容姿・経歴・その他メモ

髪

白黒

瞳

肌

「多分。もう、かっこよく(だれかのために)死にたいとは思えませんから」

　よしむら・すずしろ。
　現在はB市支部長を務める、元ストレンジャーズ隊員。もしくは、元FHチルドレン。

　気が弱いが善人。他者のご機嫌伺い、ごますり、愛想笑いが得意技。
　態度とは裏腹に自分のやるべきことは決して譲らない頑固者。
　有事は他者に頼らず自分の力で動き出すだけの意志の強さを見せる。というか、ヤケになると突拍子もない行動を起こす。

　FH所属の研究者の息子にして、その実験体。
　ブラックドッグシンドロームの発現をレネゲイド拡散後すぐに認められ、何も知らぬ子どものうちからその四肢は冷たい機械義肢に換装されている。
　研究所で暮らす他の子どもも似たようなものだったことが救いだった。愛されるための戦いに疑問を覚えることはなかった。
　親に認められたい一心で自分にとっての「日常」を──兵器となるための訓練を何も知らずに受け続けていたが、UGNより先に政府へ研究所の存在が露見したことにより、防衛隊ストレンジャーズによる攻略作戦の対象となる。
　レネゲイドへの理解の薄い当時、機械義肢の存在が重要視されたことによって敢えて保護下に置かれ、若くしてストレンジャーズの所属となる。

『黒』──つまりは社会になんの有為ももたらさないはぐれオーヴァードやジャーム、
　自分ときっと同じだったものたちを消去する仕事を心を殺しこなしてきたが、

『知らなかったんだ………なにも。なにも、かも。
　それが正しいことじゃないって、あなたたちは、教えてくれなかった………』

　つぶやいた、FHチルドレンの子ども。彼を処断するその瞬間、機械の腕は間違いなくためらった。
　同僚の凶弾から彼を護り、その体を背負ってストレンジャーズから逃走。ともに逃走した子どもを「時雨」と名付け、対外的には義理の兄弟とした。
　仕事上付き合いのあったUGNに転がり込み、その後働きが評価されていち支部を任せられるようになる。

　憎み切れなかった父親の名は捨てず、嘉村涼白として。

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