容姿・経歴・その他メモ

かつて立川晴間の"奇妙な隣人"として、彼の右の眼窩に収まっていたレネゲイドビーイング。
本来の姿は長い歴史のなかで『月奏』という名をつけられた、ちょうどヒトの眼球ほどの大きさの真珠。
とある任務で晴間と出会い、右目を失っていた彼の新たな目となって、彼とともにいくつもの戦場に立った。
土煙りにまみれた日々ではあったが、そのなかで彼や彼の周囲と通わせるだけの心を培った。

立川晴間が命を落としたとき、月奏は、彼はしんではならないと思った。
晴間は『生きて還る』ことを使命としていたので、彼の相棒である自分もまたそれに応えなければいけない、それこそが相棒である自分の使命だと思った。
『立川晴間を生きて還らせる』。
結果、月奏は彼の姿、彼の名前、彼の経歴、彼の記憶を核として、それらを取り込んで、形作った。
真珠貝に異物が紛れ込み、その上にカルシウムと蛋白質の層が重なって、真珠ができるように。

今の月奏には月奏としての意識はない。
あるのは、神奈川県出身で、シウマイとビールが好きで、細かいことは気にせず、とにかく身内に甘い、立川晴間としての意識だけだ。

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