出すようになった。

以来、彼女はこの世界を訪れ続けている。豪奢なドレスに泣き腫らしたかのような真っ赤な瞳。一振りの大鎌を手にして、彼女は今日も誰かの首を刈る。誰かの最後を看取る事、その根底にあるものがかつて死に目に会えなかった母親への罪悪感からだと気付かないまま。

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