「わたし、虎渡らいっていうの。よろしくね」
「"普通"のひとになりたいんだけど、分かんなくて……だから、もっと知りたいなって思うんだ」

一人称：わたし
二人称：○○お姉ちゃん、お兄ちゃん（仲の良い人たち）、○○さん

よく笑いよく泣く、感情豊かな少女。
同じ『ダンテの庭』の皆のことを家族のように近しく感じており、なかでも『ののお姉ちゃん』にはひときわ懐いている。彼女の姿を見つければ、その後ろをついていくほど。

一転して、戦闘となれば我を忘れ、暴走する。
影を伸ばして対象の足元から無数の牙を表出させ、食らいつくようにする。

生まれた時から研究施設に幽閉されていた。
殺風景な白い部屋の中で、ときどき部屋を訪れる研究者たちと話したり、能力の測定を行われる以外はなにもできず過ごしていた。
記憶に強く残っているのは、自分が他の実験体たちと比べて「普通ではない」「異常だ」と、研究者たちが口をそろえて言っていたこと。
「普通」ってどういうことだろう。自分自身のこと以外を知らない「らい」は、それがとてつもなく知りたかった。

もともと暴走しやすかったのだが、あるときの研究のはずみで手の付けられないほどに暴走しまう。
結果、施設にいた人間をすべて食らいつくしてしまった。